草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

人形展

2010-10-31 17:36:44 | おでかけ



人形作家の亀井千鶴子さんが講師を務めておられる、
4つの教室の作品展を見てきた。


う~ かわいい。
抱っこしてきましたよ。
スヤスヤお休みの、
赤ちゃんふたり。

他にも、
思い入れのあるお人形2体。








出来上がったものからは想像もつかない大変さが、
人形作りにはあるらしい。

体や表情はもちろんのこと、服の素材に至るまで、
納得のいくまで練り直り、作り直し。
その上、体を作ってから、服を着せるわけでなく、同時進行。
その過程は、まさに壮絶。
根気と体力のいる仕事のようだ。





      ::::





あっ、5ヶ月間、
草の葉に居てくれた3人にも
いよいよ、さようなら。
どれも、
やさしい亀井さんのお人柄のにじみ出る作品たち。
ちょっと、淋しくなるけど、
また逢う日まで。


    



                         一体、一体、
                         それぞれにある物語。
                         ありがとう。。





酒蔵にて

2010-10-30 18:37:40 | おでかけ


木、石、鉄、書、絵、陶、食が、
使われなくなった古い酒蔵に集った。

それぞれの作品が、
それぞれの場と邂逅し、
ブツブツと醗酵しながら、
じっと息をひそめて、人を待つ。




ワタシは、
楽しいであろうオープニングパーティには、
参加できず残念だったが、
Kさんも、Hさんも、Sさんも、Tさんも、
今夜は、台風なんのそのの盛り上がりかな。。







工房訪問

2010-10-23 12:44:53 | おでかけ


コンサートの時に使用する、
大きめのポットを調達に、
松尾昭典さんの工房を訪ねた。

魚の陶芸家として知られている松尾さん。
作品同様とても魅力的な方だ。


水の音がうれしい、
小さな流れが出迎えてくれる工房の入り口には、
年季の入った大きなサケがぶら下がっていて、
ありゃ~。

工房の中にも、
いろんな魚があちこちに。
ついでに、
いろんな虫も。
あらあら~。


楽しいお話を聞いていると、
つい長居をしてしまう。

今はあまり大きなポットは作っておられないとのことで、
願っていたものより、だいぶん小さなものになってしまったが、
いい雰囲気のポットが手に入り、満足。

帰り際、
ピーンと伸びた触角の虫を差し出されたが・・・・
申し訳ないが、お断りした。



    桜色のイキのいいタイや、
    愛嬌のあるカサゴなら釣りあげてもいいかな。




秋が添う

2010-10-20 16:42:55 | 山の暮らし


太陽が出ないと、ぐっと寒い。
ストーブを焚き、
『トゥルネーのミサ』を聴いていると、
秋が添ってくる。

現存する最古のミサ曲、『トゥルネーのミサ』。
その女声版があるというので探していた。
いくつかのレコードショップを回った後、
ネットで注文。
2週間ほど待つのかと思っていたら、
なんと、
手元に届くまで40日もかかった。



ただただの清廉さが、
どこまでも流れ続いている。
そんな、
アカペラのこの響きを聴いていると、
秋が、しずしずと添ってくるようだ。





       ::::





ところで、
コレと一緒に頼んだもう一つのCD。
こんなに待ったのに、結局在庫切れ。
うーん、
でも、聴きたい。
そうなれば余計に聴きたい。

微笑庵さんの和菓子、
栗づくしを食べながら、
今日も、
ネットで、あちこちとコンタクトを取っているが、
なかなか・・・・

秋が往き過ぎるまでに、
吉報あれば良いが。。

秋に添う

2010-10-18 10:27:56 | おでかけ



馬渡新平さんの東京初個展に。

小樽で番屋を工房に、
地元でとれるレンガ土や、
ニセコ山麓で手掘りした土での作陶。
薄暗さの中、
何百という作品が、
じっと、落ち着き払っていて、
なんとも言えず心地いい。


期せずして、
深く温かな素材のショールとバッグとの出合いもあって、
久しぶりの都会は、
秋に添う静かさだった。




     馬渡さんの作品、
     草の葉にも、少しあります。





静物

2010-10-15 11:17:37 | おでかけ
  


佐藤公平展「Still Life」を観てきた。
二度も。

佐藤さんの作品には、
その意外性にいつも驚かされる。

一度、ぐじゃぐじゃにされた頭の中が、
しばらく観ているうちに、
いつの間にかきりっとしている。
そんな感じかな。



       ::::



帰りの車中、
硬く、重く、静かなるものを想った。



     夜の器の硬い面の内で
     あざやかさを増してくる
     秋のくだもの
     りんごや梨やぶどうの類
     それぞれは
     かさなったままの姿勢で
     眠りへ
     ひとつの諧調へ
     大いなる音楽へと沿うてゆく
     めいめいの最も深いところへ至り
     核はおもむろによこたわる
     そのまわりを
     めぐる豊かな腐爛の時間
     いま死者の歯のまえで
     石のように発しない
     それらのくだものの類は
     いよいよ重みを加える
     深い器のなかで
     この夜の仮象の裡で
     ときに
     大きくかたむく

        ____吉岡実「静物」___
        



「最も深いところ」へ、
自分が沈んでいくような気がする。


家に着き、車から降りると、
聞こえてきた。
ゴォーという風の音。
動いてる、動いてる。
暗闇の中、
知らぬ間に色を変えた木の葉が、
枝ごと風に押されている。

動いている。
動いている。
時は、流れ動いている。




       ::::



 
    逞しさと優しさの造形。

    どんな方向に、どんな展開にと、
    もう、次が楽しみ。


いよっいよ!

