勝てる囲碁の法則(日本棋院:高川秀格著)
改訂前の旧題「囲碁学入門」の方が内容を端的に表しているでしょう。
「学」の部分が重要で、「囲碁らしい囲碁を打つための理論(法則)」=「囲碁学」と私は解釈しています。
碁のルールを学ぶ本では無論ありません。
当時の5級から10級が対象というから、今だと初段を目指すような人が対象でしょうか。
論より証拠、目次をみますと
第1章 隅の法則
第2章 辺の打ち方
第3章 大場のランキング
第4章 模様の囲い方
第5章 模様の消し方
第6章 石の能率(布石・定石)
第7章 石の能率(部分の形)
第8章 石の能率(サカレ形)
第9章 手割論
第10章 実戦解説
と、囲碁をスマート打つための理論が書かれているのがお分かりになると思います。
特に序中盤の棋理についてロジカルに解説。
出来るだけ感覚を排し、理詰め理詰めで説明しようとしている文が私には大変わかりやすかったです。
良書でしょう…。
ちょっと歯切れが悪いのは理由があって、序中盤の基礎、当然のことが書かれているために「この本でなければ学べない」という部分が乏しいということでしょうか。
それこそ「筋がよくなる18のヒント」を紹介したときに出た言葉、「大したことは書かれていない」と言えなくもないのです。
私などは第2章から第5章の明快さには目からウロコが落ちましたが、ある程度棋書を読んでいる人には、もしかしたら他の本で聞いたことがあるようなことばっかり…という可能性もある。
そこが手放しに「オススメ」と言えない要因です。
逆にここに書かれていることを知らない初段は問題ですけどね。
あと最後の第9章と第10章がちょっと不要かなという不満もあります。
手割論は囲碁の発展に大きく関わった重要な理論なのですが、初段を前にした人には使いにくいし、是非学ばねばならないとは思えない。
また実戦解説は高川先生とアマとのお稽古の碁というのが私にはマイナス。
「専門家の碁は欠陥が少なく、初級者にはかえってわかりにくい意味もあるので、あえてアマチェアの碁を取り上げた」という高川先生の言葉は頷けるのですが、打たれている碁がヘチョすぎな気が…。
というわけで是が非でも手許に置かねばならない本ではないが、一読は価値ありというのが私の評価になりましょうか。
こと他の本で上記の項目の理解に挫折した方は読んでみてはいかがでしょうか?
改訂前の旧題「囲碁学入門」の方が内容を端的に表しているでしょう。
「学」の部分が重要で、「囲碁らしい囲碁を打つための理論(法則)」=「囲碁学」と私は解釈しています。
碁のルールを学ぶ本では無論ありません。
当時の5級から10級が対象というから、今だと初段を目指すような人が対象でしょうか。
論より証拠、目次をみますと
第1章 隅の法則
第2章 辺の打ち方
第3章 大場のランキング
第4章 模様の囲い方
第5章 模様の消し方
第6章 石の能率(布石・定石)
第7章 石の能率(部分の形)
第8章 石の能率(サカレ形)
第9章 手割論
第10章 実戦解説
と、囲碁をスマート打つための理論が書かれているのがお分かりになると思います。
特に序中盤の棋理についてロジカルに解説。
出来るだけ感覚を排し、理詰め理詰めで説明しようとしている文が私には大変わかりやすかったです。
良書でしょう…。
ちょっと歯切れが悪いのは理由があって、序中盤の基礎、当然のことが書かれているために「この本でなければ学べない」という部分が乏しいということでしょうか。
それこそ「筋がよくなる18のヒント」を紹介したときに出た言葉、「大したことは書かれていない」と言えなくもないのです。
私などは第2章から第5章の明快さには目からウロコが落ちましたが、ある程度棋書を読んでいる人には、もしかしたら他の本で聞いたことがあるようなことばっかり…という可能性もある。
そこが手放しに「オススメ」と言えない要因です。
逆にここに書かれていることを知らない初段は問題ですけどね。
あと最後の第9章と第10章がちょっと不要かなという不満もあります。
手割論は囲碁の発展に大きく関わった重要な理論なのですが、初段を前にした人には使いにくいし、是非学ばねばならないとは思えない。
また実戦解説は高川先生とアマとのお稽古の碁というのが私にはマイナス。
「専門家の碁は欠陥が少なく、初級者にはかえってわかりにくい意味もあるので、あえてアマチェアの碁を取り上げた」という高川先生の言葉は頷けるのですが、打たれている碁がヘチョすぎな気が…。
というわけで是が非でも手許に置かねばならない本ではないが、一読は価値ありというのが私の評価になりましょうか。
こと他の本で上記の項目の理解に挫折した方は読んでみてはいかがでしょうか?