草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

梅干しの意味は?

2008-01-28 17:52:13 | 山の暮らし
軽トラに乗って、信号待ちで何げなく目にしたオイル交換シール。


なになに。
もう過ぎてるジャン。

歯医者の帰りに、途中にあるガソリンスタンドに寄る。
ガソリン補給後、オイル交換の間、中で待っていると、
長靴に毛糸の帽子おじいさんが入ってきて、お茶を入れてくださった。
(ああ。お店の人か。)
ここには、以前も数回立ち寄ったが、いつもわか~いお兄さんばかりだったので、
ちょっと意表を突かれた。
おじいさんは、自分もお茶を入れ、私と向かい合って座る。
目のやり場のないワタシは、意味もなく店のあちこちに張られている広告をきょろきょろ。
5,6分も経っただろうか、気まずさに、とうとう私のほうから口火を切った。
「この辺のカーブも滑り止めの砂が置いてありますが、凍ることがあるんですか?」
「いいやあ~、わしの若いころとは違って、この頃は温暖化で少しも雪はないやいね。」
「おねえさんはどこだいね?」
「高山です。」

これををきっかけに、おじいさんは、話す話す。
温暖化のことやら、経済のこと____
彼の説によると、
温暖化は石油を使うからでなく、
これは地球の自然周期に(温暖化と氷河期が交互にくる)合致したものだということらしい。
経済もまた、然りだそうだ。
そのあとに___「どこも薄利でベースアップができない」と嘆く。
ウン、ウン。
黙って、途中頷きながら聞いていたが・・・・

おじいさんの話は、止まる気配はなし。
そのうち・・・・
「だいたい、ガソリンに、安いものを混ぜて売っているスタンドが、10から20%あるんだ。」と来る。
         
(ヒエ~!ひょっとして、これは内部暴露?!)
「しょっちゅう、摘発はしていても、、どこがやってるか新聞に載らないのは、
載ることで店がつぶれると、違法者からの追課税が取れなくなるからなんだ。」と続く。
(ヒエ~衝撃的!!)

つと、おじいさんは立って、もどかしげについていたテレビを消す。
そして、その後も選挙違反の話やら、また、再び、混じり物のガソリンの話やら。
そして、
「新聞の役割は、悪事を乗せることで、
同じく悪いことをやっている他者を、明日は我が身と知らしめることにあるんだ。」と説く。
「これは、豚肉を牛肉だとする偽装と同じことだ。」と言いながら。。。



立ちそびれていたワタシは、若いおにいさんが、請求書を持ってきたのをきっかけに、
思い切って立ちあがって、
「いろいろ、勉強になりました。ありがとうございました。」と、あいさつ。

すると、おじいさんつかさず、
「ここのカードを作ると、いつもガソリンが2円引きだから。」と。
案内を持ってきて、サービス内容や口座引き落とし方法を、立ったまま事細かに説明。

「カードはちょっと・・・」というと、
「いやあ~、なんでも勉強だいね。一回、カードもやってみないね。」
そして、
「字が細かくて見えないんじゃ、拡大コピーしたのをくれるよ。」といって、
大きな字のカード案内書と、そしてなぜか梅干しをくれた。


   エッ!
   おねえさんって言ったんじゃなかったの?

急いで、車に乗り込むと、
なあ~んと
車の時計は午後4時になっていた。
ワタシが、ここに入ったのは、確か2時半ころだったけど。。。
車の窓越しに、
「カードは東京でも使えるよ~。なんでも勉強だいね。」
「はい。」と、返事をして、エンジンをかけた。



 
     ねえ、ところで、梅干し君、
  それで・・・・おじいさんのところのスタンドのガソリンはどうなの?



決意揺らぐ

2008-01-27 10:09:43 | 山の暮らし
 朝の散歩行ってきましたあ~


-7℃。
ウーーン・・・・

思い出したのだ。
ココ高山用に買っておいた防寒ブーツ。
コレを試さないわけにはいかないか。
というわけで、行ってきました。
霜やけの荒療法も兼ねて?

