kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『プリズナーズ』を観て

2014-05-25 18:41:08 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-44.プリズナーズ
■原題:Prisoners
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:153分
■料金:1,800円
■観賞日:5月25日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督:ドゥ二・ヴィルヌーブ
◆ヒュー・ジャックマン
◆ジェイク・ギレンホール
◆マリア・ベロ
◆ヴィオラ・デイヴィス
◆テレンス・ハワード
◆ポール・ダノ
◆メリッサ・レオ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『X-MEN』シリーズ、『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが愛する娘を誘拐され、自力で犯人を捕まえようと行動を起こす父親を演じるクライムサスペンス。ヒューのほか、事件を担当する警察官に『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、容疑者に『リトル・ミス・サンシャイン』などのポール・ダノら実力派俳優陣が顔をそろえる。メガホンを取るのは、『渦』『灼熱の魂』(この映画は凄かったです!)のカナダ人監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ。

家族や友人が集まり食事を楽しむ感謝祭の日、ある田舎町で幼い少女が行方不明になる事件が発生。手がかりは乏しく捜査は難航。証拠不十分で釈放された第一容疑者の証言を聞いた父親は、犯人が誰なのか確信。娘の命を守るためには自らの手を汚すことも辞さないと決心し、救出に乗り出すが……。
この作品、タイトルが複数形の「ズ」が付いているのが意味深なんですね改めて考えるとですが。冒頭、仲の良い2つの家族がパーティーをしている最中、大人達が僅かな時間、目を離した隙に子供が誘拐されてしまい、不審なワゴン車を近所で目撃されたことで、観ている方はこの車の事が頭から離れず、ポール・ダノ演じる知恵遅れっぽい大人が犯人と目され逮捕されるも、10歳児程度の知能しか無いアレックスは証拠不十分で釈放されてしまう。この時、警察で書類にサインするときに映像がアップで捉え、メリッサ・レオ演じるアレックスのおばホリー(アレックスは彼女の「甥」という設定)がそれを見て何故かニンマリする。このシーンの意味はいずれ分かることになるのだが、アレックス釈放に納得しないのがヒュー・ジャックマン演じる娘の父親ケラー。彼は、アレックスを勝手に拉致して、父から相続して廃屋になっている屋敷の一室を改造して壮絶な拷問を加える。
ストーリー展開は複雑で、途中省略するが、結局、アレックスは犯人ではなく、ホリーだった。アレックスは実際にはおいでは無く、以前彼女が拉致して暴力で手なずけていただけの存在。そう言えば、途中で事件を捜査する過程で過去の拉致問題を調べていたら20数年前に一人の少年が行方不明になって迷宮入りしていることが判る。この辺が伏線となって、ホリーの失踪した夫、神父などが絡み、当初の二人の娘の拉致から話はドンドン膨らんで来て、観る方も整理するのが大変だった。

ケラーはホリーの家に乗り込み娘を奪還!と行きたい所だったが、詰めが甘くホリーに銃で脅され、挙げ気の果てに穴蔵に落ちてしまい、駆け付けた刑事ロキが気が付くかと思われたが、素通りされてしまった。ここでジ・エンド。ケラーはどうなったのでしょうか?そんな終わり方でした。この事件に関わった多くの人たちを「プリズナーズ」(囚われ人たち)と表現したのでしょう。

ヴィルヌーブ監督は「灼熱の魂」でも一筋縄ではいかないストーリー展開でしたが、ここでも、話は二転三転しながら犯人は母ホリーでした。でも、そのホリーは元々夫との共犯だし、そうして拉致してきたアレックスもホリーに洗脳されて共犯者にされてしまう。ケラーは自分の娘をいち早く捜したい一心でアレックスを監禁してボコボコにするが、そんな彼のやり方に戸惑いを覚えたバーチ家の娘ジョイの方が先に見つかったのは皮肉な結果で、ケラー自身も動き過ぎて、娘が監禁されていた穴蔵に落ちるなど、詰めの甘さと言うか脇の甘さも露呈しました。
動の演技を披露したヒュー・ジャックマン、一方対照的に何時も落ち着いているジェイク・ギレンホールの刑事ロキ、ボコボコにされ気の毒だったポール・ダノ、登場シーンが少なかったテレンス・ハワード、犯人だったメリッサ・レオなど、俳優陣の個性は光っていた。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