草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

さっぱりの大みそか

2009-12-31 22:02:05 | 山の暮らし
吹雪いたかと思うと、
サァと陽がさし、
たっぷりの洗濯物を、
出したり入れたり。
それでも、
一日ついていた薪ストーブのおかげで、
夜には全部乾いた。


小さな家とはいえ、
普段手をつけないところまでの掃除となると、
結構大変。
背の高い竹を切ってきて、
梁の上もすす払い。
きれいになった窓ガラスには、
何度も何度も、小鳥がバタついていた。




    ::::



32年ぶりに、
一人も子どものいない大みそかの夜。
これからは、ずっとこうなのだろう。

N響のベートーベンの第九を聴き終わり、
窓外に目を移すと、
全くの静寂の中に
雪はしんしんと降り続く。
この年を振り返り、
有形無形に感謝しながら、

おやすみなさい。



  ___冬の夜の室内の 空気よりよいものはないのです____
                                中也






a new___

2009-12-28 20:02:18 | 山の暮らし
アレコレともの入りのこの頃だわ。



数日前から、デジカメの調子がなんか変だった。
撮影後、再生してみると、どうも白っぽい数枚あり。
今日になって、撮るもの全てが、靄がかかっているようになる。
首をかしげながら、
光線が関係しているのかと、角度を変えて、パチパチ。
あちこち、設定をいじってみてはパチパチ。
それでも、直らないので、販売店に持ち込んだ。

店員さんを捕まえて、
「あの~画像が白っぱくなるんですが~」
店員、
デジカメをワタシから散りあげ、パチッと一押しした後、
「あっ、コレはメーカーに出すしかありませんね。」
そして、
すぐさま、傍にあった料金表を提示し、
「このように、まずは9000円かかり、
そのほかに手数料が2、3000円位かかります。
最低でもですよ。これ以上かかってしまうこともあります。」
「えっ!」

もしかしたら、ワタシが、どこかいじってしまったからかも。
店員さんはあっという間に元に戻してくれるかも。
最悪、修理となっても、2,3000円で収まるかも。
と、思っていたワタシは、絶句。
つかさず、店員、
「今、ちょうど安いのが出てますよ。性能も良くなっていますし、
新しく買い替えた方が得ですよ。ポイントもありますし。」
示されたソレは、ホントに、修理代とほぼ同じ値段で買える。

「ハァー、そうしますぅ。」



こんなもんなのね。
もったいないと言いながら、、
使い捨てを見直そうなんてと言いながら・・・・

ほんの少し足して、新型が買える金額をかけても、
3年前のものを直してやる!
と、ワタシは、意地を張りたかったけれど、
やっぱり、馬鹿らしくってねぇ。


次から次へ、新しいものを作って、売らなきゃ、
消費が低迷すれば、景気が悪くなるし・・・・

世の中、何が何だか・・・・


一時間かけて、店に着いたと思ったら、
ものの数分で、新しいデジカメを手にしたワタシは、
頭の中で、そんなことをグルグル回しながら、
また、一時間以上かけて帰って行った。





      ::::



ところで、
このおニューのデジカメの画像は、どう?
きれいに撮れてる?
やっぱり、違う?


    ついでに、
    この薪入れもおニュー。
      

       

よかったね。

2009-12-26 13:36:26 | 山の暮らし
朝、
いつも、背を向けて丸まっていた。
声を掛けると、
このところ、ちらっと振り向くが、
眠っているのか、知らんぷりのときも。
持参したビスケットを差し出すと、
ヨッコラと立ち上がり、ヨボヨボこちらへ向かい、
ヤットコ食べる。
「またね」

夕方は、坂の上から、声掛ける。
なんどもなんども大声で呼ぶが、
気が向くと出てくるくらい。
そして、このところ、
声を探す素振りは見せるものの、
視線がなかなか合わない。
「こっちだよぉー」


すっかり痩せて、
目も耳も悪くなって、
足取りも覚束なくなって。

それでも____
高山に来てこの2年半、
話を聞いてもらうのが日課になっていたワタシにとって、
大きな大きな存在。

空き家になったソコに、
たったひとりでいたそのムクが、
数日前、突然、いなくなっていた。
もしや・・・・



    ::::



ところが、
今日、発見!
杉林をでた先に白いもの。
相手もすぐに気づき、
なんと盛んにしっぽを振っている。
えっ!こんなに遠くても見えるの?
近付くワタシを、しっかり見つめ、
じっと座って待っていてくれた。


年をとって、
飼い主宅に引っ越したようだ。

あぁ、よかったぁ。


弱々しかったあのムクとは思えないほどの、
元気の良さにびっくり。
一気に若返りの感あり。


これまでの様に毎日は会えなくなったけれど・・・・
みんなと一緒でよかったね。
最期のそのときまで、
しっかり思い出、
じっくり幸せ。

よかった。
ホントに、よかった。




     









