草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

淡々と生きていけたら・・・・

2011-05-29 10:47:08 | ぎゃらりー「草の葉」
茨木のり子さんの詩集で知った言葉がある。



    ___絶望の虚妄なること まさに希望に相同じい___


26歳で夭折したペティーフィ・シャンドルというハンガリーの詩人の言葉だという。

茨木さんは、
   絶望といい希望といってもたかが知れている
   うつろなることでは二つともに同じ
   そんなものに足をとられず
   淡々と生きて行け!
   というふうに受けとって暗記した

そうだ。




             ::::





人生も半ばをとうに過ぎてから始めたぎゃらりー草の葉、
昨日をもって閉廊いたしました。
4年間のご愛顧ありがとうございました。

風の気配、鳥の声、緑深き山々、青い空、流れる霧、雪の包容、、明るい月、草の匂い、水の流れ、雨の音、炎のやさしさ・・・・・
そして、在るのは静けさ。
今後は、
イベントやコンサートのスペースとして、
お使いいただけたら幸いです。








          
         バッハやモーツァルトのオルガン曲を聴きながら、
         もういちど、呟いてみる。


   ____絶望の虚妄なること まさに希望に相同じい____


          
         
             

ぎゃらりー「草の葉」 ご挨拶とお知らせ

2011-05-28 18:02:32 | ぎゃらりー「草の葉」
                  しばらくの間、この記事をトップとさせていただいております
        






桜には、
パブロ・カザルスのチェロがよく似合うと思う。




           ことしも生きて
           さくらを見ています
           ひとは生涯に
           何回ぐらいさくらをみるのかしら
           ものごころつくのが十歳ぐらいなら
           どんなに多くても七十回ぐらい
           三十回 四十回のひともざら
           なんという少なさだろう
           もっともっと多く見るような気がするのは
           祖先の視覚も
           まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう
           あでやかとも妖しとも不気味とも   
           捉えかねる花のいろ
           さくらふぶきの下を ふららと歩けば
           一瞬
           名僧のごとくにわかるのです
           死こそ常態
           生はいとしき蜃気楼と

                ____茨木のり子「さくら」___





穏やかな時間と空間の中で、
淡々と生きていけたら・・・・

そんな思いでココにやってきて、
なんと、もう5回目の春を迎えています。

美しい景色の中で、
美しい人たち、
そして、美しいものたちとの出会いを楽しみに始めた
ぎゃらりー「草の葉」ですが、
このたび、諸事情により、閉じることにいたしました。

たくさんの方や作品とのうれしい出会いは、
「草の葉」があったればこそ。


楽しい時間を有難うございました。



これからも楽しいことを探しながら、
残りの人生を歩いていきたいと思います。
その一つ、
コンサート等のイベントは開催するつもりでいます。
皆様からの楽しい企画、お待ちしています。






           ::::





つきましては、閉店セールを行います。
5月いっぱいまでの予定ではおりますが、
作品がなくなり次第、終了とさせていただきます。ご了承を。
なにしろ、小さなギャラりーですので、
いっぺんに並べることができません。
作品は随時補充いたしますので、
期間中、何度でも足をお運びいただければ幸いです。
また、私物や備品もお譲りできるものもございます。
お気軽に声をおかけください。
申し訳ありませんが、返品、お取り置きはご遠慮ください。
尚、ささやかではありますが、
売り上げの一部を
このたびの東日本大震災被災の義援金とさせていただきます。



     ぎゃらりー「草の葉」

      水、金、および第1,4土曜日(5月7日、28日の予定)
      尚、日曜日(8,15,22日)も事前にご連絡いただければ開けます。
      11:00~16:00
         ℡0279-76-7003

 


          5回目になる高山の桜も、もうすぐ・・・・
          ワタシも久しぶりにチェロを取りだそう。。











お困りごと

2011-05-26 18:52:11 | 山の暮らし
う~~~~ん


延ばし延ばしにしていたら・・・・
手がつけられない状態になっていた。

ようやく重い腰をあげ、
むしったり、引っこ抜いたり、鎌でちょん切ったりし始めたものの、
際限がない。

フーー

それにしても、
今年の勢いは凄まじい


地道に、
何日もかけてやったところで、
もう、遅い?
これだけ綿毛が飛びまくっているんじゃぁネ。
今から、来年が思いやられるワ。








タンポポを負かすものってないのだろうか?
クローバーなら許せるんだけど、
どうみても劣勢だし。

今や、我が庭は危機的状況にあり。
果たして、打つ手はないのか。
占領されるがまま?



