「なぜそう打つ、なぜそうなる」(誠文堂新光社:大矢浩一著)
プロとアマの指導対局を大矢浩一プロとR初段、F三段、P五段の3人のアマが座談会形式でつつくという本。
そこからアマが置碁で陥りやすい間違いや、正しい打ち方を学ぶというのがコンセプト。
前田陳爾プロの名講座「置碁検討録」の流れを汲んでいる。
単行本になっているのは月刊「囲碁」誌に2002年3月号、2002年7月号~2003年9月号まで連載された分をまとめたもの。
連載は現在も続いている。
毎回テーマ図を2つ提示し、それについてまずアマ3人の見解が述べられ、それに対し大矢プロが修正を加えていくというのが基本的流れ。
しかしテーマ図までの手順も提示され、その途中にも大矢プロやアマの意見が頻繁に入る。
置石は「囲碁」の読者層(3段以上)を考慮してか、5子と6子のものが多いが、4子や7子も1、2局。
しかしとんでもないミスが多く登場するので(笑)、十分級位者でも読める。
3子以下や7子以上は本書に収められていないが、その後の連載では7子以上も登場したはず。
検討するのは序中盤のみならず、ヨセや死活について詳細に検討する回も。
更に従来の置碁の本にない、大矢プロ「おすすめ」の定型や最新定石も、時折登場するのが優れたところ。
今回は辺や隅のツケギリについて詳しく解説されていた。
「置碁定石」を「悪い」と明記しているもの良い。
私はこの本を囲碁を始めた初期に一度読んだのだが、「囲碁ボケ危険対局」で対局するに当たり再び読み返し、改めて良い本だと感じた。
対局前に、置碁の心構えを学べて有益だった。
現在も連載が続いているのも頷ける。
大矢プロが「これは無理手だがお手並み拝見」など、自身の着手の狙いを述べているので、白の立場からも参考になるはず。
座談会形式がまだるっこしく、内容がやや薄く感じるなどの欠点はある。
特に連載をそのまま本にしてしまっているので、復習という意味でテーマが重複しているところがあるのは問題。
更に5年近く経った今も3人のアマが、全員一向に上達していないのも大変気にかかる(笑)。
ワトソン役だから仕方ないのかしらん?
その辺りを含めて最近はさすがにマンネリな感じもするが、今回掲載分以降の講座を編集し、再び単行本化される価値はあると思う。
ライターは川熊博行氏。
プロとアマの指導対局を大矢浩一プロとR初段、F三段、P五段の3人のアマが座談会形式でつつくという本。
そこからアマが置碁で陥りやすい間違いや、正しい打ち方を学ぶというのがコンセプト。
前田陳爾プロの名講座「置碁検討録」の流れを汲んでいる。
単行本になっているのは月刊「囲碁」誌に2002年3月号、2002年7月号~2003年9月号まで連載された分をまとめたもの。
連載は現在も続いている。
毎回テーマ図を2つ提示し、それについてまずアマ3人の見解が述べられ、それに対し大矢プロが修正を加えていくというのが基本的流れ。
しかしテーマ図までの手順も提示され、その途中にも大矢プロやアマの意見が頻繁に入る。
置石は「囲碁」の読者層(3段以上)を考慮してか、5子と6子のものが多いが、4子や7子も1、2局。
しかしとんでもないミスが多く登場するので(笑)、十分級位者でも読める。
3子以下や7子以上は本書に収められていないが、その後の連載では7子以上も登場したはず。
検討するのは序中盤のみならず、ヨセや死活について詳細に検討する回も。
更に従来の置碁の本にない、大矢プロ「おすすめ」の定型や最新定石も、時折登場するのが優れたところ。
今回は辺や隅のツケギリについて詳しく解説されていた。
「置碁定石」を「悪い」と明記しているもの良い。
私はこの本を囲碁を始めた初期に一度読んだのだが、「囲碁ボケ危険対局」で対局するに当たり再び読み返し、改めて良い本だと感じた。
対局前に、置碁の心構えを学べて有益だった。
現在も連載が続いているのも頷ける。
大矢プロが「これは無理手だがお手並み拝見」など、自身の着手の狙いを述べているので、白の立場からも参考になるはず。
座談会形式がまだるっこしく、内容がやや薄く感じるなどの欠点はある。
特に連載をそのまま本にしてしまっているので、復習という意味でテーマが重複しているところがあるのは問題。
更に5年近く経った今も3人のアマが、全員一向に上達していないのも大変気にかかる(笑)。
ワトソン役だから仕方ないのかしらん?
その辺りを含めて最近はさすがにマンネリな感じもするが、今回掲載分以降の講座を編集し、再び単行本化される価値はあると思う。
ライターは川熊博行氏。