冬を歩く

2009-12-23 15:24:10 | 雑感
眠れない夜を過ごし、
朝を待たずに家を出た。
凍える寒さの中に、
どうしても、身を置きたかった。

寒さに耐え、
冬を歩きたかった。



    ::::


「右のものは、左のものがわからない」
と、キミは言う。

確かにそうなのだろう。

滴るほどに吸い込んだ苦悩や寂寥は、
決して、誰にも見えはしない。

でも、
覚えていてほしい。

その重さを知っているものがいることを。
両の手で、
受け止めているのものがいることを。
陽がでて、
いつか乾くと信じているものがいることを。


長い暗闇の中、
模索の旅を続けるキミを想い、
足元だけを見つめて、
ワタシは、黙々と歩き続けた。
夜が明ける前に、
どうしても、長く歩きたかった。

暗さに耐え、
冬を歩きたかった。






来年、会えるかなぁ?

2009-12-20 20:42:39 | 山の暮らし
冬晴れの今日、
気になっていた、
敷地南端の木の剪定をした。



川沿いに、大きな木が何本かある。
夏にはワッサと葉が茂り、ひんやり気持ちの良い場所。
でも、そこらの蔓も一緒にぐんぐん伸び、
元の木をグルグル巻きにしてしまう。
その上、対岸の木に巻きついた蔓までもが、
枝を伝って、こちらの木に巻きつく有様。
枝は締め付けられ、しまいには枯れ、
鬱蒼としたジャングル状態。

それで、
葉っぱを全部落とし、幹の全容を現す今、
コノ厄介者をせいばいすることに。

太い蛇のように、しっかりと巻きついているのもあり、
いや、
もう、すでに、元の木と一体化してしまっているものもありで、
なかなか手ごわい。
しかし、
この時期にやっておかねばと、
蔓とおぼしきものを見つけるや否や、
親の敵とばかりに、
すぐさま、ジョリジョリと切りまくり、
ターザンのように揺すり、ひっぱった。


一息ついて、ふと、見上げると、
葉は一つもないはずの枝に、
かわいい緑が絡み並んでいる。
ありゃりゃ~。
なんと、アケビの蔓まで切ってしまったようだ。
シュン。
蔓という蔓は全滅させようと、
根元ばかりに気を取られていた。

1本くらいは残っていてくれたかなぁ~?


    
     緑の空中に漂う、
     薄紫の小舟、
     来年も、会いたいよぉ~

入荷のお知らせ

2009-12-18 13:14:34 | ぎゃらりー「草の葉」
小沢賢一さんの胡桃のトレイが入荷しました。

大人気のトレイ、
注文から、手に入るまで半年や一年かかるといわれています。
一つ一つ、丁寧に彫りあげたノミのあとが美しく、
器や食べ物を引き立てることでしょう。
また、
年を経るごとに色が変化して、手をかけるごとにいい味がでて、
ずっと、手元に置いておきたい一品です。

今回、
お茶とお菓子を載せるちょっとしたものから、
何種類ものおかずも載せられる大きなものまで、
5サイズが揃いました。
各サイズ、数枚ずつですし、
また、次の入荷はいつになるか未定です。
当たり前のことですが、
一つとして同じ木目はありません。
ご自分の感性にあったものを、
この機会に、
手にとってご覧いただけたらと思います。



尚、今年の営業は、来週26日(第4土曜日)まで、
来年は、1月9日(第2土曜日)からの予定です。


「大変だぁ~」の顛末記

2009-12-15 19:04:28 | 山の暮らし
コレはなんでしょ?
怪我したのだ。。

話せば長いけれど____



    ::::



数週間前から、気になっていた。
ウルトラ散歩コースの途中の道脇や、雑木林の中に、
ごろごろ転がっている伐採した木。
と、言ったら・・・・
そう、そう。

持っていってもよさそうな気もしたけれど、
一応・・・・
今日、役場に問い合わせてみた。

親切にも、確認後、我が家に報告に来てくださった。
「アレは、村の管理地じゃないから___
その、もっと上の方ならいいよ。ないと思うけれど。」って。

ちょっと残念。
上のほうは確か、ほとんどなかったような。

でも、早速、
ワタシは軽トラで様子を見に。

キョロキョロしながら、
雪の残った登山口まで上がっていくと、
林のちょっと奥に、朽ちたようなのが数本。
「まっ、それでもいいか。」って、
わずかでも貴重だもん。ね。

車を止め、
ワタシは、喜び勇んで、林の中へダーッシュ。
「あっ!、イタッ!」
痛いのなんのって、しばらく起き上がれない。
膝をなでなでしながら、やっとの思いで、
半べそ状態で帰宅。

