ストレッチが必要な訳 ２

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第5回アスリートセミナー　より

 

ストレッチが必要な訳

 

（２）柔軟性が増す

ストレッチをやると、筋肉の中の老廃物が取り除かれるので、

固くなっていた筋肉が元通りに柔らかくなります。

柔らかくなると同時にスムーズに伸びるようになります。

誰でも、小さかったころは柔らかかったのです。

それが、運動や労働で疲労物質がどんどんたまり、

または癒着して、ほとんどの人は筋肉が固くなってしまったのです。

筋肉は、自分では縮むことしかできません。

意図的に伸ばしてあげないと、縮む一方で、伸びなく

なってしまいます。

伸びなくなる、ということは、可動域が狭くなるという

ことでもあります。

小学生でも、とっても固い人がいますね。

立位（立った状態）で、前屈したとき、手が床に着かない。

いっぱいいますね。

中には、足首が固くて、

足の裏全体を床につけて、しゃがめない。

足首が固いせいで、正座できない、なんて子供もいます。

しっかり伸ばしていないと、小学生でも、ものすごく

固くなってしまいます。

筋肉が固い、伸びが悪ければ、動くときによけいなエネルギーが

必要になります。

たとえば、「走る」という動作。

脚を上げるときに、前側の筋肉が縮んで脚が上がります。

そのとき同時に、お尻の方（後ろ側）の筋肉が伸びます。

お尻の方の筋肉が固ければ、それを伸ばすために、かなりの

力が必要になります。

お尻の方の筋肉が柔らかければ（すっと伸びれば）

よけいな力を使わなくても、楽に脚が上がります。

これは、運動中、どこの部位を動かすときでも同じです。

筋肉が柔らかければ、余計な力を使わずに、スムーズに

身体を動かすことができます。

要するに、身体が軽く、なめらかになった感じになります。

余計な、エネルギーを使わないので、そんなに疲れません。

小さい力で、素早く動くことができるようになります。

筋肉が固ければ、自分の筋肉が自分の筋肉を

動かすのを邪魔するのです。

ストレッチをして筋肉が柔らかくなると、

中年の方ならわかりますかね。

昔、「巨人の星」っていう漫画がありましたけど、

星ひゅうま　がやっていた筋肉増強のためのギプスが

あったじゃないですか。

あのギプスをとったように、軽くなるのです。

固い筋肉の人は、ギプスをやっているのと同様に、

動かすために、大変な力を必要とする。

筋肉が柔らかくなれば、ギプスをとったように軽くなる、

というわけです。

軽くなるから、消費するエネルギーも少なくてすむ。

素早く動ける。

伸びやすいから可動域も広がる。

可動域が広がって歩幅が広がり、素早く動けたら

（脚の回転が速くなったら）、

すなわち、足が速くなるということです。

もちろん、腕のふりもスムーズになります。

 

次回は、（３）修復を促進する　　について。

 

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