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なぜ日本は「バック駐車」が多い 欧米では前向きが基本

2021年05月30日 | 社会

日本では、片方が閉じている駐車場の場合、バックから駐車する「後ろ向き駐車」が一般的だ。

一方で、アメリカやヨーロッパなどでは、特別の事情がない限りは、頭から駐車する場合がほとんど。

もちろん例外はあるが、なぜここまではっきりとした違いが見られるのだろうか。

そもそも、駐車場における駐車の向きを規定した法律はない。

つまり、日本で後ろ向き駐車が多い理由は、法律上の問題ではなく、文化や慣習に依存するものといえる。

実際、運転免許を取得する際の教習所などで配布される教本内の「3 自動車の運転方法 1-5 発進にあたっての安全確認(3)」には、以下のような記載がある。

「バックで発進することは危険ですから、車庫などに入れるときは、あらかじめ発進しやすいようにバックで入れておきましょう」

このように、教習所などでは発進時の安全の観点から後ろ向き駐車を推奨しているようだ。

また、前向き駐車よりも後ろ向き駐車のほうが、駐車がしやすいということも理由として挙げられる。

ほとんどのクルマは前輪が操舵輪となっているため、前進方向への旋回時には、構造上内輪差が生じることになる。

バック時には後輪の軌跡に対して内輪差が生じないため、後ろ向き駐車のほうが、駐車をするために必要なスペースが少なくなる傾向がある。

東京をはじめとする日本の都市は、世界的に見ても人口密度が高い一方で、世界トップクラスの自動車保有台数を誇っていることから、ほとんどの駐車場が必要最低限のスペースしか用意していない場所がほとんどだ。

そのため、世界的に見ても駐車の難易度が高いことで知られており、より少ないスペースで駐車できる後ろ向き駐車のほうが浸透したと考えられる。

一方、広大な国土をもつアメリカや、人口密度の低いヨーロッパでは、日本ほど駐車スペースが狭くないことから、後ろ向き駐車が一般的にならなかったようだ。

この説を裏付けるものとして、シンガポールや香港といった、日本と同等以上に人口密度が高く、クルマが多い地域の例が挙げられる。

これらの国や地域では、日本と同様に後ろ向き駐車することが多く、人口密度やクルマの多さと、駐車の向きには関連があるといえそうだ。

前向き駐車にもメリットがあった。

大量の商品をクルマに運び入れるには、トランクやリアハッチを開ける必要があり、荷物を積みやすいように前向き駐車をするケースが多いようだ。

また、治安の悪い地域では、防犯の意味合いから前向き駐車をする人もいるようだ。

前向き駐車の場合、発進時にまずバックする必要があり、後ろ向き駐車に比べて発進してすぐに逃走に移行する難易度が高いことが防犯対策になるというのが理由のようだ。


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