どうも腫れてる感じ。
早く、湿布でもしなきゃと、
ズボンとその下のタイツをめくってみると・・・・
「大変だぁ!」
血が噴き出ている。
水で洗って、赤チンでもつけておこうかとも思ったけれど、
結構、傷が大きいような気もしたので、
念のため、村、唯一の診療所に行ってみることに。
他所からの通いの医者は、そろそろ帰り支度だったようだ。

すぐに、ベットに寝かされ、
「膝は、テープが張れないから、縫います。」
「えっ!」
痛い麻酔注射を2回も打たれ、8針縫われた。
生まれて初めて。
傷は深く、骨まで達していたらしくレントゲンも。
骨にヒビなしが不幸中の幸い。
化膿止めを服用しながら、抜糸まで10日間通院するらしい。


    ::::



あ~あ~
直径約10cm、長さ1mくらいの、
薪になる予定の朽ちかけた4本の代償は、大きく、
とっても痛かった!

ヤフーでもグーでも、
今日のワタシの運勢は結構良かったはずなんだけど。
と思って、
内容を確認してみたら、
仕事____
『早とちりに注意して、全体の見通しを立ててから、作業しよう』
だった。
な~るほど。
占いなんて信用していないワタシは、
パソコンを開いたときに、
ちょっと、点数だけ横目で見ているんだけど・・・・
たまには、中身も確認すべきか。




    {/light/それにしても・・・・
    高山移住の初年度、11月はスズメバチに刺され、
    去年10月は、メグに倒され、重度のねんざ。
    そして、今年12月は___
    どうも、この時期、外傷に注意かな?








ギャラリー巡り

2009-12-13 21:14:31 | おでかけ
今日は、薪作りをサボって、
ギャラりー巡りを。


まずは、前橋の画廊で開催中の、
朝日初子さんの個展へ。
月明かりの中、
猫たちのダンスや花たちのおしゃべり。
その不思議で、怪しげな世界を、
ワタシは、聴き耳を立て、そーっと覗き見。

そのあと、大泉まで移動。
シンプルでモダンな鉄調理器具の、
その洗練された形は、見ていて飽きない。
さてと、
冬恒例の、
薪ストーブでのちょちょいのちょい調理に、使ってみますか。

そして、
そこから、隣の県の足利まで足を延ばす。
子供らがいなくなり、
このところ、クリスマスやお正月気分の盛り上がりが、
今一つのワタシ。
漆や木のものは、
やっぱり、ソノ気になるわねぇ。




     ちなみに・・・・
     帰りは、
     またもや、ナビの言うことを無視しながら、
     真っ暗な山道、山道と、
     70kmをくねくね走ったぞぉ。

ゆきのたび

2009-12-11 16:11:33 | 山の暮らし
    もくもくもっこもっこ
    つめたいそらのうえ
    つめたいくもうかぶ

    ぷちぷちぷっちりちん
    つめたいくものなか
    つめたいゆきのつぶ

    ふわふわひゅうふわり
    つめたいかぜにのり
    つめたいそらのたび

    ひらひらふんわりとん
    つめたいゆきのつぶ
    きのはにこしかけた

    ふかふかほっこりこ
    はっぱねどこにして
    しんしんゆきねむる
    
        ___こゆききよこ___




      ::::


朝から、一日中雪降り。
今季2回目。
テレビが暖冬だというので、
まだ、スタットレスタイヤにもしておらず・・・・
不意を突かれた。

雪国?沼田からいらしたお客様が、
高山に入った途端、雪に変わってびっくりしたと。
ナヌッ!
沼田のそれも、奥地なのに、降ってはいないというのか!
なんだか、悔しい!?
「高山は、沼田より寒さは厳しいけれど、雪は少ないから。」
って、言ったじゃない!ねえー、Aさん、Bさん、Cさん。
ソレに少し、気が楽になったワタシは、
山暮らしを案ずるみんなに、自慢げに吹聴したのにぃー。
フン!

しかし、だ。
「アレを試す時が来た」と、思うことにしよう。
ちょうど、数日前、登山用品専門店まで行って、買ってきたところ。
アレ____
どんな靴にでも、装着できる滑り止め。らしい。
すでに、もう、何度か滑りそうになっていて、
骨折をする前にと、対策を熟考していた。
老練な雪山登山家に思われる、
店主のオススメ品。



この時刻になり、
雪は小降りになったものの、
一気に、空の色が、濃い灰色に。
あっ!
たった今、今季初の村の除雪車が通った。


     さあ!遅れをとるな!
     メグ!しゅっぱーつ!
     

