要望、その後。
村は渋々?動き出す。
県から線量計を借り、取りあえず村内数か所を測定し公表。
今後、国、県と協議し努力するとのこと。
努力って、なんだ。
やはり、この地区は高いようだ。
「ようだ」というのも___
この地区のわずか2か所でしか測っていないのだから。
日々の生活の場を測ってくれなきゃ。
たくさんの木、落ち葉や雨による汚泥に囲まれているような場所なんだから。
もっと、ずっと高い数値が出るのは明白!?
なのに、アレから、な~んにも。
7ヶ月間も放射線は積もりに積もっているというのに。
どうなってんだ。
天文台に少年自然の家、直売所にキャンプ場やらゴルフ場。
その上、はたまた福島からの被災者受け入れ所までを抱えているこの地区。
行政側の内意が見え隠れ?
だからこそ、早急にすべきなのに。
努力は、どこに?
これじゃ、
自分で線量計を購入し、
どこが危ない、どこなら大丈夫と
自分の行動範囲を調べながら、生活するしかない?
頑張って、備蓄したこの自慢の薪も、果たして使えるのか?
薪小屋の向かいには、取らずじまいのサツマイモ。
この薪を使ったストーブで、ほくほく楽しみにしたのに。
寒いなぁ。
暗いなぁ。。
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今、話題の、
松崎博彦さんが、チェルノブイリの事故直後、
20年以上も前に作った『若狭炎上』。
ものみなすべてが静まり返る 人々はみんな夢の中
その時若狭に異変が起きる もうすぐ朝が来る午前四時
原子炉が破裂しはじめている 冷却水も跳ね返される
燃料棒が溶け始めている たった20分間の出来事
ようやく国や県に連絡される 野良では人が働き始める
燃料棒が溶け始める 炉の中はガスが充満し
その時人々は朝を迎える 人々が動き出す午前六時
いつものように出勤する人 人々は何も知らない
放射能が剥きだしている 発電所には警報が響く
ペイズリー模様の雲が湧き立ち 子供たちは学校へ走り出す
ついに水素ガスが爆発する 事故発生から4時間後
対策本部が招集される 人々はまだ何も知らない
総理大臣にも連絡されるが 何の事だか理解できない
放射能雲がひろがってゆく ものみな全て動き出している
無色透明の放射能に 人々はまだ気づいていない
非常事態は発表されるが 事実は発表されていない
ラジオやテレビも報道始める 事実は報道されていない
子供は突然家に帰され 屋内退避とはしゃいでいる
放射能粒子が降り始める 事故発生から5時間後
交通は混乱し始めている 人々はまだ事実を知らない
メルトダウンが始まっている もう誰にも止められない
周囲道路も封鎖されている 事故発生から6時間
東京名古屋大阪の街は いつもの通りの時が流れる
周辺の人は避難を始める もう誰にも止められない
あいまいな会見を繰り返しては 人の不安をあおるだけだった。
破滅的な蒸気爆発が 人々はまだ事実を知らない
激しく放射能が発生する 事故発生から8時間
交通網は完全に封鎖 人たちはパニックとなり
屋外へ飛び出す人が続出 行政は会議を続けるだけ
長い会議の結果といえば ヨウ素剤を配ることだった
黒い雨が降りしきる町は 戒厳令で静まり返る
狂ったように吠え続ける犬 静かな町に響き渡る
手を尽くしようのない惨状の中で 人たちは危険を感じながらも
すべての人たちは自分を守る 生き続けようと争い始める
放射能が人の体を 人の心まで縛り始める
自衛隊と機動隊が行く 彼らに何ができるのだろう
吹き出し続ける放射能は今も 廃墟の町に降り続ける
大臣たちが悩み続けても 彼らに何ができるのだろう
あなたたちが少しでも早く このことに気づいていれば
もっともっと生きられたのに もっともっと生きられたのに
優しい人の住む町だった 冷たい風の吹く貧しい町だった
美しい山と谷間の村だった 今はどうにもならないけれど
きれいな道路が町に敷かれて 発電所景気に潤った町
つかの間の夢から覚めた人たちは 今頃何を考えているのか
何のため町は栄えて 町の歴史は消えたのだろう
こうなることは分かっていたのに
OH!REAL
我が村も静かで美しかったのに。
そうそう、あの詩も思い出したワ。
見ろ 暗黒の海と陸をつらぬく
ウラニウムの雲を
聴け 沈黙の窓と屋根に降る
ヘリウムの雨を
そして ひとの子よ
みずからの手でほろびるな
生命あるものは いま
荒野をすすむ蝗にすぎない
____木原孝一『黙示』より___
脱原発を掲げて、以前、落合恵子さんが言っていたように、
「知ろうとしなかった自分と、知らせようとしなかった国と、
自分の責任として引き寄せて、もう一度」しっかりと考えていかなければ・・・・
ひとは自らの手で滅びることに。