草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

そこにある

2010-02-28 19:08:25 | おでかけ
そこにただある、あるだけのもの。

 を つくれるようになれば
 と いう田鶴浜さんの個展

 
を、昨日、表参道まで観に行った。



素朴で自然な佇まい。
さりげなく壮観な
白と黒が、
確かに、そこにあった。





       ::::




人気沸騰中のため、
昨秋、ぎゃらりー「草の葉」に届いたのは、
ほんの少しだけ。
自分用にと手元に置いておくつもりが、
すぐに、お客様の目にとまり・・・・
また、来て欲しいなぁ。



「そこにただある、あるだけのもの」
のもつ美しさを、
改めて思う。
    
    



フレデリックからキミへ

2010-02-18 20:31:06 | 雑感
「めを つむって ごらん。」
「きみたちに おひさまを あげよう。ほら かんじるだろ、もえるような きんいろの ひかり・・・・」
四ひきの ちいさな のねずみたちは、だんだん あったかく なって きた。
これは まほうかな?
「もう いちど、めを つむって。」
フレデリックが、あおい あさがおや、きいろい むぎの なかの あかい けしや、のいちごの みどりの はっぱの ことを はなしだすと、みんなは、こころの なかに、ぬりえでも したように はっきりと いろんな いろをみるのだった。
                     



冬のためにフレデリックが集めたものは、
トウモロコシや木の実、小麦やわらじゃなかった。
寒くて、暗く長い冬のために集めたものは、
光と色と、言葉。




      ::::




目をつぶってごらん。

夢、魔法、冒険、出会い、自分、歩く、しなやか、命、深い、愛、美しい、心、自由、問う、勇気、やさしさ、祈り、希望、生きる、探す、つながり、想い、ありがとう。



光と色と、そして言葉。
23の言葉ををキミに贈るよ、
冬の日に。
    




怒・DO!

2010-02-12 15:48:56 | 山の暮らし
朝の掃除のとき、
アノ、薪ストーブ用のパン焼き陶製フライパンを、
迂闊にも落としてしまった。
拾い集めた欠片を接着剤でくっつけてみたけれど、
なんせ、土だから・・・・
欠けたのは縁だし、使えないことはないけれど、
うーん残念。
形あるもの、いつかは壊れるとはいうものの、
高かったのにぃ~。
お気に入りだったのにぃ~。
シュン。

そこに、
タイミング良く、
修理に出していたデジカメが届く。
やっと戻ってきたと、ルンルンで試してみたが・・・・
なにぃ!
な~んの変化もなし。
全く直ってないじゃない!
一体、どういうこと!!
電話をすると、再度送れと。
フンフン。
 


     ::::



時折、日も差すのに、
雪がぱらぱら落ちてくる変な天気。



守ってあげたい恋人がサンタクロースBLIZZARDサーフ天国、スキー天国ダイヤモンドダストが消えぬまにきみなき世界SWEET DREAMSノーサイド時をかける少女ダンデライオンValentine's RADIO青春のリグレットHello,my friendDESTINY埠頭を渡る風リフレインが叫んでる最後の嘘真珠のピアスDANG DANG青いエアメイルVOYAGER春よ、来いANNIVERSARY輪舞曲DOWNTOWN BOYシンデレラ・エクスプレスカンナ8号線真夏の夜の夢groove in retro愛は・・・I can't wait for you,anymore


気分を変えようと、
ユーミンな1日に。
聴きまくり、
歌いまくり、
踊りまくり。
関係ないけど、食べまくりも。




    そういえば、
    確か、三木清が言ってたわ。

    怒の多くは気分的であって、
    気分的なものは生理的なものに結び附いているから、
    怒を鎮めるには生理的な手段に訴えるのがいいんだって。
    そうそう、
    生理学は一つの技術として体操でなければならず、
    体操は身体の運動に対する正しい判断の支配であり、
    それによって精神の無秩序も整えられることができる。
    ってなことも。

You were born

2010-02-08 18:11:06 | 雑感
朝方、不思議な夢を見た。

戸が開いた。
誰かが入ってくる。
声を出そうとするが出ない。
枕元に立ったキミは、
わずかに微笑んでいた。




     ::::



夢を反芻しながら歩く。
先日の大雪は、まだたっぷりとした丘陵を作っている。
朝の光を受けた、連なる雪の起伏の上は、
青や緑や橙のガラスのかけらが散乱しているようで、
全くもってうつくしい。
きらきら、きらきら。
光るその中で、
今にも、何かが生まれそう。

You were born



吹雪のあとにやって来る「ひかりの素足」。
三十の悲しみと
三十の苦しみ。
そして、
三十の喜び。




     きさらぎはひかりの林
     みなゆきて光の創を負ひてかへれよ
          ___雨宮雅子___

凍ってるぞー

2010-02-05 16:37:48 | 山の暮らし
このところ、
最低外気温-10℃、-8℃の厳しい冷え込みが続く。
外に出ると、自分が瞬間冷凍になるのではと思うほどで、
起床時、屋内は13、4℃あるにもかかわらず、
東窓の下枠には霜が付き、結露が凍っているのにはびっくり。


