「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「玄関先のシンビジウム」

2014-04-28 18:39:34 | 和歌

 シンビジウムがこれ程逞しい花だとは、これまで認識していなかった。

 「うつろ庵」のガレージや庭先に置いてあったシンビジウムの中から、出来の悪い
鉢だけを玄関先に集めて、ささやかなコラボレーションを愉しんでいる虚庵夫妻だ。

 

 見事な莟が伸びて期待していたのに、後ろ向きに腰を屈めた際にお尻で花穂を折って、気の毒なことをした黄色花は、二輪だけだが健気に咲いてくれた。

 ピンクのシンビジウムの鉢には、いつの間にか花月(別名金のなる木)が腰を据えて我が物顔だ。

 生垣の枝を鉢のスタンド代りにして、春蘭を育てているつもりだったが、花が咲いて「白花シンビジウム」だと判明した小鉢は細葉だ。

 虚庵夫人が庭木の陰から青小鉢を探し出して、4鉢となった。
何れも小鉢で花数も少ないので、玄関柱を背に納まってくれた。
                        

           それぞれに難ある鉢のシンビジウム

           互いに援け補う気配ぞ


           華やかに咲き誇るにはあらねども

           分を弁えけな気に咲くかな


           競い合う気配は見せずそれぞれに

           気品を湛えるかんばせなるかな