草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

食べ歩き

2010-01-31 20:51:00 | おでかけ
日曜日と誕生日が重なってしまった。


薪作りが、生きがいになっているワタシとしては、
ちょっと、迷ったんだけど・・・・
普段だって嫌なのに、
「自分の誕生日に、
食事の用意をするなんて絶対イヤ」と、
食べ歩きをすることに。



     ::::


まずは、
山を越え、65km先の桐生でランチ。
車から降りた途端にふわっと甘い香り。
花をいっぱいに付けた紅梅の前に、思わず立ち止まる。
見上げるその老木の、
そこにだけに来ている春が、とてもまぶしかった。
そのあと、伊勢崎のカフェに。
ゆったり春の雰囲気のBGMに、
過ぎゆく時の速さと、遠い日の夢を思った。
それから、渋川まで戻りディナーを。
眺望のよいそこから見える、
緩やかに長く流れる赤城の稜線と、
そのふもとに広がるあまたの光は、
人の時間をせせら笑っているように思えた。



     ::::



フーッ、
150kmあまりの運転はさすがに、疲れた。

さてと、
買ってきた中島ノブユキのCDを聴きながら、
夢のかけらを探し、かき集めるとしよう。
行く先のために。。


    あっ!
    シメのコレを食べながら。ね。










検討中。

2010-01-29 19:28:03 | 山の暮らし
誕生日が近づき、思い悩んでいる。
ここ数年は、毎年のこと。

「プレゼント、何が欲しい?」
という、母からの電話で今年も。


ホームベーカリー____どうしよっかな。



      ::::



半世紀も続く『朝食はパン』。



新しいパン屋さん、評判のパン屋さんには、
必ずと言っていいくらい行って、その味を確かめる。
「これは!」という味、
そして、飽きのこない味にはなかなかめぐり合えないのだが、
☆☆☆位ならいくつか。
以前の生活圏では、たいてい
そのどれかには行く機会があった。
が、
ココに来てからは、それができない。

☆☆☆☆のパン屋さんには、
歯科に行ったついでには、必ず寄ってはいるものの、
せいぜい食パン2本(6斤)。
もっと買いだめしておきたいのは山々だが、冷凍庫に入りきれない。
で、必然的に、
パンがあるというだけの店、
☆☆位で我慢しなくてならないことが多く、
☆のパンに至っては、途中で食べるのを止めることになる。
それは、パン好きのワタシにとって、
残念というより悲しいこと。

じゃぁ、
自分で作るか。って。

うふっ。
朝から、焼き立て、しかも全粒粉のパンが
いつも食べられる?
添加物も気にしなくていいし。
自分好みのおいしいパンが・・・・
うふっ、うふっ。

とは、
すぐにはなれない。

うーん。
ここで大いに悩むのだ。


まず、
ワタシが、作り続けられる類のものなのか?
(もちろん、天然酵母による手作りパンつくりはとうに脱落ずみ)
それに、
どうも、寝ている間に「カツ、カツ、カツ」とうるさいっていうじゃない?
(そうなると、朝から焼き立てパンは無理?
毎日、パンが要るんだから、日中、一日おきぐらいには作らなきゃ?
それは大変!?)
それに、それに、
割と大きいって、言うじゃない?
(どこを見渡しても、この小さな家に置く場所ないわ。)
それに、それに、それに、
いつも、粉を切らさないようにしなきゃ。
(ということは、結局、この辺鄙な場所では、大量の買い置きが必要?)


インターネットで、購入者のコメントを見ていると、
ほとんど、みなさん、「買ってよかった。」
「こんなにおいしいならもっと早く買えばよかった。」
な~んていうのが多いけれど・・・・
毎日、パンが必要な、
しかも、面倒くさがりのワタシ。

あぁ~、
あれやこれやそんなこと考えていると_____
あぁ~、
面倒くさい!



    今年も、また、
    ホームベーカリーのプレゼントは見送り!?
    でも、
    きっと、
    来年も、同じことで思い悩むことに!?
    じゃあ、
    思い切って、今年は?
    しかし、
    1,2度使ってはみたものの、手間がかかり、
    すぐに無用の長物と化し、
    しかも、納戸もない我が家では置場もなく、
    結局、処分することに?
    通販で買った、アレもコレも、
    そうだったじゃない!


    どうするぅ?
    




Sea Pictures

2010-01-13 14:58:39 | 山の暮らし
発達した低気圧のせいで、
朝から、強風吹きまくり。

天気予報は、
強い冬型で、
群馬北部は積雪60cmなどと言っていたので、
戦々恐々としていたが、
今日は晴れで、今のところ、ひと安心。
(コレからくるのかしら?今週いっぱい雪だるまマークあり)

だから、強風ぐらいなら許す。
だけど、
それにしても、猛烈!