凍ってる
空気が凍ってる。
凍ってる
人が凍ってる
凍ってる
ワタシが凍ってる。

1か月ほど前に、購入したばかりのデジカメの不具合に、
腹を立て、
同じことの繰り返し、要領を得ない衆議院予算委員会質疑に、
腹を立て、
宅急便配達員の理不尽な言葉に、
腹を立て、
凍った道での突然のメグの引っ張りに、
腹を立てる。





 風は凍るのだろうか。なんど問われても私にはわからない。風のなかで凍って果てるのは私でしかないのに。風は凍るのだろうか。頑是ない疑問をかさねた果てで 
 つまりは私が凍ってしまう。風は自由にふくだけなのに。
             ___石原吉郎「風」____


怒ってるぞー

2010-02-03 16:09:40 | 山の暮らし
今ならいいだろ。
今しかないだろ。


セーター2枚を重ね着して、その上にダウンベスト。
そして、足首まであるダウンコートを着て、
フリースの帽子を目深にかぶり、その上にダウンのフードも。
靴下2枚を履き、防寒ブーツ。
もちろん手袋も2枚。

おとといの雪は、
まだ、しっかり残っている。
さらに、
解けて凍ったツルバリの道。
車で行くのは危険だ。
徒歩しかないだろう。
現在、の班長をしているワタシ。
広報等の配り物のために、
午後1時、外気温-1℃の中、意を決して家を出た。

そして、
普段は、40分くらいでまわれるコースを、
6,7回滑って、転んで、
1時間半以上かかって、やっと帰宅。
フッー。




      ::::




昨年、班長指名されたとき、
「あぁ、月に一度くらい、配り物するくらい、散歩のついでにちょうどいいや。」
と、高をくくっていた。
だが、
すぐに
誤算
その1、メグの散歩と一緒じゃぁ、
    メグが飛び出し、騒ぎ、とても無理。
その2、配るだけでなく、
    口頭通知や集金も結構あり。
そして、
その3、コレが一番!!
    20軒あまりのワタシの集落は2つの班に分かれていて、
    ワタシの受け持ちは、ターイヘンだったのだ。
    もともとの10軒だけだと思っていたら、
    なんと、住民票だけ移しているような別荘地の分が余分に7件もあったのだ。


なにしろ、
別荘地だから、とんでもないような場所が多い。
傾斜30度!?の超急坂の、
しかも細ーい山道を登っていかなくてはならず、
車なんてとんでもない。
歩きだって雪のときは、困難。
積雪2,30cmを、ずぶっずぶとひたすら歩く。
ハーハー息切れ、
トクトク動悸、
キンキン脳の酸素不足など、
それらは、高地トレーニング(何のため?)と思い、許すとしよう。


が、アイタタ、イタタタ・・・・


雪が乗っている大理石もどきの玄関ポーチ、階段で、
「アーーー!」3度滑って、
先日、大きなたんこぶを作った、
同じ左おでこの、
その上に、またもや。
青緑の上に、赤の2段重ね。


くっ!!!!


近所の地元の方々は、
「ほっちゃいな!」
「役場に突っ返しな!」
「オラなら配らないよ!」
などど、おっしゃるけれど、
律儀?なワタシとしては、
渡されたものを配らないわけにはいかない。
別荘地の方たちは、
当番はもちろん、草刈りや道路愛護、新年会にも出席なし。
付き合いが全くないとはいえ、
医療費明細等の名前入りできているものを、
配らないわけにはいかないでしょ。

「別荘地は、別に班を作って!」とか、
「役場が配るなり、郵便で出すなりして!」と、
何度も要望を出してはいるが、
一向に改善なし。

この地区、ワタシよりも、
ずっとお年を召した方が多いというのに、
この先、どうするんだろう。



____あれもこれもあっての山暮らし____
と、誰かさんに言われそうだけど、
残り1年以上もある任期を思うと、
フッー。



今、おでこを、氷で冷やしながら、
(ついでに、お口もアイスクリームで冷やしながら)
ワタシは、
怒っているのダー。。



     今晩の豆は、
     思いきっり、
     投げてやるぅ____誰に?
   







静謐

2010-02-01 17:53:30 | 山の暮らし
昼を少し過ぎたころ、
ちょうど、
マーラーの交響曲第4番に合わせるかのように、
雪が降り出す。

外では、
シャーシャーとわずかに音を立てているのだろうが、
締め切った室内では、それは聞こえない。
ゆったりと美しい3楽章のチェロの音が、
静謐な空間にあるだけ。
静かだ。
静かだ。
全く静かだ。


天上で、
天使たちが遊び始めたようだ。
だが、ひとときのにぎやかさは、
いつの間にか遠のく。
静かだ。
静かだ。
再び静かだ。



と、突然
薪ストーブの上のヤカンが、
シュンシュンと音を立て始めた。

今夜は、しっかり降り積もりそうだ。
しんしんと、
しんしんと。



     太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
     次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

            ___三好達治「雪」___