昨日までは、厚底のゴム長靴だったのだが、
ふわふわあったかのコレで快適、快適。
手の指先や耳の冷たさ、
2枚がさねしたマスクの中の鼻もツーンとした痛さ。
額もジンジン痛みはするが、
雪道を歩く足の冷たさはそんなに感じない。
昨日の自分の足跡の横に、
キシキシと軽やかな足跡をつけてきました。

例のところで、のうさぎあさこにも会ったし。
これじゃあ、まだまだ継続できそう。




なんてったって・・・・

五感と心で感じる朝の変化のこの美しさは、
何にも代えがたいもの。
易々とは手放せない?!

かくして、
決意は、一日にして撤回となりました。


     それにしても・・・・
    万草静かに枯れて、雪に覆われたこの道端に、
    あの感動の野の花々が、また咲きそろう(たぶん)なんて。
    ホントに
       不思議、ふしぎ、フシギ。。。

決意

2008-01-26 12:36:58 | 山の暮らし
 雪も風も止んで、久し振りに朝の散歩。


出かけようとして、玄関(というか勝手口)のドアを押したら・・・・
ウッ?
15cmばかりで、あとが開かない。
エッ??
ガラス越しに覗くが、何かあるふうでもない。
エエー???
一瞬、何が起きたのかとあわてる。

あ~~
なんと、入口までに敷きつめている煉瓦が、浮き上がって邪魔をしているのだ。
Iさんの教え通りに、だいぶん土を掘って、砂を入れて敷いたつもりだったが・・・・・
いやはや、霜のチカラはすごい。
煉瓦は押し上げられ、その辺一帯膨らんでいる。

しかたなく、通用口(こちらがホントの玄関?)から出る。



3分の1くらい行ったところで、写真を撮るために、手袋を外したのがいけなかった?!
そのあと、すぐにはめたが、
冷たいのなんのって。
フーフー自分の息を吹きかけながら、指先をしっかと握りしめ、
散歩に出たことを後悔しながら、半分ほど歩く。
ガチガチに凍りついた道で、何度も滑りそうになる。
仕方がないので、ふかふかの新雪の上を歩くのだが、
冷たいのなんのって。
ア~ア~泣きたいよう。
瞬間で凍傷になりそう。(もうすでに、足の指10本のうち5本は霜やけになっているのだが・・・・)
引き返すにも引き返せない。
足の指は、ガンガンに痛くなり、そのうち、意識が遠のく感じに。
だが、余りの冷たさに、一時も立ち止まることができない。
右左右左、無意識に足を前に出す。
ちょこちょこ歩幅で。
車の通る道に出たときには、ヒッチハイクでもしようかと思ったほど。


「もうしないぞ。もうしないぞ。」
と、確固たる決意を心の中で呪文のように呟きながら、やっとの思いで帰りついた。
その後30分ほど放心状態。


ウーーーン。
-8℃であったか。
-10℃、いや、-15℃にもなるというココ。
一度体験してみなくてはと思っていたが・・・・・
あえなく、
だ・つ・ら・く。

もういい。
-8℃の体験で充分。

-4℃と-8℃って、違いがあるのかしら?と思っていたが・・・・
ある。ある。
朝-4℃の日は硝子戸をあけて掃除をしたが、今日は閉めたまま。


  おそらく、今までのわが人生で一番の冷たさであった。

  薪ストーブの前で、ふと、思った。
    ___暖かい地域に住んでいる人って、
    この寒さを知ることなく一生を終えるんだなあ___
   





水仙月の四日

2008-01-25 16:43:41 | 山の暮らし
 今日は、水仙月の四日だったのかしら。。。。



森は、終日ごうごうと音を立てていた。
風は、屋根の雪を舞いあがらせたまま、真っ白い雪煙となって坂を転がっていく。

ふと、小野子に目をやると・・・・
山のもっと上の灰色の空に、白熊の毛皮の三角帽子をかぶった雪童子が。
ムチを振り下ろし、ひゅう、ひゅう・・・・
傍らには、二疋の雪狼。
どこからか、姿なき雪婆んごの声。

