草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

へんし~ん

2015-10-30 14:02:54 | 山の暮らし




             母はとってもおしゃれな人だ。
             だが、
             ネックレスやイヤリング、
             そして、指輪などを身に着けた母を
             ワタシは、一度も見たことがない。




                    ::::



             そんな母が          
             なぜか、指輪をくれた。
             もう40年も前になろうか。


美しいものが好きで、
アンティークや作家もののアクセサリーを集めてはいても、
ワタシも同じく身につけることはなかった。

それに、コレ、
いかにも古臭くて、2cm以上もあって仰々しい。
それに、大したものでもないだろうし、
かといって、捨てるのもイヤだしと、
長年、そのまま引き出しの奥深く眠っていた。


のだが・・・・


最近のピアスデビューに伴い、
持っていた真珠のイヤリングが気になり思い始め、
ジュエリー工房で、ピアスに加工してもらった。
その際に、
件の指輪を相談したところ、
「コレは、合成アレキサンドライトといって、モノ自体は高いものではないが、
結構、今では貴重なものだし、金属部分はK18だから、思い出として創り変えたら」と。
リングのサイズを小さくしても、指輪はしそうにもない。
まあ、ブローチなら、着ける機会もあるかもしれないとも思ったが、
店主は、ペンダントを勧めた。
そういえばK18のチェーンを持っていたなぁ。


というわけで、
これに変身したのだ。


リングの部分で新たに、バチカンと裏を補強。
くすんでいた金もピッカピカに。

さてさて、ワタシが早速、身に着けるかどうかは別にしても、
いやいや、クラシカルで、
まあまあ、いいじゃない!?


母に見せたら何というかしら?
まず、贈った本人、覚えているかしら?
身に着けた姿を見せたい。
けれど・・・・

お互い歳を取って、
会える時に会っておかないと、
と思いつつも、
もう5年近くも帰省できないでいる。




               輝きを取り戻した赤味を帯びた紫の光の中に、
               ワタシの知らない若き母の姿を想像してみる。

               いつ、会えるだろうか。


               それまで、
               せめて、
               また、こうしてたまには着けてみましょ。。

芳ヶ平湿地群を歩く

2015-10-25 14:36:32 | おでかけ


またまた、良い天気に恵まれた昨日、
ラムサール条約登録により、
中之条町で企画された、記念ウォークに参加してきた。



草津から車で登ってくると現れる
荒涼、無機質な雄々しい白根山だが、
その火山活動で形成された湿地群は、豊かな自然を内包していた。


   



標高2150mの渋峠から出発。
高標高域なためか、地面の草の間で産卵するモリアオガエル。
その生息する地塘と呼ばれる池が点在する芳ヶ平湿原や、それとは趣を異にする大平湿原。
龍神伝説のある神秘的な平兵衛池や、広々とした湖面に山の稜線を美しく映す大池。
そして、6000年以上前から存在していたという、森の中にひっそりとたたずむ小さな水池と周り、
強酸性でしか生育しないチャツボミゴケの東アジア最大級の群落地、穴地獄まで7kmほどの山道。
標高差950mを6時間かけて下る。







どちらかというと、
修道僧の如く、
黙々と歩くことが好きなワタシだが、
今回のように、
ガイドの話を聞きながらの自然観察会的なものも
たまにはいいなと思う。

ゴゼンタチバナの赤やシラタマノキの白、そして、クロマメノキの青い実に、光るイワカガミが足元に。
ナナカマドの赤い実にウラジロモミやオオシラビソの濃緑の葉、白く明るいダケカンバの幹を眼前に。
一つ一つの花や木、一つ一つの水や石に足を止め、
ゆっくりと歩くのも悪くない。

今、白根山の噴火活動で規制されているため、
湯釜は見ることができなかったものの、
ここかしこにある生命の精緻、自然の摂理、
気の遠くなるような年月をかけた地球の営みを垣間見、
改めて我の矮小さを思う一日でもあった。







               ふわふわしっとりカラマツを
               かさこそたっぷりミズナラを踏みしめていると、
               往く秋の
               優しさと哀しみが心の奥深く沁みわたる。。



妙義山ハイキング

2015-10-19 05:20:38 | おでかけ





好天に恵まれた昨日、
日本三奇勝といわれている妙義山を歩いてきた。

もちろん、
滑落死亡事故の何度も起きている上級登山道ではなく、
中間にある一般者向け。
それでも、
初っ端からハーハー息切れのする長く急な石の階段を上り、
主峰白雲山の中腹にある創建1500年、
黒漆塗り、美しい彩色の妙義神社の脇からの登山道は、
「一歩間違えれば、崖下」が、何か所もあるハラハラドキドキの山道だ。

右は大きな岩、左は崖っぷち。
幅30cm足らずのところもある山道。
迫ってくる巨大岩の下を身をかがめながら恐る恐る通る。
鉄の細い上りの階段が続く下は、何百mもストーンと落ちていて足のすくむ思いだ。
石ころだらけの急こう配は滑りやすく、下りは慎重に、
上りは鎖につかまり、よっこらしょ。
気を抜く暇もない10kmほどを4時間ほどかかって、
ゆっくりゆっくり。