コンクリートの重しなんか、瞬時に倒され、
物干し支柱がごろり。
一緒に落ちたカチカチの洗濯物には、雪がびっしりくっついている。
支柱と重しを起き上がらせ、
飛んで行った洗濯棒を拾い上げ、
雪をはたいて、再び干すも____

数分して、また、ドーン。
あらあら、今度は、解け始めた雪の間の土にまみれて・・・・
洗濯のやり直し。
そして、ブツブツ文句を言いながら、外に出たら、
突然、息ができないくらいの強烈な風。
ゴオッーと音を立て、上の畑から一気に襲いかかる。
思わず、必死で支柱にしがみつくも、
それと一緒にワタシ自身も飛ばされそうに。
それで、
3度落とされるのはもう嫌だと、とうとうあきらめた。
(積んである薪が倒れずによかったぁ。)



      ::::



「こんな風の強い日は、
洗濯物はウチの中に干すもんよ。」
と、誰かさんに言われそうだけど・・・・

せっかくの晴れだもん。
もっこすもののワタシは、
どーしても、「外に干したいーんだ」よね。

クッ!
悔しーーーい。
何か、よい方法はないものか!
家の南側に置いてある洗濯干しの場所を替えるべき?
でも、正面に当たる西じゃ見苦しいし、
東や北じゃぁ、余計に風を受ける気がするし、
なにより、建物の陰で、乾かないワ。
じゃぁ、
コンクリートの重しを土に埋め込む?
全体が低くなってしまうのは仕方ないにしても、
あんなひどい風じゃ、
どうせ、支柱が持っていかれてしまうような気もするけれど。
まあ、やってみるしかないかしら。





     
       未明に降った雪が、
       静かに休んでいる田んぼを抱え込むように、
       ぅわっさ、ぐぅるぐぅる舞いあがる光景は、
       なんだか荒れ始めの海上を彷彿させ、
       思わず、
       エルガーの「海の絵」が聴きたくなった。
       目の前に、
       大きなガラス窓いっぱいの海の絵。
       ジャネット・ベーカーのメゾソプラノが、
       気持ちよく、その絵を次々にめくっていく。
      
      



お疲れぇ。

2010-01-11 20:18:18 | おでかけ
昨日は、電車で高崎へ。
今日は、夜明け前から、月を見ながら空っ風街道を突っ走って桐生へ。

あ~疲れたぁ。



     ::::



高崎の町中をブラブラしたのは、何年ぶり?
駅近くの道が広がっていて、
「あらっ!?ココはどこ?」ってな感じで、
戸惑ってしまった。
戸惑ったといえば・・・・
その通りから先、駅から離れると、ぐっと人が少なくなり、
いくつものテナントがシャッターを下ろしていて・・・・

前橋は、もう、ずっと以前から、街中がガラーンとしていたが、
ワタシの中では、
「いやぁ、さすが、高崎は賑やかだ。」の、はずだった。
それで、驚いた。


その戸惑い、
今日、納得。


無印の製品を買うため、
帰宅途中、ショッピングモールに寄ったのだが・・・・
いやはや!
夕方近くだというのに、
駐車場は、どこも満車で、
待った、待った。
探した、探した。
グルグルまわり、止めるのに30分もかかった。
もちろん、店内は、人がいっぱい。
乳母車に乗った赤ちゃんやら、走り回る学童児。
おしゃれな中高生に、若いカップル。
中年から、おじいちゃんおばあちゃんまで。
喧騒の中に、両側の店を交互に、
キョロキョロ見ながらを歩き出した途端、
ワタシは、なんか変。
クラクラし始め、なんと座り込んでしまった。
「あ~、ダメだぁ。
一人で来たのに、どうしよう。
果たして車を運転して帰ることができるのだろうか。」
という状態に。
人の波で酔った!?
この手の場所は、どうも苦手だ。
水分を取って、しばらく休んで、
少し落ち着いたので、
「これは早いとこ帰らなきゃ。」と、
買うべきものを買って、早々に帰宅。



     ::::



なるほど。
人は、こういった郊外の大型店に足を運んでいるわけだ。
どこからともなく、わんさか人が集まってくる。
ありとあらゆる種類の店があって、
映画館や書店も入っていて、食事もでき、
ココで全てが揃う。
老若男女全ての関心、購買欲を網羅しているんじゃ、
やっぱり・・・・

買うのが目的というより、
ココで過ごすって感じ?






    静寂の我が家に着くや否や、
    どっと腰をおろし、目を閉じると、
    あら、瞼の奥に____
    磁石に吸い寄せられる砂鉄の映像が出てきて。
    

    あ~疲れたぁ。。



ねっ。

2010-01-08 16:19:02 | ぎゃらりー「草の葉」
      睦月たち春の来らば斯くしこそ
         梅を招きつつ楽しき終へめ
             ___万葉集___




確かに雪が多い。
今朝も起きてみると、すでに10cmほど積もっていて・・・・
どうも、気象庁は当初の暖冬との予報を修正するらしい。
でも、
しかしなのだ。
なぜか、
光が明るく感じられるから不思議。
春待つ心がそう思わせるのか。

