「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

長谷川先生の講座、1月21日に

2006年12月15日 | 指圧の活動
  私たちが学んでいる指圧の技術は、浪越徳治郎という “天才の技” であるため、上達への道は極めて厳しいものがあります。そこで、色々な角度から上達の糸口を見つけようと、ここ数年、私は指圧以外の分野からの勉強も続けています。すると、そんな中で思わぬ進展を感じることがあるのです。
  そこで、今回、その一環としての効果を期待し、基本指圧研究会では 「よりよい動きへのコツをつかむために」 と題した講座を開講しようということになりました。
  講師をお願いしたのは長谷川智(はせがわさとし)先生。私が指圧を違う角度から見つめたいと思って時々講座に参加したり、個人レッスンを受けたりしている先生です。

  先生は1957年新潟県生まれ。筑波大学大学院体育科学研究科修士課程コーチ学修了、現在、心身技術研究所副所長、桐朋学園大学講師を務めていらっしゃいます。
  また、武術家・甲野善紀先生が提唱される、「武術的身体運用」 いわゆる 「ナンバ的な動き」 を練習に取り入れて、進学校である桐朋学園高校バスケットボール部を一躍強豪校に成長させ、2000年にインターハイと全国選抜大会のダブル出場を果たして話題になりました。
 
  今 「ナンバ」 という言葉がずいぶん広まってきました。「ねじらない」「うねらない」「踏ん張らない」 という、昔の日本人が日常生活でしていた動きを、「ナンバ的動き」 というそうです。長谷川先生のグループでは、これを音楽の演奏の動きに取り入れることに挑戦していると聞いています。
  古来、日本人は着物(和服)を着て生活していた影響からか、日常のすべての動作に、このナンバ的な動きがあったといわれます。一例ですが、ナンバ的な動きだと、着物の着崩れがしないのです。動きの効率性や合理性から考えて、さまざまな場面で指圧にこれを応用できたら、と私は考えています。

  私たちが目指す指圧は、「無駄な力が抜けた状態になって圧(お)す」 のがポイントだからです。自分の身体のどこに無駄な力が入っているのかがわからなくては、「力が抜けた状態」 にはなれません。ナンバ的な動きの特徴として、筋肉に頼らない動きをするところが、私たちの目標に通じる部分だと思います。
  筋肉は身体を支えてくれるだけで十分なのです。ただ、どうすれば筋肉に無駄な力が入らず、支えるだけになれるかが問題なのです。そのヒントは 「コツをつかむ」 という言葉にあると思います。この場合の 「コツ」、広辞苑によると 「ほねのように物事のしんとなっているもの」 だそうです。
 「よりよい動きができるためのコツをつかむ」 という言葉は、「自分の骨の動きがわかるように、身体に動きを覚えさせる」 ということだと思います。この講習内容からどれだけのヒントをつかむことができるか楽しみです。学ぶ心さえあればきっと上達へつなげられるでしょう。

  心身技術研究所は、個々人の自然な「気付き」を誘発する触媒として様々な活動を行っているそうです。個人に内在する力を引き出し人材の育成に寄与することを目指しているのです。同研究所のURLは以下の通りです。 
  http://www.nanba-walk.net/content/blogsection/4/65/
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