「新書太閤記」を読みながら
桶狭間の戦い前夜の様子を辿って・・・。
小説によって、圧倒的に東軍・今川義元率いる松平元康が優勢であったり、
芳川英治氏のこの本のように、大高城死守に元康勢が苦労したり、
色々である。
「丘道の上へ、軍の千頭が出た時である。
血まみれな傷負が一人、よろ這いながら彼方より駆けて来て、何か、意味の聞き取れない絶叫をあげながら近づいて来た。
その兵は、丸根から落ちてきた佐久間大学の郎党であった。
『主人佐久間殿も、敵の大群と、四方から焼きたてられた炎の中で、勇ましい御最後を遂げられ、
同じ時刻に、鷲津砦の飯尾近江守殿にも、華々しゆう、乱軍の中に討ち死にと聞こえました。』
・・・鷲津、丸根の黒煙は、火葬場のように猶、彼方の空を焦がしていた。」
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