草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

ぎゃらりー「草の葉」臨時休業のお知らせ

2010-03-31 13:10:24 | ぎゃらりー「草の葉」
ぎゃらりー「草の葉」は、
4月2日(金曜日)、
都合により休業とさせていただきます。




      寒い日は続き、なかなか暖かくなりません。
          コノ桜は、もちろん高山のものではありませーん。

なぞなぞ

2010-03-26 15:51:24 | 山の暮らし
「答えのないなぞなぞなんかで時間つぶしするくらいなら、何か、もっとマシなことをなさったらどうですか」
「“時間”をつぶす、だなんて。”時間”てのは、それは繊細な神経をしてるってことを、おまえさん、知らないね」
「おまえさんは、”時間”に話しかけようとしたことさえないだろう!」
「・・・・よく聞きな。”時間”のきげんをそこねないようにさえしたなら、時計の針だって、おまえさんの望みどおりになってくれるのさ。たとえば、いま朝の9時、勉強の始まる時間だとしよう。”時間”にちょっとささやきかければ、時計の針をぐるぐるまわしてくれて、1時半!昼めしの時間だ!」
「それはすてきね」
「ですけど、それじゃ、おなかがすかないんじゃないかしら?」
「まあ、最初はな・・・・」
「そのときは、おなかがすくまで、ずっと1時半にしておけばいいさ」
「あなたは、いつも、そうしていらっしゃるの?」
「それが、ダメなんだ!”時間”とけんかしてしまったんだ」

        _____『ふしぎの国のアリス』_____





       ::::




Yの作ったパンと、
ワタシ作のバナナケーキで、
お茶会をしながら、
はたと考え込んでしまった。



「カラスがつくえに似ているのはな-ぜだ?」



    ん、キミはそうきたか!
    やっぱり・・・・

青天の霹靂

2010-03-19 15:10:42 | 山の暮らし
うっすらあった雪は、
オレンジ色の朝日で、すぐに溶けた。

今日の青い空に似合うよう、
深い緑のスカートをはいてみた。
有機栽培のコーヒーを淹れ、
おいしい窯出しカステラも、特製モチッとスパゲッチも食べた。
PPMも、ボブディランも、ミシェルポルナレフも、
そして、カーペンターズも聴いた。



なのに・・・・
一瞬にして、
手の指が冷たくなって、
右下腹がキリキリ痛みだす。



しばらくは、
スカートは履けそうにもない。
コーヒーも飲めそうにもない。
音楽が聴けそうにもない。



きままな春の風が、
運んできた一枚の紙。
それは、
薄汚い一枚の紙。




2010-03-17 15:56:28 | 山の暮らし
昨夕、家に戻ったら、
薄暗い中の、
そこだけにぽうっと明かりが灯ってた。
山吹色のミモザの花束。
ありがとう。


昨日は、ちょっとヤバかった。
息切れ、動悸、手のしびれにクラッ。
2年前の悪夢が頭をよぎる。
この季節は、どうも・・・・




    ::::




孤独の座っているところへ
花がくる



花は
人の心のなかに開き
人の心になかに散る



春を呼ぶ花

     ___岡村民「花」___






今日の昼下がり、
白いシャツとふんわりスカート。
Sさんの手作りケーキで、お茶の時間。
S.E.N.S.の音楽と、
長く伸びた陽の光が、
春の花と、
ざわつく春の心をやさしく包む。



お好み焼き

2010-03-12 15:52:50 | 山の暮らし
昨冬までの焼き芋、おでん、野菜のごった煮を蹴落として、
今冬の定番昼食は、なぜかお好み焼き。

カッカと燃えさかる火が、
ちょっと落ち着く昼前がちょうどいい。
薪ストーブの上に、鉄のフライパンを置き、
その日の冷蔵庫の中にあるもの4,5種類いれ、
じっくり焼くと、
卵と山芋入りふんわりお好み焼きの出来上がり。
ちなみに、
今日は、キャベツに玉ねぎ、桜エビにこんぶとハム。




     ::::




お好み焼きは昔から大好物。
どうも、故郷を感じてしまうのは、
中高生時代に、
町に出て遊んでは、いつも食べていたから?
階段をトントンと上っていくとあった、お好み焼き屋さん。
こけし柄の暖簾をくぐると、ちょっとスモークがかかったような。
ワイワイいいながら、
カツオブシと青のりを山盛りにかけて作り、
おにぎり2個と一緒にほおばる。
そして、決まって、シメはソフトクリーム。
確か、スタンプを集めると、
いろんな産地のこけしが貰えた。
こけしがたまるのが、楽しみだったなぁ。

大学進学で上京し、
初めて、入ったお好み焼き屋さんは、渋谷のセンター街。
そこで見たのは、マヨネーズかけ。
ひぇー驚いた。
だって、
そのころの熊本では、確かソースだけだったモン。



