「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

さすが等伯、圧倒された「松林図屏風」の威風

2010年03月25日 | 私の趣味
 3月22日は月曜日ですが、春分の日の振り替え休日で上野の国立博物館は開館しています。私は待ちに待った長谷川等伯展に出かけました。これは「没後400年・特別展『長谷川等伯』」と題した、過去最大規模のものだという触れ込みでした。
 新年早々に今回の展覧会の開催を知りましたが、会期はたったの1カ月間です。私の治療院は月曜日がお休み、しかし国立博物館も多くの博物館・美術館と同じく、月曜が休館日なのです。そうすると私が行くことができる日は、3月22日の祝日しかありません。しかもこの日は最終日です。雨が降ろうがヤリが降ろうが、なにがなんでも行くしかないのです。

 春うらら~。厚くもなく寒くもなく、とても過ごしよい春日和です。指折り数えたこの日を、すでに何日も前からワクワク気分で待っていました。首を長~くしてこの日を迎えたのです。
 私は元来、“晴れ女”です。やはりこの日も例外ではなく、お天気に恵まれルンルン気分でいざ上野公園へ! 国立博物館の入口では、案内の男性がメガホンで「長谷川等伯展は、ただいま50分待ちになっております」と繰り返し叫んでいました。私にしたら「ワクワク気分を50分間も楽しめる」だけのことで、待つことは少しも苦になりません。

 上野の山の桜は、花をつけている枝は数本しかありませんでしたが、待ちきれない多くの若者が、はやばやとお花見に興じていました。ほんの一輪開いた桜を愛でての酒宴です。東京都の許可を受けているヘブンアーチスト達も、暖かな陽だまりのなかで、得意の芸を披露していました。

 長谷川等伯――。秀吉に重用され、一代で確固たる地位を築いた桃山時代の巨匠といよいよ対面です。等伯の生涯におけるほとんどの作品が一堂に会していました。まさに圧巻としか表現できません。いま思い返しても、“本当に行ってよかった”のひと言です。
 さて本題の「松林図屏風」、やはり他の追随を許しません。この圧倒的な空気感は他では体験できないものです。描かずに見せているといわれる松林の“霧”、どうすればこんな表現ができるのでしょうか? 墨絵の最高傑作という言葉が胸に迫ります。私などが、「最高傑作」と評価がましいことを言える絵ではありません。「さすが等伯」、ただそれだけでした。

 春うらら~♪ この日は生涯忘れられない1日となりました。心底楽しかったです!

 写真は国立博物館敷地に立てられた等伯展の看板。
 
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