― 歌・種・記・文 ― (うたたね きぶん)

日々の中で感じたことを書き留めた自分のための雑記帳。
記憶を鮮明にさせてくれる画像や思いが大事な宝物になっています。

モグとモモのお話  ― 君が好き ―

2011-02-05 | ラビ・マーブル、モグ・モモのお話
今年は うさぎ年。
今回は 年頭で ちょっと触れた モモとモグのお話を してみたいと思います。

                               

ふたりが産まれたのは 小学校のウサギ小屋 でした。
ふたりのお母さんは 自分が産んだ子どもを放置 して育てようとはせず、
当時 飼育係を していた子ども達が 困って 2匹ずつ連れ帰って来たのだそうでした。
我が娘(次女)は その時 小学校の5年生!
他のお家のことまではわかりませんが、
その頃の 私(お母さん)は 何でも出来る スーパーウーマン みたいな存在だったようで、
家に連れて帰れば 絶対なんとか してくれる と思ったのだそうです!
                                 
私も動物は大好きですし、飼う以上は 出来るだけのことはしてやりたいと思ってしまうほうなので
それまでにも ずいぶんと いろんなものの世話を してきました。
   金魚、めだか、おたまじゃくし、やどかり、鈴虫、だんご虫、ありんこ …
   娘達が取って来て 「飼いたい!」 と言ったものは けっきょく、
   最終的には すべて私が育てることになるんです!
   それでも 育ってゆく過程生活の様子など 娘達が学べるものは 必ずあるもの
   ですし、 だって生まれてくるから マイナスになることはありませんでした。

だけど、
親のいない 産まれたての哺乳類の赤ちゃんを育てるのは 頭で考える以上に大変なことです。
例えば ペットの猫や犬 などがいてくれたなら、
オッパイが出たり ずっと自分の身体で暖めたりしてくれることもありますが、
人間にはそれが出来ないから、非常に難しい!

生まれたばかりのうさぎの ピンク色のからだは
私の小さい掌(手袋サイズ19cm)に 2匹乗せても余裕なほどミニミニサイズで、
毛が生えていない体は まだ体温調節も 上手くは出来ない状態!
さすがの私も 親のいない そんなに小さい子は育てたことがないから戸惑いました。
それでも せっかく授かった小さな小さな命です。
           絶対に生かしてやりたい!
心の中には 燃えるものがありました。
   「こうなりゃ スーパーウーマン に 変身 だ~!」     
                   この頃の私はまだ 若かったけれど、<スーパーガール>とは 言えないや!


小さな箱に脱脂綿を敷き、柔らかい体を保護しながら
一日中 温度が下がらないよう 暖かい場所において 出来るだけ暗い状態を保つよう心がけ、
ポチンと黒い 点のような糞や 薄っすらと色の付いたおしっこは すぐに排除!
常に保温と清潔に努め、
点鼻薬の容器を ミルクビン代わりにして、
まるで人間の赤ちゃんのように
夜中でも起きて3時間置きに暖めたミルクをやって、
使用容器は ちゃんと煮沸消毒もしていました。
そんな努力が報いられ、        
我が家の2匹は ちゃんと育ってくれました。
  <絶対 育ててみせる!>
強い意志があれば 暗中模索の状態でも 何とかなるんだな~
嬉 しさは 一入(ひとしお) でした。
   後日 娘から 他のお家に引き取られた子達は 全部駄目だったと聞きました。
   我が家のふたりが育ってくれたから言えることだとは思いますが、
   どうせなら、全部 引き取っちゃえば良かったかな~!  とても心が痛みました。


                               

顔のほとんどが黒くて モグラみたいな モグ は 男の子。 
生まれて一ヶ月経った時、突然 両足が動かなくなって、
病院に連れて行ったら 「育たない!」 って言われたけれど、
頑張って 一生懸命生きてくれました。
おとなしくて ちょっと甘ったれな とっても 優しい いい子でした。
  小学校のうさぎ小屋の中のうさぎ達は血(血縁)が濃いので
  障害が出てしまうことがあるようです。
  モグは骨盤に異常があって 足がすぼまったままになってしまったため、
  腸が潰されて排泄が出来なくなり、生きてゆくことは絶望的だろう … と
  病院の先生はおっしゃいました。
  だけど、ここまで育ったものを 「それじゃ~諦めます!」 なんて
  思えるはずがありません。
  今まで以上に発奮して、毎日毎日 「頑張ろうね!」 と声をかけながら
  マッサージを続けました。
  不自由な後ろ足は 右に投げ出され、体を支えるため 左前足は
  後方に曲がってしまいましたが、
  そんな想いに応えて モグは しっかりと生きてくれました。

