タイゼムで図のような進行の対局をいくつか経験(全部私が黒)して、ふと
「こんな布石、プロでもあるのかな?」
と疑問が湧いた。
調べてみると、わかる範囲でこの局面の出現数は「0」。
単独でのツケ定石自体の出現数が少ないこともあるが、左辺を模様化するような狙いであるツケ定石は、プロの眼からみてこの局面で不適なのだろう。
ついで調べた過程で、こんな布石を発見。
狭いほうからカカっているのが意外である。
30局ほどあり、ここでは素直な黒Aが勿論多いのだが、黒Bのツケも同じくらいあるのが多少驚き。
その後の進行ではハネコムのもある(山田規三生vs小林覚戦など)が、大体ツケオサエ定石に進展する。
そしてこの局面では、白は定石とされるAでもBでもCもなく、D、E、F、Gと軽くサバく進行が、均等にあるのが面白い。
確かに言われてみれば、そう打つよりないところなのだけれど。
定石は適切に使わないと意味がないという、好例ではなかろうか?