今日本屋に立ち寄ると、
「をっ!『秀甫』が出ているやん」。
名人名局選シリーズの最新刊。
秀甫は幕末から明治頭にかけて活躍した棋士で、
既にシリーズで刊行されている秀和の弟子。
スケールの大きな攻めが持ち味。
大正以前の棋士としては、私は今のところ一番好きかも知れない。
尚、スケールの大きな攻めとは、
攻めが全局的に絡み合っていく形のことで、
いわゆる大模様の碁とは少し違う(と、私は認識している)。
棋士として脂の乗った時期が、
幕末から明治初頭にかけての激動期と重なったため、
ライバルと呼べる相手がおらず、
力を出し切ったいわゆる「真剣勝負」がほとんどないのが惜しまれる。
そのため対局の「背景的に」は面白い棋譜は少ない
その中でも秀甫の代表作というと
師匠の秀和、秀策、そして秀栄との十番碁が挙げられるが、
本書は敢えてそれらを少なめに収録し、
明治期の碁を中心に解説しているのが特色かと思う。
シリーズの他の巻と同じく、
1局を10譜前後に割譜して解説した対局が10局。
1局を2譜に分けた参考譜が30局収録されている。
第4局に収録されている対黒田俊節戦、
「初手天元」を迎え撃った一局は
私も好きで総譜を3・4回並べたことがある。
初手天元撃退のお手本として参考になる。
力に差がある相手が多いとはいえ、
それを圧倒していく様は、爽快といえるかもしれない。
「をっ!『秀甫』が出ているやん」。
名人名局選シリーズの最新刊。
秀甫は幕末から明治頭にかけて活躍した棋士で、
既にシリーズで刊行されている秀和の弟子。
スケールの大きな攻めが持ち味。
大正以前の棋士としては、私は今のところ一番好きかも知れない。
尚、スケールの大きな攻めとは、
攻めが全局的に絡み合っていく形のことで、
いわゆる大模様の碁とは少し違う(と、私は認識している)。
棋士として脂の乗った時期が、
幕末から明治初頭にかけての激動期と重なったため、
ライバルと呼べる相手がおらず、
力を出し切ったいわゆる「真剣勝負」がほとんどないのが惜しまれる。
そのため対局の「背景的に」は面白い棋譜は少ない
その中でも秀甫の代表作というと
師匠の秀和、秀策、そして秀栄との十番碁が挙げられるが、
本書は敢えてそれらを少なめに収録し、
明治期の碁を中心に解説しているのが特色かと思う。
シリーズの他の巻と同じく、
1局を10譜前後に割譜して解説した対局が10局。
1局を2譜に分けた参考譜が30局収録されている。
第4局に収録されている対黒田俊節戦、
「初手天元」を迎え撃った一局は
私も好きで総譜を3・4回並べたことがある。
初手天元撃退のお手本として参考になる。
力に差がある相手が多いとはいえ、
それを圧倒していく様は、爽快といえるかもしれない。