 「ひゅう、ひゅう、さあ、しっかりやるんだよ。
 なまけちゃいけないよ。
 ひゅう、ひゅう。
 さあ、しっかりやってお呉れ。
 今日はここらは水仙月の四日だよ。
 さ、しっかりさ。
 ひゅう。」
 
こんな日は、家の中でじっとしているのが一番。
一日中、ベートーベンのエロイカを聴きながら、大岡信「菱山修三論」を読みふける。



   そういえば・・・・
   この3日間、ずっと家に閉じこもり。
   何冊本を読んだか。
   まともに人と言葉を交わさなかったような。
   1日目は、雪で来られないというチェロの先生と電話で。
   2日目は、COOPの配達のお兄さんと三言くらい。
   今日は、一言も。。人の声聞くどころか人の姿さえ見ていない?!

   これじゃ、ホントに、Mさんの言うように、
   「あんなところで、あんな生活していると早くボケるわよー!」
    ・・・・・????

   朝は-7℃。
   日中も、戸外は氷点下でしかも強風。
   下手に外に出ると、そのまま凍りついてしまいそうな水仙月の四日。
   動かないで、過ぎ去るのをじっと待つしか。
   

   明日は・・・・・
   せいぜい、歌でも歌っていましょ。
   声の出し方を忘れてしまいそうだから。。。
   

有明

2008-01-24 15:03:47 | 山の暮らし
 起伏の雪は
 あかるい桃の槳をそそがれ
 青ぞらにとけのこる月は
 やさしく天に咽喉を鳴らし
 もいちど散乱のひかりを呑む

      ___宮沢賢治____
     



一晩中降り続いた雪で、
朝の庭はふわふわ真綿を敷き詰めたかのように。

北西の空に残る大きなまあるい月は、
山の端の雪を優しく照らす。

申し訳なさそうに顔を出し始めた夜明けの光は、
木々一つ一つの枝にかかる雪の結晶に微笑みかける。

屋根から下がる大小いくつもの氷柱は、
まるで触れてはならぬガラスの芸術品。


なにもかもが美しい雪の日の朝。

最強の薪棚

2008-01-23 14:47:06 | 山の暮らし
 薪集めも大変だが、薪棚作りも大変。
なにしろ、なんでもかんでも初体験。

せっかくの木の家だから、薪小屋なるものも、木で素朴なものにと。。
Kさんと次男で知恵?を出しながら、見よう見まねで。
どうにか完成した最初のものは、姿もかわいいが容量も。。。。

すぐにいっぱいになり、続いて第2号。
最初のより多少大きくしたものの、やはりあまり入らない。

その後は、人手不足も(面倒くささも)あり、3号、4号、5号と簡単な薪棚で済ます。
地面に台を置き、横に柱を建て、積んだ薪の上にただ、トタンを乗せているだけ。
これには、山仕事師Oさんから、すぐにチェックが入った。
が、まだそのまま。
これでは、トタンは何の役にも立たず、薪は雨にぬれてしまうとのことらしい。
なるほど。
そうでなくても、すぐに崩れてきて、何度も積み直している。
いやはや、いづれなんらかの対策を。。。。

そして、6号は、クズ薪をいれるためのもの。
これが最悪。
数を成すごと、作り手のいい加減さが露呈する。
大きな箱状態のものだが、既存物利用のため取ってつけたようなものになっていて、
あちこちを、その場しのぎではぎ合わせ状態。
今にも倒れるかのように傾いている。
これに4万円!
しかも、母屋に隣接!!
見るたびにプンプン、ドキドキなのだが、、、、、
まあ、ワタシは力を出していないので文句も言えない。