       今夜の夢に出てきソー
       ワッセー、ワッセー、ワッセー、ワッセー
       強靭な、地面を覆い尽くすほどのタンポポ軍勢が押し寄せ、
       口々に文句を言い、歓声を上げる。
       ああ、孤立無援。
       ウーーーー
      

       
    






アイヌモシリ

2011-05-23 10:03:36 | ぎゃらりー「草の葉」




今回のツァーの一か所に、
「草の葉」を選んでくださったヤーマンシンゴさん。

アイヌモシリを基調に、
静かに、高らかに、自然との共生を謳いあげる。


静かな、ただただ静かな窓外の景色。
木々の様々な緑は軽く揺れ、
並んだばかりの苗の間に、
ぽつぽつと雨が落ちていく。

ワタシは、
ギャラリーの名の由来である、ホイットマンの『草の葉』を思い起こしていた。


___「自分自身」を私は歌う 「人の自主」を私は歌う___



ああ、ここにも・・・・




夜が更けて、
ダウンジャケットを何枚も重ね着した大柄な彼と、
ギターと重たい荷物をも乗せたバイク。
ググググガーと、音だけを残して、
霧の中、すぐに見えなくなった。




    
       ありがとう。
       また、いつか。。


       自由と生命の讃歌を。


   












「草の葉」 ライブのお知らせ

2011-05-22 20:04:59 | ぎゃらりー「草の葉」
          

   





ちょうど4年前、
ぎゃらりー「草の葉」がオープンした。
大勢の人を招いたオープニングは、
高校時代の親友、Nのピアノコンサートだった。
そして、
ギャラリーを閉じるのが、また5月。
再び、鎌倉から駆けつけてくれた。

今度の聴衆はたったひとり。
あの時より、
ずっと淡く、頼りない窓外の緑に戸惑いながらも、
バッハは、静寂の中に、しばし時を戻す。






           ::::





        5月22日(日曜日)午後2時より
        北海道在住のシンガーソングライター、
        ヤーマンシンゴさんのライブ(チケット1500円)を行います。
        天気がよければ、野外というのもいいなぁ。
    
        そのころには、きっと、
        河井酔名の言うように、
        「山のかがやきは
        空いっぱいにひろがっている」だろうから。。

        山の歓びのなかで、
        是非、シンゴさんの歌をお聴きにいらしてください。

ピッツァ

2011-05-16 04:28:36 | 山の暮らし



焼けた焼けた。
ピッツァが焼けた。

野菜とチーズのシンプルピッツァ。
友人から超簡単レシピを教わった。
一度、失敗したが、2度目はこの通り。
自慢するほどのことでもないけれど、
料理が大の苦手なワタシとしては上出来。
3~4人前ということだったけれど、
こんなに薄くて小さいの!?って感じだったけれど、
う~ん。

1人で食べたら、
やっぱり、ど~んとお腹にきた。
強力粉100gを食べたわけだからね。

今度は、半分にしよっと。。


西へ

2011-05-12 05:21:58 | 山の暮らし






      いそがなくたっていいんだよ
      オリイブ畑の 一ぽん一ぽんの
      オリイブの木が そう云っている
      汽車に乗りおくれたら
      ジプシイの横穴に 眠ってもいい
      兔にも 馬にもなれなかったので
      ろばは村に残って 荷物をはこんでいる

      ゆっくり歩いて行けば
      明日には間に合わなくても
      来世の村に辿りつくだろう
      葉書を出し忘れたら 歩いて届けてもいい
      走っても 走っても オリイブ畑は
      つきないのだから
      いそがなくてもいいんだよ
      種をまく人のあるく速度で
      あるいてゆけばいい

        ____岸田衿子「南の絵本」____






夢を探して
西へ西へ
心を探して
西へ西へ

いまごろはどのあたりだろう

急がなくてもいい
ゆっくり歩いて行けばいい

西へ西へ
風を探しに






           霧の朝に
           小さな椿の木が花をつけているのを見つけた
           白い椿

           西は晴れているだろうか