鳩山首相は、辞意を表明していた藤井財務相の後任に菅直人副総理(国家戦略室相)を起用すると発表した。首相は菅氏、仙谷行政刷新担当相と会談した上で決断した。菅氏が担当していた国家戦略室担当相は、仙谷氏が兼務する。
首相は菅氏起用の理由について同日、記者団に「予算を決める際に側面で支えたのが菅氏だった。藤井氏もそう言っていた。適任だ」と説明した。また、人事決定にあたっては民主党の小沢一郎幹事長に電話で報告したことを明らかにした。小沢氏は「これは首相が決めることだから結構です」と答えたという。
藤井氏の辞意表明以降、政府・民主党では後任人事として「22年度予算編成を分かった方がやるのが望ましい」(平野博文官房長官)と、閣僚らの横滑りを検討してきた。また、鳩山首相は18日召集予定の通常国会での予算案審議を最優先事項と考えており、国会答弁が得意な人材として、弁が立つ菅氏や峰崎直樹財務副大臣の昇格が検討された。
一方、財務省内には、予算編成で各省との調整を担った野田佳彦財務副大臣の昇格論があった。さらに、仙谷氏や榊原英資元財務官の名前も取りざたされた。しかし野田、仙谷両氏の財務相就任には「この2人は反小沢色が強い」(幹部)として、小沢氏サイドには、両氏の財務相就任を敬遠する声が広がっていた。
(以上、産経新聞より一部転載しました)
藤井財務相が通常国会開会前にこの時期に「健康問題」を理由に辞任したのは極めて異例だ。
表向きには自らの健康問題と高齢(77歳)が理由なのだが、裏では、自由党解党時の政党助成金の問題、小沢幹事長との確執、鳩山首相の指導力の欠如など諸々の理由も囁かれている。
中でも小沢幹事長の政治資金規正法違反容疑の捜査に関連して、藤井財務相側に自由党解党時に政党助成金の一部が渡っていたことが指摘され野党自民党は追及の構えを見せていた。
後任には藤井氏の信頼の厚い野田財務副大臣の起用も取り沙汰されていたが、結局は、菅副総理の横滑りと仙谷氏の兼務で落ち着いた。
藤井氏は鳩山首相を筆頭に閣僚経験の無い大臣が多い中で、数少ない大臣経験者(蔵相)として鳩山内閣の文鎮のような存在だった。小沢幹事長の側近だった時代も長かった藤井氏の辞任で、ますます小沢幹事長の政府支配が強まるものと見られる中で鳩山首相がどこまで指導力を発揮できるかに注目が集まる。
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