今日も、しばらくすると、
真っ青な空から光が飛び出すと、
あっという間に雪は解けてしまった。

昨夜、悲しい夢を見て、
朝から気分がイマイチだったけど、
エルガーのチェロコンチェルトと共にやってきた、
この光が遠くへ持っていったよ。

これから大寒やらで、
まだまだ寒い日、雪の日は続くのだか、
こんな日があると・・・・ねっ。

年が明けると、
なんだか・・・・ねっ。




恒例の男衆、女衆の新年会も無事終わり、
新しい年のぎゃらりー「草の葉」は、
今日から始まり。


どっき・どき。

2010-01-06 15:36:00 | 山の暮らし
あ~怖かったぁ。

昨日は積雪5cmほど。
なのに、出かける日なのだ。

「どうしよう、よそうかなぁ」と、
3,40分は迷ったのだが・・・・

いくら雪でも、
今後、どうしても運転せざるを得ないこともあるかもしれない。
みんなは運転しているんだから。
それに、もっと雪の多い地域はわんさとあるんだから。
これしきの雪で、ビクビクしているわけにはいかない。
何事も経験だ。

な~んて、自分を奮い立たせ、
ハーフー呼吸を整えて、
四駆、スッタットレスの軽トラで、
いざ、出発!



       ::::



我が家の脇の道は、
朝、ほの暗いうちから、
村の除雪車が往復してくれたのでよかったが、
そこを上りきった後は、十数キロ、急坂を下る。
しかも、カーブが多いのなんのって。
「慎重に慎重に。」
時速15kmから20kmで、ゆっくりゆっくり。
それでも、いつ滑べるかと思うと怖くて。
その上、
後ろから車が近付いたすると、
「あ~」
緊張が一気に加速される。
道を譲るにしても、ブレーキを踏むのが怖いのだ。
そして、
カーブを目の前にして、緊張はいよいよ頂点に。
対向車が来ないようにと願いながら、
「ハンドル切るのは少しずつ。」と言い聞かせる。
心臓はバクバクで、ドクドクが大きく速くなり、
こめかみあたりがキーンとなって、
ただでさえ高い血圧が、グーンと上がる感じ。
一つ、クリアーすると、ほっとする間もなく次のカーブ。
「あぁ、あといくつだぁ。」
「ハァー」
ため息をつきながら、
「もうすぐ、もうすぐ。」
やっと、下の道に出て、
一気に緊張が解ける。
「あら、ラジオのスイッチ入れるのも忘れてた。」
普段、10分そこらで駆け下りるこの道のりを、
30分以上かかってしまった。

それにしても、
みんなすごいわぁ。
ワタシを追い越し、
平気な感じの、まあまあのスピードで下りていく。

これも慣れなのかしら?
雪坂道運転のコツは?



      ::::



な~んて、
昨日を振り返っていたら、
今日、お寄りくださった村会議員のTさん、
「下の県道のほうは、塩カルをまくし、大丈夫ですよ。」と。

まあ!こっちの坂も撒いてくれればいいのにぃ。
そっちは、確かに村の中心地を通ってはいるが、
この山道も結構、利用車は多いんだけどなぁ。

どうしても、危なそうなときは、
小一時間余分にかかるが、
中之条まわりの大回りで、出かけるしかないということか。

去年は雪が少なくて助かった。
今年も、暖冬だと言っていたようだが、
どうも、雪が多いような。
もう、9回ほど降っている。

これからが冬本番。
チラチラならいいんだけど・・・・
明日も雪だるまマークが付いている。
嫌だなぁ~。


なにしろ、
2年前の大吹雪の日のドッキドキの翌々日が、
例の入院だったもんなぁ。

雪と霧。
コレが、ワタシの高山生活のドッキドッキもの。
運転には大きなストレス。
でも、これからもずっと続くんだもんね。


フーッ。


本日は強風なり。

さてと、
そろそろ、メグの散歩に行こうかしら。
歩く道が、
これまた、雪が解け出し、ツルンツルンなのよね。


フッー。。



海をわたる

2010-01-02 11:42:20 | 雑感
舟は出港した。
光る冬の海に。
直に見えなくなると思ったが、
その舟は、沖合に出ることができず、
すぐそこで漂ったまま。

行く先はわかっているのに、
航路がわからないでいる。

羅針盤がないのだ。

ワタシは、それを渾身の力で投げてみるのだが、
どうにも届かない。

ああ、前途は多難。

いや、いいのだ。
それがなかった時代の人々も航海していたではないか。
北極星を頼りに。

でも、悪天候で見えないときは?
その時は、
ただただ、海の上でじっと立ち止まっていればよいのだ。
身をかがめ、嵐が過ぎるのを待つしかない。

こんな小舟ではすぐに転覆してしまうよ。
それはもう、
運。
天に任せるしかないのだ。



        ::::


    愛することは
    海をわたることだ
    空を南にかたむけて
    水尾の行く手へ
    たわんだまま
    はるかなものと
    なってわたることだ
    ひとはかがやかしくて
    ゆえに告げおわる
    香料の未明へ
    翻る蹄鉄を
    墓はひそかに埋めもどし
    荒廃のまえの
    さいごのやさしさとなって
    愛することは
    海をわたることだ
        ___石原吉郎___






その舟が、
行きつ戻るつしながらも、
この海を渡りきるのを信じ、祈りながら、
ワタシも、
また、ひとり海を渡り始める。