「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「仙人の髭」

2014-01-03 00:38:45 | 和歌

 「仙人の髭」と呼ばれる「仙人草の種」に出合った。



 仙人草は花の後に、まことに愉快な髭付の種を付けるのだ。
この写真は接写したので、かなり拡大されているが、種の大きさはたかだか2ミリ程度であろうか。
 髭が風に吹かれて種は遠くまで舞い、子孫を広く撒き散らそうとの、仙人草の逞しい知恵の姿をとくとご覧あれ。

 仙人草の花は夙に散ったと思っていたが、あろうことか真冬の昨日、陽だまりに咲く仙人草に出会って愕いた。
偶々「仙人の髭」に出遭った直後だったので、感激も一入であった。

 

 正月二日は、お書初めの日だ。
久方振りに筆を執って、「仙人の髭」二首を画仙紙半切に試筆した。


      いと深く山谷越えて来つるかも

      仙人舞ふらし白髭踊るは


      しろたえの髭くねらせるは仙人が

      幽居に舞ふらし藪に絡みて


           藪に絡む仙人草と語らえば

           白髭笑ひぬご機嫌よろしく