そして、そして、、、、、
ついに、最後で最強の薪棚と相成った。

榛名の梨屋さんお勧めの金属ポール。
見栄えのことで、木にこだわり続けたワタシだが、1年経って折れた。
しかも、どうせなら、大きいものをと。(幾つ作っても、すぐに薪棚が足りなくなるので)
Kさんと次男がやってきて、久し振りに揃ったお正月の3が日で、
8万円かけて幅8mの薪棚出来上がり。


2トントラックで頂いてきた、筑波の梨の分を切って積んでみた。
あとの半分に、購入した3トン分の原木の薪を積むとちょうど。
合わせて、5トン分がきれいに収まる予定。
なんと収納量は、6号までの分全部に匹敵。
がっちりしていて、壮観!?




ああ~
薪棚は、家の南へ南へと延び、とうとう、敷地の端まで。

廃材に、傾きかけた小屋に、派手な色のトタンに。
うーん。。。。
まっ、いいか。

今後2年分の薪確保がこれでやっと。
これから先いつも、この7つの薪棚をいっぱいにしておく必要があるわけだが、
まずは、
ほっ。。



    今日も雪。
    明日もあさっても、4明後日も、その次も雪だるまマーク。
    依然として、今冬分は、足りなさそう。。。。







寒い寒い日なりき

2008-01-21 17:30:04 | 山の暮らし
 排水管から流れる水は氷柱となりにけり。
 寒い寒い日なりき。

 われは家の中にありぬ。
 ベートーベンの交響曲全曲を聴きぬ。

 ウィーンフィル率いるサイモンラトルは、恰も哲学者の如く、
 われひとりに語りけり。

 やがても残照の如き「歓喜の歌」、
 小野子の山に入りけり。

 われは7枚の上着に2枚のマフラーを首に巻き、
 背中にホッカイロを3つ張るもぞくぞくしけり。

 ああ!___そのような時もありき、
 寒い寒い 日なりき。
 



     われは昨日37,4℃の熱ありき。

歯イタッ

2008-01-19 18:36:09 | 山の暮らし
 今日、歯医者に行った。

いや、今日も歯医者に行った。

2日くらい前から、突然歯痛。
食事をまともにできないくらいの痛さ。

もともと、歯の状態が悪くて、歯周病予防のため、ここ数年、定期的に通っている。
それに加えて、昨年秋ころからは、左の上奥あたりが滲みて。
これは経過観察ということで、こちらの方も、つい10日前に通院したばかりだった。

それで、つい右のほうばかりで食べていたのが悪かったのか・・・・
もちろん、右では痛くて噛めないので、滲みるのを我慢しながら左で噛むのだが、深く噛むと右のほうまで痛くなって、ほとんで噛めないで飲み込み状態。
昨夜は、歯痛のせいか頭痛まで。
というか、背中がぞくぞくしていたから風邪気味?で、歯痛も起こったのか????
どっちがどっちかワカラナイ。


で、予約外だったが、今日行ってきた。
前橋まで行くので大変。

原因は不明らしいが、かぶせてあるものを取ったり、他を削ったりして下の歯とあたらないようにしていただき、抗生物質と痛み止めをもらって帰ってきた。
1週間後の再診も雪の様子次第でこれまた大変。


家族のものが驚くほど、歯磨きには時間をかけているのだが・・・・
磨き方が下手なのか、しょっちゅう虫歯になる。
歯の質の悪さに加えて____牛乳飲めば良かった。
歯並びが悪いし____若い時に矯正しておけば良かった。