あずきづくし

2009-12-09 12:24:44 | 山の暮らし
高崎に行って、和菓子を買ってきた。

甘い物好きのワタシは、
あれもこれもと目移りするのだが、
今回はあずきづくしで。
なにしろ、M庵の店主のこだわりは餡だというので。


少林山に居を構え、
日本の美と文化を愛したブルーノ・タウトにちなんだ羊羹。
ドラえもんにもあげたい、かわいいどら焼き。
パリッ皮とふっくら小豆の絶妙な最中。
それに、是非、食べ比べたいと思っていた、
3種の北海道新小豆と、丹波大納言のぜんざい。

あ~あ、
ど・れ・に・し・よ・う・か・なぁ。
迷うワ、食べる順番。



      ::::



それにしても・・・・
迷わなかったのは____道順。
さすが、ナビっていうのは便利だワ。
たまに、
「へえー、こっちでいいのぉー」という道を教え、
やたらと信用するわけにはいかないと思ったこともあったが、
初めて行く目的地に、ちゃんと導いてくれた。
うん、うん、賢い。

ん!?
でも、
果たしてそれでいいのか。

以前なら、地図を見ながら、
自分の頭をひねりながらだったはず。
それが、
今では、な~んにも、考えずに、
言われた通り従っているだけ。


年とともに、衰えていく脳を実感しているというのに、
こうして、使わないんじゃ・・・・
《ドヴォルザーク、交響曲第9番の中、しばし、考え込む》



   
     うん、
     《第4楽章で、我に返る》____新世界。
     まっ、いいか。
     さてと、甘いものを食べて、
     脳を活性化させよぉ。っと。。

今宵のうたひ

2009-12-03 05:52:00 | ぎゃらりー「草の葉」
    まだかなと みんなどきどき
    草の葉では つきまつこころ
    みちみちて そらをみあげる

    
満月の日の昨夜、
揃った、揃ったつきとしこ。
普段、閑散としている、
この「草の葉」周辺。
人も車もいっぱいに。
その中でも、驚いたのは、旭川ナンバー。
なんと、関東ツアーを終えたヤーマンシンゴさんが、
お立ち寄りくださったのだ。
その伸びのある歌声に、
たちまち、こねずみ、ひげをぴこぴこ。
そして、これまたうれしい飛び入りの、
虚空のお二人や、YOSHIMITSUさんの管楽器。
セラピーサウンドの響く中、
静かに、こだぬき、しっぽのていれ。
シーゲル吉田さんのい~い声に、
思わず、こうさぎ、たんたかおどりだし、
シメの369銀河宇宙さんに至っては、
とうとう、こぎつね、でんぐりがえった。



    しらぬまに ひがしのそらが
    ほんのりと ひかりはじめて
    しずしずと のぼるつきかげ
    いちめんに 草の葉をてらす

    

午後3時、千絵さんさんのピアノ弾き語りから始まったうたいは、
午後6時半をまわった。
終了後は、
前日から、
薪ストーブでコトコト煮込んだおでんを皆で囲み、
いい充実感。


そうして、
賑わいは一瞬にして去った。
入れ替わりにやってきた、全くの静寂の中に、
ワタシは、ひとり空を見上げる。



    そうそう、
    こよい ひかる まんげつ。






もう一度

2009-12-01 05:22:07 | 雑感
     嘘でなんか 生きられない
     それを手伝った人にもなりたくない
     だからあなたも早く
     自分の嘘から 抜け出してほしいんだ

     目の前にはどんな自分がいる?

     ねえ 目をあけて
     余計なものから 生きる力は生まれないから
     あなたにはもう見えているはず
     自分が大事だよ それも人なんだよ

     木々のように生きられない
     悟りというのは 死に場所を決めるみたい
     だからあなたと共に
     泣いたり笑ったり それでいいと思うんだ

     まじめぶったり 大人ぶってもいいよ

     雨が空から離れたら きっと
     見えなかったものがあなたに見えるよ
     傷つけたくて 傷つける人なんて
     どこにもいない 進むためなんだから

     これからだってことを信じて行きたいよ
     夢を失わずに人は何を恐怖というの?
     何からでもなく見つけたいものを追いかける旅人
         ___雨が空から離れたら___



     もう一度 もう一度
     さらけ出す 勇気が欲しいから
     さよならをした帰り道 人目も知らず 泣くんだ

     もう一度 もう一度
     自分を信じてみたくなるから
     傷つくことが待っていても 止められないんだ
         ___モウイチド___








熊木杏里さんの澄んだ歌声を
涙が流れるままに聴く。

雨が必ず止むように
キミの越し方と行く末を覆っている
この深い霧も
必ずや晴れると信じている。

もう一度 もう一度
ワタシの中で
なんどもリフレンしている。

もう一度