東アジア歴史文化研究会

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万世一系の天皇が統べておられる国・日本(加瀬英明のコラム)

2019-05-07 | 皇室関係
新帝が御位を継がれたことを、寿(ことほ)ぎたい。

御代替りが決まってから、ことあるごとに「平成最後の」といわれた。

皇室の存在が大きなものだと、痛感した。日本国憲法がどう規定しようが、万世一系の天皇が日本を統べておられる。

天皇こそ日本を、日本たらしめている。世界に200あまりの国があるが、元首の家系を2000年以上も辿れる国は、日本だけだ。

いったい、126人の天皇のもっとも大きな特徴は何だろうか?

いつも謙虚であられ、つねに国民の幸福を真剣に願ってこられたことだ。どの天皇も世界のなかで、もっとも謙虚な人であられた。

明治天皇は「国民のうへやすかれとおもふのみ わが世にたえぬ思なりけり」と、御製を詠まれている。

世界のどの国も、皇帝や国王は最高権力者として、誰よりも高い徳を備えていると称して、傲慢に振る舞ってきた。

歴代の天皇は大地震や、水害や、疫病などに見舞われると、自分の徳が欠けていたために災禍を招いたことを、国民に詫びる詔(みことのり)を発しておられる。第56代の清和天皇は大地震のあとで、「百姓(ひゃくしょう)(人民)何の事ありてか、禍毒に罹(たお)れる。憮然(ぶぜん)として愧(は)じる。責(せめ)深く予(われ)に在(あ)り」と述べられた。

天皇のなかで海外の王侯のように、贅に耽った方はおいでにならない。天皇は力や財力がなくても、国民によって敬まれてきた。

私は皇居にあがったことがあるが、海外の宮殿が豪華なことによって、人々を威圧するのと違って、財宝のような物が一つもない。

天皇の何よりも大切なお仕事は、皇祖神と全国の神々の天神地祇(ちぎ)と、山や川などあらゆる自然に祈られることだ。

私は幼いころから祖母に、「八百万千万(やおろずちよろず)様(さま)に感謝しなさい」と教えられたが、八百万(やおろず)も千(ち)万(よろず)も、「無数」を意味していない。私たちは神々や、山川草木鳥獣の万象の恵みを受けている。八百万(やおろず)は日本列島の異なる風土に生きるすべての人々と、自然を意味している。

日本国民は世界の誰よりも、「和」を大切にしている。謙虚な国民で、互いに譲り合う。私たちは行列しても、目に見えない力が働いているように順番を守るし、八年前の東北大震災の時には「和(やわらぎ)」の心を尊んで、秩序を乱す者がいなかった。

1億2000万人もの人口を擁しているのに、国民が同質だと信じている国も他にない。

福沢諭吉が『帝室論』(明治5年)のなかで、「帝室は直接に万機に当らずして、万機を統べ給う者なり。直接に国民の形体に触れず、其(そ)の精神を収攬し給ふものなり」と論じている。

天皇は他の国々と違って、覇者ではない。天皇は和の文化を一身に体現されておられ、すべてを包み込む。天皇は21世紀に入っても、日本の精神的な中核でおられる。

他の国の君主は、みな覇者の血統をひいている。今日の中国などの独裁者はいうまでもなく、民主制度をとっている諸国においても、首長は選挙に勝った覇者である。

天皇は日本の統治者であられる。そういうと、「日本国憲法を知らないのか。憲法は国民が主権者だと規定している。国民が日本の統治者だ」といって、反論する者がいよう。

統は「ばらばらなものを一つに統(す)べる」であり、治は「治(おさ)まる」を意味する。日本は天皇がおいでになるから、一つに纏まる。

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