なんてったって、大の甘いモノ好き____これはどうにやめられない。


で・・・・

加藤さんのかわいいプレートが入荷したからには・・・・
やっぱり、ケーキ皿にしなくては。

早速、買ってきたケーキとアールグレイで。
「老いは目と歯に顕著だなあ」とつぶやきながら・・・・


  ちなみに、この画像の前に洋ナシのタルトも食べていました。

静物

2008-01-16 15:57:21 | その他
 静物のこころは怒り
 そのうはべは哀しむ
 この器物の白き瞳にうつる
 窓ぎはのみどりはつめたし。

     ______萩原朔太郎___





   前橋の家、土地を売却いたします。
   ブロブをご覧の方、また、そのお知り合いの方でご興味、ご関心をもたれた方がいらしゃいましたら、ご一報ください。

雪渡り

2008-01-13 13:25:57 | 山の暮らし
 雪がすっかり凍って大理石よりも堅くなり、空も冷たい滑らかな青い石の板で出来ているらしいのです。
 「堅雪かんこ、しみ雪しんこ。」
 おひさまがまっ白に燃えて百合の匂いを撒きちらし、又、雪をぎらぎら照らしました。
 木なんかみんなザラメを掛けたように霜でぴかぴかしています。
 「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。」


 草の葉は小さな雪沓をはいてキックキックキック、散歩に出ました。



昨夜あたり、森では、幻燈会でも行なわれたのでしょうか?

何種類もの足跡が雪の上に残っていました。
1つ1つポツポツと8cmくらいのが。
仲良く2つ寄り添ったものも。
15cmもあろうものが1,2,3と三角形にならんで少し離れて1つ。
そして、ポンポンポンと2,3mmの小さな小さな三角形状は一体誰のものでしょう。
まっすぐに並んだり、途中で入り混じったりしながら、森に続いていたりします。

きっと、あちこちの森からたくさんの動物たちが集まったのでしょう。


そういえば、ウチの庭にも、7,8cmのまあるい足跡が。
招待状を持った小狐紺三郎さんが来てくれたのかしら?
11歳以下だったのよね。招待されるのは。

  ざ・ん・ね・ん

鏡開き

2008-01-12 13:48:32 | 山の暮らし
 一日遅れの鏡開き


季節の風習はなるべくやるようにしている。

いつも鏡開きは甘~いぜんざいで。
というのは、なにしろ餅嫌いなのだ。
元旦の御雑煮にも、もちろん入れず、お正月だから、形ばかりと、きなこで数個。


話は飛ぶが、群馬にきて、初めて餅を見たときはびっくり。
板状のものを、包丁で切り分けた長方形!
餅といったら丸でしょう!!

私が幼いころ、熊本では、祖父が餅をついたら、祖母と母が手で丸めていた。
甘い餅ならいくらでも食べるという私のために、丸い餅のなかにあんこを入れたあんこ餅を、いつもたくさん作ってくれた。


人の手で丸めた餅は、いろんな丸があって楽しかったあ。


こちらに来てからは、丸餅というと鏡餅くらい。
なので、鏡餅を見るとなんとなくほっとする。
ホントの「お餅」って感じで。


で、今日のぜんざいは____
COOPの430gのゆであずきの缶詰を鍋にあけ、
同量のお湯を足し、
COOPの160gの二段の小さな鏡餅を4つに切って入れて、
薪ストーブの上で煮込んだだけ。


いやはや、この雪のせいかだあれもお見えにならず、一人で3杯を食べた。
さすがに気持ち悪くなって、4杯目は残したが。
そのあと、なあんにもできない。
静かに降りしきる雪を窓越しに、一時間ほどただただ見ていたけれど、気持ち悪さが増すばかり。



バックミュージックのベートーベンの「悲愴」が悪かったのか。。。。



それにしても、
随分雪が積もってきた。
空は灰色で止む気配なし。
明日、前橋まで行くのに、私は山を下りられるのだろうか!!!!

