「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

椎間板ヘルニア乗り越えて分娩15分の超安産

2011年11月17日 | 分類なし

1030日の日曜日、嬉しい訪問者がありました。926日に2830グラムで生れた理穂子ちゃんを、1ヵ月検診の結果報告かたがた、お母さんが連れて来てくれたのです。母乳で育てていると聞いて、とてもうれしくて…。来訪の前日、3910グラムになっていたと聞いてびっくりです。 

 

この赤ちゃんには格別な感慨があります。私は昨年暮れ脳出血で倒れて、2月に退院してからはリハビリ中心の生活を送っています。あるとき治療院のスタッフから、これまで指圧施療をしていた彼女の出産について、どう対処したらいいのか尋ねられました。

それを機に3月末から私が担当することになりました。病後のリハビリ中でもあり、体力的にも自信がなかったのですが、そのあと妊婦を圧(お)して、「これは難しい。私がやらなければ」と決意しました。

 

彼女の前頸部はかなり詰まっていて圧しにくかったのと、肩の形から見て、何とかしなければ母乳の出に影響があると思いました。

さらにお産に最も大事な腰が尋常ではない硬さだったのです。この腰を弛めない限り、安産はのぞめません。とにかく私に与えられた仕事として、11回の治療を大事に基本指圧で何としても安産を、と思いました。

 

課題の大きな仕事ではありましたが、自分の「復帰」にかけて全力を尽くそうと決意しました。毎回の経過を見ていると、赤ちゃんもお腹の中で頑張っているのがわかります。

いつも治療が終わるころには、お腹の形がきれいになるのがよく分かります。四苦八苦しながらですが経過は順調です。

 

918日、臨月の指圧治療はこれが最後です。

この日、とても不思議なことがありました。彼女の左大腿部内側1点目に、急に見たこともないひどい硬さが出ていました。これがなかなか弛まないので、先へ進んでからまた後もどりして圧してみました。

これが赤ちゃんからのメッセージで、この堅さが陣痛にかかわると思い、これを弛めることできっと安産になると確信できたのです。

 

何回かの指圧施療を通して全体的にも、“陣痛もこれで大丈夫”“母乳もそこそこ出るでしょう”と思うまでになりました。後は赤ちゃんの頑張りに期待して、運を天に…。翌日の診察では、「お産は遅れるからゆっくりしてください」と言われたそうです。そして出産は予定日の次の日に、分娩時間15分で出産したと聞きました。

赤ちゃんの誕生報告はいつも格別な気持ちで聞きますが、今回は自身の復帰祈念という気持ちもあって、思い入れの大きい仕事でした。

 

30日にお母さんが連れてきてくれた理穂子ちゃんは、本当に可愛い赤ちゃんです。大仕事を終えて、本当にホッとしています。

後日、彼女のお父さんが治療に来たとき、お礼を述べていらっしゃいました。彼女には椎間板ヘルニアの持病があったそうで、「お産には腰が大事なので、安産は望めないのではないか」と案じておられたそうです。道理で腰が異常に硬くて、圧しても圧しても弛まなかったわけです。でもこれで一安心ですね。

 

おめでとうございます。このあとも赤ちゃんの成長を見守っていきたい。私もすこしゆっくりしようと思っています。

 

 

 


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