おはようございます。税理士の倉垣です。
前回は、民法で経済生活の取引の安全を支えている「即時取得」という制度について投稿しました。
今回は、物権(おもに所有権)について基本的な考え方を、条文を確認しながら整理してみました。
1.債権と物権
物権は物に対する排他的な支配権であり、これに対して、債権は人に対する請求権である。と説明されます。
物権は「物」に対する「排他的」な権利であるため、一つの物に対して同種の物件は一つしか成立しない。
2.物件の種類
イ、所有権 これは物に対する完全な支配権です。
ロ、用益物権 物をその用法に従って使用する権利で地上権、永小作権、地役権などがあります。
ハ、担保物件 物の経済的担保価値に注目した権利で、抵当権、質権などです。
3.所有権の移転
所有権は意思表示のみにより移転にします。(民法176条)
不動産の売買契約を結ぶと、契約時にその所有権は売主から買主に移転します。
登記をしなくても所有権は移転します。
4.物権変動の対抗要件
所有権の移転は上記3のように意思表示のみにより移転しますが、当事者以外の第三者に対抗するためには、対抗要件を備えなければなりません。
もし、売主が2重売買をした場合の買主間の優劣は対抗要件を備えたほうが勝ちです。たとえ、第三者が悪意(2重売買を知っていたとしても)対抗要件を備えた第三者の方が強いのです。つまり早い者勝ちです。
ただ、裁判所は第三者でも背信的悪意者に対しては、登記がなくても対抗できるとしています。
イ、動産
動産の譲渡の対抗要件は引渡しです。(民法178条)
引渡とは、法律的手には占有の移転といいます。
ロ、不動産
不動産の物権変動の対抗要件は登記です。(民法177条)
倉垣税理士事務所の公式WEB http://kuragaki.jp
前回は、民法で経済生活の取引の安全を支えている「即時取得」という制度について投稿しました。
今回は、物権(おもに所有権)について基本的な考え方を、条文を確認しながら整理してみました。
1.債権と物権
物権は物に対する排他的な支配権であり、これに対して、債権は人に対する請求権である。と説明されます。
物権は「物」に対する「排他的」な権利であるため、一つの物に対して同種の物件は一つしか成立しない。
2.物件の種類
イ、所有権 これは物に対する完全な支配権です。
ロ、用益物権 物をその用法に従って使用する権利で地上権、永小作権、地役権などがあります。
ハ、担保物件 物の経済的担保価値に注目した権利で、抵当権、質権などです。
3.所有権の移転
所有権は意思表示のみにより移転にします。(民法176条)
不動産の売買契約を結ぶと、契約時にその所有権は売主から買主に移転します。
登記をしなくても所有権は移転します。
4.物権変動の対抗要件
所有権の移転は上記3のように意思表示のみにより移転しますが、当事者以外の第三者に対抗するためには、対抗要件を備えなければなりません。
もし、売主が2重売買をした場合の買主間の優劣は対抗要件を備えたほうが勝ちです。たとえ、第三者が悪意(2重売買を知っていたとしても)対抗要件を備えた第三者の方が強いのです。つまり早い者勝ちです。
ただ、裁判所は第三者でも背信的悪意者に対しては、登記がなくても対抗できるとしています。
イ、動産
動産の譲渡の対抗要件は引渡しです。(民法178条)
引渡とは、法律的手には占有の移転といいます。
ロ、不動産
不動産の物権変動の対抗要件は登記です。(民法177条)
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