「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

楽しみだったクリムトの壁画、時期限定のシュトルムも美味しかった

2019年10月20日 | 私の趣味

 ウィーン行きの目的は色々ありましたが、その中のひとつは「セセッシオン(分離派会館)」に行くことでした。以前来た時には、目の前を何回も通りながら行けなかったので、心残りでした。今回はどうしてもと、夫と2人で出かけました。そこに描かれているクリムトの壁画が楽しみだったのです。
 およそ120年前、クリムトは他の芸術家たちと共に保守的な美術家協会を脱退、セセッシオン(分離派)の名前で新たな芸術家団体を結成しました。翌年には、同名の建物も完成しました。現在、ウィーンで最も著名な建物に数えられているそうです。月桂樹の葉による球形(通称「金のキャベツ」)はセセッシオンのシンボルであり、遠くからも良く見えます。 

 クリムトの壁画は、部屋の三方の壁の上方に描かれていました。これは「巨大壁画再現! クリムト展」と題して、東京都美術館(上野)で、この壁画を再現展示していた記憶があります。
 ここは部屋に入ると中央にベンチがあり、座ってジッと鑑賞している人たちが独特の静かな空間を醸し出していました。この絵は《ベートーヴェン・フリース》で、インスピレーションの源はベートーヴェンの交響曲第9番(年末に流れる「歓喜の歌」)。フリースというのは建築用語で、古代建築に帯状にめぐらされた装飾彫刻のことだそうです。
 掲載の写真は、中央の壁に描かれた絵で「敵対する勢力」と名付けられているそうです。この絵が特別なモノだと感じ、絵の不思議さだけはよくわかりました。なぜか心に残る、観てほんと良かったと思える絵でした。 

 もうひとつ、初秋の9月から10月初めの期間限定、しかも現地限定で飲める「シュトルム」というおいしい飲料があります。ワインの発酵途中の飲み物でアルコール度数は低く、フルーティーで飲み易いので、つい過ぎて悪酔する人があるようです。アルコール度数は6、7度~123度で甘くておいしいのです。
 以前ウィーンに行った時、ホイリゲという日本で言う居酒屋で飲んだことがあったのですが、またぜひと思っていました。ホイリゲはウィーンの人達の憩いの場所にもなっているようです。飲んでいると、決まった時間になるとバイオリンの演奏などが始まり、ウィンナー・ワルツの舞踏を見ながら愉しんでいました。 

 ホイリゲというのは町のワイン醸造家が、出来立てのワインと家庭料理を提供する場所だったらしいのですが、いつの間にか居酒屋の呼称にもなったそうです。
 私は添乗員に「シュトルムを飲みにホイリゲに行く」と話していたところ、帰る日の前夜、彼女がホイリゲを予約して、他に3名の参加者も呼びかけてくれていました。
 飲みながら食べながらワイワイ賑やかで楽しかった。でも私達日本人には、いちいち食べるものの量が多すぎた。3分の1ほどしか食べられなかったのです。 

 この店のシュトルムは白でした。ホイリゲでは白が多いのです。しかし前日に、オペラ座の斜向かいにある屋台の飲み物スタンドで「シュトルム」を発見、さっそく飲みました。それが赤のシュトルムだったので、白赤とも飲んだことになり「ラッキー」と感謝しました。
 長々書きましたが、最後(のつもり?)のヨーロッパ旅行は大満足でした。

 帰路の朝、成田に到着する直前の機内サービスで受けた飲み物が、ワイングラスに入ったとても美しいブルーの飲み物でした。「身体をリフレッシュさせるための飲み物」との説明を受けました。わずかにアルコールが入っているのを感じ、とても美味しかったのです。CAの笑顔と共に旅の最後に嬉しい思い出をもらいました。

 冗長な話にお付き合い下さり、ありがとうございます。(おわり)


通称「金のキャベツ」、クリムトの壁画がある
セセッシオン


奇妙な感動を呼ぶクリムトの壁画


掲載の写真は、中央の壁に描かれた絵で「敵対する勢力」と名付けられている


ホイリゲで、まずシュトルムで乾杯。白ワインになる
シュトルムです


オペラ座近くの屋台のスタンドで赤い
シュトルムを


帰りの機中、朝目覚めたときにCAが
「リフレッシュするための飲み物」と
言って持ってきてくれ


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