変化に富んだ山道を、一歩、一歩と進むうちに思い出されたのは、
まだ、娘が生まれていない30年ほど前、
幼い2人の息子を連れて妙義を歩いたこと。

立ち止まって紅葉を見ることもなく、
狭い山道をたったか歩く姿にヒヤヒヤしたっけ。
ワタシが足を踏みはずした時、
瞬時に小さい手を伸ばしたのは、キミだった。
そうして、
それまでの「疲れた、疲れた」が嘘のように、
広場での昼食の後、元気のいいプロレスごっこが始まったっけ。

笑い声とともに、屈託のない笑顔が脳裏に浮かんでくる。



それは、
ワタシが思い出してはいけないもの。
そして、
キミに思い出してほしいもの。







                  
                 
                 壮大な第4石門の見晴台に立ち、
                 溜息ともつかぬ深呼吸を一つ。

                 ああ、今日も
                 あの日のように、真っ青な秋晴れなのだ。。

                 
          

























当選!!

2015-10-10 11:29:08 | 山の暮らし
ネットであれこれ購入したりはするが、
このところ、あんな大きなもの頼んだ覚えはないんだけどなぁ。
赤い車から下ろされる荷を、うちの中から見ながら思った。

そうして、
受け取り印を押しながら、送り状を横目で見て驚いた。
局員の前で、大きな声を上げるのをぐっと堪えて。


きぁっ!!






応募したことすら忘れていたワ。
そういえば、
窓口で局員に言われるがまま、ぴらぴら紙に何か書いたっけ。
お年玉年賀はがきでさえ、一度も当たったことがないワタシ。
懸賞当選の類には全くもって縁のない、運のないワタシだから、
その時も、頭から期待なんぞなく、テキトーに書いたっけ。


このくらいで、運を使い果たしたといわれちゃ困るけど、
それでも、これは、コレは・・・・・すごい確率よネ。
注文したものが、思わせぶりに「当選品」と書かれた生協のあれとはちと違う。
いや、ずいぶん違う。
何名だっけ?
他の商品、どんなのがあったっけ?
等々、当たってみると、ざわざわ気になり始めたが・・・・









                一体全体、どうしたことか。
                幸運というものは、どこか遠くの誰かに舞い込むものだと思っていた。
                そして、
                不運だけが、ワタシの周りをいつもうろうろしているのだと。

                あまたの不運の間隙を縫って、転がり込んだ幸運よ!
                さあさあ、
                心の隅で、もぞもぞしている埃までもしっかり吸い込んでおくれ。
                たとえ、それが一時的であれ。



                         今日は、シルヴィ・ヴァルタンにしよっ。。




秋思

2015-10-05 15:07:17 | 山の暮らし



朝、回覧板を持ってきたKさんが、
今年は寒いという。


今朝の外気温7℃、室温19℃。
お約束で、ストーブに火を入れた。
今年、火入れの日を更新。
夏が短かったし、やはり、今年は寒いのか。
これから、コトコト料理も増えるだろう。



日の色を飲み込んでしまったような一面薄灰色の空。
わずかに残るケヤキの茶色の葉っぱ。

2時間もすると、部屋はすっかり暖かくなった。
まだよそよそしさのある鉄のにおいの中で、
シューシューと薪の燃える小さな音だけを聞いていると、
無性に切なくなった。


これから、長い長い寒さの日が続くのだ。




           秋の空廓寥として影もなし
           あまりにさびし
           烏など飛べ
              ___石川啄木___





 
                 
                いつまでもいつまでも秋が来なければいいのに。
                あたたかな部屋、あたたかな料理が悲しすぎるから。

                西の空は晴れているだろうか。。

ジャングル状態!

2015-10-03 16:42:16 | 山の暮らし


こちらも豊作?!


夏の初め、Sさんに頂いたトマトの苗2本。


発泡スチロールの箱に、
ホームセンターで買った野菜用の土を入れ、
ただ、ほっといただけ。


イタリアンなんとかのほうは、数個だけの収穫だったが、
ミニトマトの元気のいいこと!
赤くなり始めてからは、
ジャングル状態の枝をかき分け、ほぼ毎日収穫。
もう100個以上は食したワ。


まだまだ、たくさんの青い実を付けているけど、
このところ、急に寒くなって、ちょっと心配。








           葉っぱの後ろに隠れている赤い実を見つけるのが愉しみなんだけどなぁ。。



栗拾い

2015-10-02 12:04:34 | 山の暮らし



7年目にして、豊作?!

昨年は、確か10個くらいしか食べられなかった気がするが、
今年は、もう、すでに30個ほど食べ、
コレは第2弾。
昨夜は大風だった。
栗は落ちたらすぐに拾わないと、虫が入ると聞いたので、
早速栗拾い。
栗の木の下の軽トラにもちゃっかり乗っていた。
ぷっくりしていて、味も期待できそうだ。


ただ、これだけの豊作?ともなれば
ひとりで消化するのは、ちと大変?
数日ごとに20個かぁ。
冷凍庫には入りきれないし、
やっぱり、
すぐに拾って、すぐに茹でて、すぐに食べないといけないんだろうなぁ。




     なぁ~んて、ゼイタクな悩み。
     以前の家では、15年以上経っても一つも実を付けなかったことを思うと・・・・
     見上げると、
     まだまだ、実はついてるし、
     ウッシシシ・・・・
     しばらくは、うれしい栗拾いが待ってま~す。。