6月18日(火)19時からザ・シンフォニーホールで開催された、大阪交響楽団 第177回定期演奏会を聴きに行きました。
パンフレットとプログラムです。
トリスタン秘話“マティルデ・イゾルデ・マルトゥッチ”と銘打たれた公演です。
その意味はシェフからのメッセージから引用すると《本日の公演は、今年が《生誕200年・没後130年」に当たることから、ドイツの天才作曲家“リヒャルト・ワーク、ナー”の楽劇 「トリスタンとイゾルデ」を中心に、企画と選曲を行いました。 楽劇「第1幕 前奏曲」と「終幕 愛の死」に挟まれた形で演奏する「ヴェーゼンドンク歌曲集」は、楽劇作曲当時、彼と恋愛関係にあったとされる "マティルデ・ヴェーゼンドンク”が書いた5つの詩に作曲されたものですが、今回は、通常演奏される形ではなく、作曲順に置き直して演奏いたします。 「歌曲を結ぶ音楽」は全て楽劇から時間軸を変えずに抜粋したものですが、抜粋された部分で歌われる歌詞と歌曲集の歌詞を組み合わせることにより、 "トリスタンとイゾルデ”-“リヒャルトとマティルデ” という「2組の愛の軌跡」を、時空を超え、同時進行させる形で提示すると共に、新しい視点から読み取れるよう、構成されています。 後半は、「トリスタンとイゾルデ」のイタリア初演を指揮したことにより、一躍「指揮者」として名前を 知られることになった「忘れられた作曲家」 "マルトゥッチ”の「交響曲第1番」を、第174回定期演奏会で演奏した「夜想曲」と対になる企画として演奏いたします。 》
言われてみないとわかりませんよね。しかし前半(アンダーラインで示した部分)の試みはあまり例を見ないチャレンジングなものだと思います。ソプラノのエレーヌ・ベルナルティさんがオーケストラの演奏を聴きながら、感情を移入し、見事に歌唱されたことを見ると、成功したのではないかと思われます。
後半のマルトゥッチ作曲 交響曲第1番 ニ短調 作品75 は初めて聞く曲です。全体を通じて聴きやすい曲ですが熱演だったと思います。特に第2楽章のはじめの甘美なチェロの独奏の部分が耳に残りました。