草の葉

2008-01-09 17:34:27 | ぎゃらりー「草の葉」
 ___「人の自主」をわたしは歌う、素朴な、個の人間を___


ぎゃらりー「草の葉」
名の由来は、もちろんホイットマンの詩集「草の葉」から。

今から30数年前、青春の入口で出会った「草の葉」
自由と平等を謳いあげたそれとの出会いは、鮮烈であった。
そして、長く、私の中に「草の葉」という美しくも力強い響きが残った。

大学時代、作ったバンド名も、もちろん「草の葉」


そして、それから、ずいぶん時が流れて、
昨年、念願の田舎暮らしとともに開いたギャラリー名となったのである。



初めてであった時から、何度となく読みなおす。
そのたびに自我を問い、自然を感じ、おおらかさをもらう。



  ぎゃらりー「草の葉」
  静かに、新しい年の一歩を踏み出しました。
  しなやかな企画展ができたらと思っています。
  本年もよろしくお願いいたします。
  


ふゆのひ

2008-01-06 10:03:13 | 山の暮らし
 空は煌々たる月を配していながら、ちらちら雪を落としてくる。


朝の散歩で、のうさぎあさこに会った。
「あさこ~」と呼んだら、くるっと体をこちらに向け、じっと私を見つめていたので、たぶん、あさこ。
白菜やらねぎやらの萎びて枯れたのをツクツク食べていた。

風が通り過ぎる時、小さく波立ったそのままに凍りついた水面は、
なんとも不思議で、美しい文様を見せていた。

遥か北に構えるはずの谷川連峰や、上州武尊が、
輝く雪渓でこちらに覆いかぶさるかのように迫ってくる。


Mさんにいただいていた花豆。
おいしく煮えた。


しずかさ

2008-01-05 14:25:01 | 雑感
   ふゆのひ

 なんとういう しずかさ
 みあげると えだのあいだから
 みずのような ひかりが
 こぼれてくる
 もりは ねむるものたちの
 かすかな ねいきに みちている

  くまよ あたたかくしているかい
  りすよ たべものは たりるかい
  かえる ねぼけて とびだすなよ

 ああ ほんとうに
 あかるくて しずかだ
    ....
 おや
 むこうの きのかげで
 てんとうむしが いっぴき
 ねがえりを うった

      おちばせいいち




毎日つけている10年日記も、今年2冊目に入った。
先の10年日記には、子どもらのことが多く記されていたが、この10年はどんな年月となることだろう。

信じられない速さで時が過ぎていく。

 Hさんからの新年の便りに、
「この世での仕事がどのくらい残っているか分からないが、人生という仕事を終えて、家に帰るまでの間、常に目標を持っていきたい」と。
精神の強さを思う。
 「迷うことが好き 出口から入って入り口をさがすことも」と言う岸田衿子は、
「一生おなじ歌を 歌い続けるのは だいじなことです むずかしいことです」とも言った。
うんうんと頷く。
 花もめしべとおしべが揃っているだけでは不十分で、風や鳥の仲立ちが必要であるように、
「生命は その中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ」
吉野弘の言葉にハッとさせられる。
 ペテーフィ・シャンドルの「絶望の虚妄なること まさに希望に相同じい」の言葉から、
「淡々と生きていけ!」と、受け取った茨木のりこ。


残された道のりを、淡々と歩んでいきたいものだ。
あるがままに、感謝をもって。




みんなが、それぞれの場所に戻って、
再び、なんということもない静かさの一日だった。



   
   




明けましておめでとうございます

2008-01-01 17:13:34 | 山の暮らし
 新年明けましておめでとうございます。


今日1月1日、午後1時から新年会でした。

数日前、集落の班長さんから電話で、この地区は毎年、恒例の新年会があるので出席するようにと。。。。
えっ!?
新年会!?
元日に!?
全員参加なの!?

驚きとともに、だいぶん当惑気味でしたが。。。


新参者のワタシは、実家熊本から球磨焼酎を送ってもらい、それを手に行ってきました。
今日は、「男衆」の集まりだそうで、18世帯。
最初に地区の役員などを決めて、あとは飲み食い、おしゃべり。


私の場合、男ではないけれど、世帯主なので出席だそうで。。。
戸惑いつつではありましたが。。。
50年前の開拓の困難な時代の話が聞けたり、また、初めて言葉を交わす方もいらして、地域の方々とよりお近づきになれて、有意義な3時間でした。




次は7日の「女衆」の新年会が待っています。