地図を楽しむ

地図と共に歩く。里山歩きや、ウオーキングに、そして時には読書に・・・

甘利山から千頭星山への登山

2011-06-20 | 日記
甘利山から千頭星山への登山

「南アルプスの前衛に位置する甘利山は、山頂一帯に広々とした草原が開け、レンゲツツジの群生地として知られています。笹原の広がる千頭星山とつなげた花の展望の山歩きを楽しみたいと思います。」とのリーダーの掛け声に誘われて、やや天候はよくありませんでしたが、12人(内女性3人)はマイクロバスで、贅沢な山登りを楽しんできました。

登山ルートと経路断面図は下の通りです。




先ずは、駐車場から750m先の甘利山へ。
その辺りは下の写真でもわかるように、ツツジの大群落が広がり、晴れていると富士を背景に眺められるそうですが、生憎霧の立ち込めた、ファンタスティックな高原が広がっていました。これもまた一興です。





そこを過ぎ、本格的な山道に入りましたが、比較的なだらかな、登りやすい道のりでした。霧に霞んだカラマツ林の中を、小鳥たちの晴れ晴れとした囀りを聞きながら、やや長い道のりを千頭星山へとたどりました。


頂上近くは笹の広がる素晴らしいハイキングルートでした。


山頂は小さな広場でした。標高2138.5m、鳳凰三山の中腹です。
しかし、登り始めた甘利山駐車場は1624mとか、結局500mくらいしか登っていないわけです。贅沢な登山です。登山というよりハイキングです。

頂上は、カラマツに囲まれ展望は全く開けていませんでした。しかし、清々しいいい気分で昼食をとりました。


一休みの後、もと来た道を下りました。下りは特に楽でした。
そして、マイクロバスで韮崎駅近くの武田の郷・白山温泉でゆっくり体を休め、ビールを楽しんで帰りました。
今日もまた極楽でした。幹事さんありがとう!

「金副隊長の山岳救助隊日誌」を読んで

2011-06-17 | 日記
「金副隊長の山岳救助隊日誌」を読んで

山の仲間から借りたこの本を読んで、是非一度、東京の最高峰「雲取山」に登ってみようと思いました。
実は、この本を読む前に、この著者である金(こん)邦夫さんの講演を聞いています。その中身は、「山をなめんじゃないよ、ちゃんと準備しておいでよ」といった内容でした。

彼は警視庁青梅警察署山岳救助隊副隊長を務めた人で、副隊長の間に、40回も奥多摩の遭難救助にあたっています。
固い役職なのに話はやわらかく、面白く聞けました。

山に登る人が、待ち合わせ場所で「今日は何処の山に登るの?」なんてのんきな会話をしていたり・・・、「助けて!」と連絡があって、急いで行ってみたらヘッドランプももたずに、暗闇の中で立ち往生していたり・・・、「足が痛くて歩けない」というので、おぶってあげたら、下山の間中、背中でおしゃべりを続けるおばちゃんがいたり・・・、
ついに彼「俺は怒っているんだ」と腹の中で叫んでいたそうです。

さて、その彼のアドバイスも参考にしながら、ルート設定をしてみました。
時期は9月頃かな?雪が降る頃はダメ!夏休みは混む!紅葉の美しい頃も??




彼が雲取山で救助した経験を抜粋すると
「6月○日、・・・日原林道終点から大ダワ林道を登ってきたパーティーの女性が、大雲取谷に転落し、・・・」「滑落場所は・・・石積みの一部が崩れて登山道が細くなったところに山側の岩が張り出しており、・・・足元から一気に50mほど下の大雲取谷まで切れ落ちている。」「転落箇所の登山道は誰が見ても“悪いな”と感ずる場所だ。」とありました。

その後、暫くは登山道整備のため入山禁止になっていたようですが、今は解禁されているらしいです。

私も、ここ数年、初級の登山に参加していますが、何回か、滑落してもおかしくないような箇所を通った経験があります。
雨の後、積雪の道、落ち葉の多いとき等は危ないですね。
歳ですから、ハイキング程度にとどめようと思いますが、この雲取山だけは冥土の土産に登っておきたい。
では、そのうちに!