それにしても・・・・
大学入学まもなくから、
週何日か卒業までアルバイトを続けたのは、
なんと、大学近くのお好み焼き屋さんだった!
バイトの日のお昼は、
もちろん大好物のお好み焼き。
そのなかでもエビ天が一番。
たまにあった、夜の手伝いのときには、
お客さんから、あんみつをごちそうしてもらったワ。
おいしかったなぁ~。
楽しかったなぁ~。

と、
感慨にふけっている場合ではない。
ココには、とんだオチがあったのだ。


    
    な、な、なんと
    そこで出会ったのが・・・・

    そういえば、
    33年前のちょうど今日が、
    ブルブル寒さの軽井沢での結婚式だったワー。
    ひゃー
    お好み焼き好きのワタシが、
    ラッキーと思ってバイトした、
    あのお好み焼き屋さんが、
    ワタシの一生を狂わせてしまったのかぁ


       恐るべしお好み焼きぃ~





冬もどり

2010-03-10 15:01:02 | 雑感
    少年が 大きなスコップを持って
    土を掘る仕草で道に突きさす
    舗装の道は スコップをはね返して
    ガジン と
    背を向けた冬を呼び戻す

    弾き返されても
    掌に唾をつけて掘っている
    跳ね返る硬質の音の虚しさにつき当たる迄
    少年はスコップを突くのだろう

    自転車をとめてひき返す
    「わたしと一緒に畑においで」
    少年は石ころをスコップの先でころがして
    仕草だけは止めそうにない
    「わたしと一緒に畑においで 土を掘って 花の種をうえよう」

    少年がにぎりしめている
    スコップの力強さに
    答える畑があったか

    できあいの春をかざって
    いつの間にか大人の顔に変わっていく事を拒絶する
    少年のスコップを突く音が
    冬よりも凍みる寒さでおいかけてくる

           ___保坂登志子「冬もどり」___




      ::::




三月というのに、昨日も今日も、
絶え間なく雪が落ちてくる。
春は遠のいたのかと、
外に出て、両手でそっとすくってみる。

その重さに、思わずたじろぐ。
二人分の悲しみの重さよ。


それは、いつも突然にやってくる。
と、思ったのはワタシだけ。
それは、いつもキミの中で、
絡まりながら、ぐるぐるあったもの。


この重さに耐えねばと、
伸ばした腕に、ぐっと力を入れ、
あの言葉を、奥歯で噛みつぶす。

明日も、あさっても、
そうして、
いっそ、ずっとずっといつまでも、
この名残の雪が、降り続けばいいと思う。


これが、春の近さというのなら。








目標「へらへらわらってたのしくくらす。」

2010-03-07 09:19:09 | 山の暮らし
「何やってるの!」
自分自身の大きな叫び声で目が覚めた。
午前4時。
恐ろしく嫌な夢。
昨日、ユングとかフロイトの出てくる、『健康な人格』を読んでいたからか?
朝が来ても、
夢の中の映像と、
そして、声までが蘇ってきて、
ゾクッと身震い、後味悪い。
ヤな感じ。


「あらっ!」
降り続く雪を見ながら、
いつものように朝食を摂っていると、
カチッ。
パンを噛んだくらいで、歯が欠けるのだから、
よほど弱くなっているんだろう。
舌で奥歯の先を触ってみると、
ザラギザしていて、気持ち悪い。
ヤな感じ。



こりゃ、朝から気分が悪いワ。

今日は一日、
薪ストーブの前で、
ハシにもボーにもかからない、ドクにもクスリにもならない話(とは作者本人の弁)、
南伸坊のエッセイ、『笑う茶碗』でも読んで、
このなんだかクローイものを、
振り払うとしよっ。


    あっ!
    山盛りの、
    チューリップの曲も必要だワ。



   



はるのひ

2010-03-05 14:41:57 | 山の暮らし
行きつ戻りつ春が来る。
昨夜からのぱあらぱらの白を、
今朝の暖かな光と風が、すぐに払って、
今日は、
一日、春の日。




       ::::




    きょうは あたたかい
    かぜが やさしいね
    ちょうちょ とんでるよ
    ありも あるいてる

    かげろうが ゆれてるね
    ひるね したくなる
    すみれいろの ゆめ
    きっと みられるね

    ひるねから さめて
    せのび してみれば
    まだ ひはながい
    とろとろと はるのひ

         ____すみれほのか「ひるねのひ」___




ここ数週間前から、
西窓の網戸に、ピクリともせず貼りついたまま、
死んでいるのかと思えた2cmほどの茶色の虫。
昼前になって、ちょっぴりだけ体の位置を変えたと思ったら、
2時間後には、消えていた。
「春です。飛びまーす。」ってね。


気がつくと、
薄緑のふきのとうが芽を出し、
青いオオイヌフグリが咲いていた。
「ココにもやっと春かぁ。
これから、次々と色が現れるのが、楽しみぃ。」
なあんて、ぼんやり思っていたら・・・・


ふほあっっっ。
なんとも、
小さく流れるドビュッシーの前奏曲が、
眠りを誘いますなぁ。
とろとうろしますかぁ。。