おはようございます。税理士の倉垣です。
既存の会社が完全親会社を新たに設立するのには「株式移転」が便利です。
株式移転とは、1又は2以上の会社(株式移転完全子会社)がその発行済株式の全部を新たに設立する会社(株式移転設立完全親会社)に取得させることをいいます。
手続きは、次の順序で行われます。
1. 株式移転計画の作成
2. 株主総会の承認
3. 登記
[株式移転計画]
移転計画で次の事項などを決めます。
株式移転設立完全親会(目的、商号、住所、その他会社設立時の必要事項)
株式移転完全子会社の株主に交付する株式移転設立完全親会社株式の割当て等
[承認株主総会]
株式移転の株主総会の承認は、株主総会の特別決議が必要です。
[登記]
所定の日(承認株主総会日等)から2週間以内に登記を行う。
この登記により、株式移転設立完全親会社が成立し、株式移転の効力が発生する。
[その他]
移転対価の柔軟化:移転対価は株式だけでなく、社債や金銭等でもよいこととなりました。
所定の書類の備置き:承認株主総会の開催前と登記の後、一定期間所定の書類を本店に備置かなければなりません。
反対株主の買取請求権:株式移転に反対の株主に株式買取請求権が認められています。
公正取引委員会への届出:一定規模以上の株式移転は、株式移転成立の日から30日以内に公正取引委員会へ届出る必要があります。倉垣税理士事務所の公式WEB http://kuragaki.jp