玉原(たんばら)湿原へハイキング

2011-06-05 | 日記
玉原(たんばら)湿原へハイキング

マイクロバスで14名(内女性5人)、沼田市の北にある玉原湿原へハイキングに行きました。
行き帰りとも車の大した渋滞もなく、お天気も最適といっていい状態でハイキングを愉しみました。

ここは、小さな尾瀬=「小尾瀬」といわれる湿原ですが、乾燥が進んで、今では湿原の面影は少なく、「ブナ平」として、ブナの原生林が珍重されています。
ハイキングのルートとその経路断面図は下の図です。




ここのダムは、高さ116.0mの中央土質遮水壁型(ロックフィルダム)です。
しかし、今回はその全容は樹林に遮蔽されてほとんど見ることはできませんでした。残念!

オイルショックの最中に建設され、「火主水従」(火力発電中心、水力発電はその次)から、水力発電が見直された頃のダムだそうです。
東日本大震災から、更に水力発電が見直されるでしょう。

しかも、このダムは揚水発電用ダムだそうです。
電力は貯めておくことが出来ないので、電力が余っている時間に、北の藤原湖(多摩川)から約100m高いこの貯水池へ揚水し、必要に応じてまた元に戻して発電するのだそうです。
出力は120万kw/hだとか。(夏場の東電需要量が6000万kw/hといわれているから、その約2%)

また、ダムの濁った水の放水でマスの養殖に影響が出ないよう、本来の川(発知川)はトンネルでダム湖の下を迂回しているのだそうです。
「発知川の水は発電には使わない」という取り決めがあるそうですが・・・。
その様子も、この目で見ておきたかった。残念!

さて、マイクロバスは玉原湖センターハウス前の原っぱに10:30頃着きました。
タンポポの黄色い花が沢山見られる、うららかな草原でした。




小休憩の後、いよいよダム横の森林の中へ入っていきました。
先にも云ったように、ここは殆ど見通しの効かないハイキング道路でした。
林を抜けると、急に広がった湿原に出ました。玉原湿原です。




水芭蕉の白い姿は既に終わっていました。花としては余り見るべきものはありませんでしたが、開放されたいい気分でした。

ここは、高層湿原に当たるそうです。

リーダーの案内によると
『標高が高いところにあるから「高層湿原」と呼ぶのだと誤解される向きがありますが、そうではありません。植生学上の定義では「泥炭が大量に蓄積されて周囲より高くなり(1年で1mmだそうです)、雨水のみによって涵養されるため貧栄養な湿原」とされています。』とありました。

湿原には低層湿原、中層湿原、高層湿原があるそうです。
低層湿原には、根釧原野があります。
また、高層湿原は、ここの玉原湿原のほか、尾瀬沼やサロベツ原野があります。


そこから、いよいよブナ平です。素晴らしい森林浴でした。
ブナの大木があちこちに姿を現し、天を仰ぐと、青々と茂る木の葉の間から、珍しく晴れ渡った青空が覗いていました。
途中の、「ブナ平」で昼食しました。
ただひとつ、ブヨが多く、顔にまとわりつくのには参りました。中には、噛み付くのもいました。それを払いのけながらの食事でした。




ブナ(橅)の木は、シイタケ栽培に使う以外、余り役に立たない木といわれております。
寿命は200年程とか、古い木は自然淘汰され、若木の栄養になるという輪廻だそうです。

世界遺産に指定されたブナの森の白神山地も、指定されたのはその一部で、その中には登山者も入れないそうです。自然のままにしてあるようで、登山道もないとか。

そして、早々と元のセンターハウスに着き、一休みして、今日のお湯=道の駅「望郷の湯」に浸かり、そして一杯。後はマイクロバスで一路新宿へ。


以上です。