2010-10-12 05:07:51 | 山の暮らし
いよいよ、高山にもひかりが来るらしい。
ISDNしかなかったココ。
インターネットするのに、遅いのなんのって!
次の画面が出るまで、
席を離れて、ほかのことを。
クリックして、はい、ジャガイモを切って、
次のクリックして、玉ねぎを切って、
また、クリックして人参を切って、
行ってみると、
あらあら、まだ出ていない。
じゃぁ、ナスも切って、
肉まで炒めて火にかけるところまで出来たりして。
途中、洗濯ものなんかも干しに行ったり、
もちろん、ただただ、ジーッと待っていることも。
ウーン、出ないな。
イライライライラ。
待ち切れずに、カチカチカチカチ。
何回も同じ場所をクリックして、マウスが壊れたことも。
時間がもったいないからと服を着替え始める。
ズボンに片足入れた途端に、画面が出てきて焦る焦る。


あんなこんなも、
やっと、
年明け早々には、なくなりそうデス。


         た・の・し・み





      楽しみといえば____
      なんだか数日前から
      このブログの掲載様式が知らぬ間に変わっていて、
      いろんな事が出来るようになっていた。
      ので、
      ちょっと遊んでみまシタ。

霖雨

2010-10-09 16:20:12 | 雑感
 



ジリジリゴトゴト、ザワザワギチギチと、
心の奥で、とてつもない音がし始める。


確か、何かで読んだことがある。
タオルで口をふさいだまま、
大きな声で、三回叫んでみる。
しかし、
ガタビシャ、ガタビシャ、ザザザザと、
思いの外の強い雨音に掻き消され、
届きはしなかったようだ。
何もなかったかのように、
何も聞かなかったかのように、
山も木も、空も顔色一つ変えるでもなし。
そして、ワタシは喉を傷めただけ。

それならと、
サティを聴きながら、
一言も発せず、本を読みふけることに。


ストーブの上の、
あり合わせのおでんが煮える頃には、
心は静かさを取り戻すだろうか。




     それにしても、
     雨は、いつまで降り続くのだろう。。


 









花木センターめぐり

2010-10-03 20:25:40 | おでかけ
何人もの方に勧められ、
一度は行かなきゃと思っていた深谷の花木センター。
ここ数日の頭痛をおして行ってきた。

急な暑さの中、
案の定、途中でクラクラ気分が悪くなりながらも、
2時間ほど歩きまわった。のに、
事前にチェックしていた4,5種類の木は見当たらず、
シュン。
でも、そのあとまわった前橋の花木センターで・・・・
ウッシッシッ。

そう、もう十年以上も探していたものが目の前に。
一瞬、ほんとかしらと目を疑い、
木に下がっているラベルを何度も確かめる。
うん、うん、書いてあるのは確かにその名だ。
次に、あたりを見回す。
他の誰かが気づかないうちに、早く手を打たなきゃ。

ってな感じで、軽トラに積み込み、キャッホー。
ウレッシィ!!
頭痛もちょっぴり良くなったような。
コレに行きつくまでに、
なんと代替えを7本も植えてしまったもの。
ああ~感無量。

やっと会えた本命、その名はヤブツバキ。

でも、
喜ぶのは、まだ早い!?
なんといっても、
今までも大切なものは、よく枯らしていたし、
それに、
ホントにあのツバキかしら?と半信半疑。
花が咲くまでは、気が気じゃないけど・・・・


    
    

2010-10-01 16:36:52 | 山の暮らし
 

大好きな栗を買ってきた。
Sさん手製のブラックミントティーが、なぜか合うもんだ。
ほくほくほんのり甘さは、
豊かで、
なんだか、ちょっぴり淋しい秋の味。




       ::::




山の中腹に建っていた祖父母の家。
その周りには、
何種類ものさまざまな果樹があり、
運動会には必ず、
柿と一緒に、ぷっくり大きな栗がたくさん届いた。

茹でた栗を母は手際よく剥く。
きれいに剥かれたそれを、
片っぱしから、ワタシが口に入れる。
あの時のワタシは、
それが、豊かな秋だと知っていたのだろうか。

そして、
母になったワタシも、せっせと皮を剥く。
餌を待つ小鳥のように、子どもらが競って口に入れる。
焦るワタシの剥く栗は、
崩れてなかなか丸ごととはいかない。
こぼれた屑を、時々自分の口に入れながら、
あの時のワタシは、
それが、豊かな秋だと感じていたのだろうか。


大好きな栗は、
豊かさと、
そして、ちょっぴり淋しさを伴って、
いつも大好きな人たちを思い起こさせる。


 


大好きな栗だもの、
もちろん、以前の家にも植えていた。
でも、17年経ってもとうとう実をつけなかった。
ココに来た時、少し迷ったものの、
2年目に、やっぱり植えた。

そして、
今年、小さな実を一つつけた。
楽しみにしていたソレが、
ある日、コトンと落ちていた。



     
    あかるい、日のなかにすわって
    栗の木をみていると
    栗の実でももいで
    もっていたいような気がしてくる
       ____八木重吉「栗」__




来年は、
たくさんの栗の実がなるだろうか。
明るい日の中に。。