対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
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新刊棋書情報「ひと目のヨセ」

2008-03-27 21:32:49 | 棋書
ひと目の詰碁」「ひと目の手筋」がいずれも、囲碁オールタイムベスト10入り している。

当然「ひと目のヨセ」にも期待が集まったが………
いいんじゃないでしょうか?
著者は趙治勲プロ、構成は朴道純氏。

第1章は「先手ヨセ、逆ヨセ」。
9路盤の最後の小ヨセ38題を題材に、先手ヨセと後手ヨセ、逆ヨセの違いを学ぶ。
といっても、小難しい数字はかなり排除され、例えば先手ヨセと後手ヨセの区別は
「どちらを打てば、相手は手を抜けませんか=先手?」
と、かなり簡略化されている。
問題も大体2択。
このデフォルメはメリットデメリット両面あるとは思うが、「ひと目」というカテゴリからすると適切か。

第2章は「相手の弱点を狙う」。
要するにヨセの手筋問題集。
全93問
あまり難しい問題はなく、ヨセの手筋として必須のものが取り上げられているようだ。

第3章は「実戦問題」。
と大仰に銘打ってはいるが、ほとんど第1章と変わらない。
9路盤のヨセの、本当に最後の部分で
「ここでどう打つのが最善ですか」
というのを問うている問題が38題
どうせなら
「双方最善にヨセると、どちらが何目勝ちですか?」
ぐらいの問題でも良いように思ったが、これも「ひと目」のコンセプトゆえか。

全体の構成にメリハリが利いていて、フォントも読みやすい。

以前日本棋院の新書で発売されていた、同じ趙プロの著書、「ヨセの基本」を膨らませた印象。
ヨセを少しでも学んだ人には物足りないと思うが、有段者でもヨセに自信のない人は、基礎固めに読んでみるのがいいだろう。
繰り返しになるが、「ひと目」の看板に偽りない内容と思う。

以前発売した「李昌鎬のヨセ」も、こういう感じにすれば良かったのにねぇ。