     
これがモグの 通常スタイル。 反対側には 向けません!
それでも 姿が見えた途端に こんな手で体を持ち上げ、バタバタと音を立てながら
本当に嬉しそうに急いで寄って来てくれるんですから、愛しさが募ります!

モーモー 牛さん模様の モモ は 女の子。 
元気すぎるくらいの おてんば娘で 勝ち気な性格でしたが、モグには とても優しい子でした。
そして、とっても美人 (美兎?) さんでした。
  モモの得意技は 空中方向転換!
  飛び上がって空中で向きを変えるんですから びっくりします!
  モグの分まで活動しているのではないかと思うくらい活発に動き回っているモモは
  ご機嫌斜めの時には 後ろ足を鳴らし、たまに服を噛んでくることもありました!
  そんなモモがモグに対する時は、毛づくろいをしてあげる お母さん役、
  ピッタリと寄り添う 恋人(恋兎)役、しつこくしたり 悪戯を仕掛けて嫌がられる
  姉弟(兄妹)そのものの時など いろんな面があるようでした。

      
好奇心が強く、立って気配を見るのは いつものこと!
とっても美人(美兎)なので ついつい おしゃれをさせてあげたくもなりました。
こういう時 おとなしくしているのは、やっぱり女の子だからかな~!


これらのことは 夏休みに 娘が 本に しています。


ウサギの種類としては 通称 パンダウサギ
正式には <ダッチ> という種類で、原産国はオランダ だそうです。
鼻のまわりからおでこ、首から前足 が 白い毛、
目のまわりと耳、背中から腰と後ろ足など が 黒い毛 というのが一般的なようです。
   モグは 顔のほとんどが黒かったためか、バスタオルで耳まで包んで病院へ連れて行く時、
   よく 小熊と間違えられました!  熊 なんて なかなか飼えるもんじゃないのにね~!





少し大きくなってきたふたりには
当時 住んでいた実家の2階、 広めのベランダの軒下に 大き目の小屋を作ってやりました。
ネコが来ないよう、落ちないようにと、フェンスの周りをすべてスダレで囲ってやりました。
朝から夕方までは 小屋から出して、自由に動けるようにしておいたので
モモはそこら中を動き回り、モグも自分なりに動いていました。
モグの左前足は体のバランスをとるために少しずつ左後方へと開いてゆき、
移動も前足を使うため、肩には筋肉が付いてゆきました。

彼らの食事は 干し草、にんじん、ブロッコリー、のり、ゴマ など。
はこべ も 大好きだったので よく取りに行きました。
極めつけは スダレ!  張り巡らしたものを食べようとするので、
薬品などが付いていなさそうな古いものをあげたら、美味しそうにバリバリ!
もぐもぐと食べている時の顔は とっても可愛く、食欲も 旺盛でした。
   学校のうさぎ達は スーパーでキャベツ(破棄する外側の部分)を貰って来ていた
   そうですが、キャベツは良くないと聞いたので あまりあげませんでした。


  1年ほど経ったある日、          
  隣りの家の庭に 仔猫が捨てられてミャーミャー鳴いていて、
  見過ごせなくて飼うようになりました。
  それが "ラビ" で、そのうち モモやモグと同居生活をするようになりました。
  "ラビ" という名前は <ラビット> から 取りました。
  少し大きくなったラビは よく ベランダの柵の上に乗って外を見ていました。
  <親分気質>の ラビも この頃はまだ ちっちゃくて ヤンチャ坊主でした!
                        (ラビ関連の記事は カテゴリー別でご覧ください。)


モグとは よく を見ました。           
普段 体が床に付いてしまっているので、
ひっくり返して 顔を合わせながらマッサージをしてやり、
そのあとで 星を見つけて教えてあげると、ちゃんと見ているようでした。
おしっこで濡れたり、這いずって汚れたり、床で冷えたりした体は よく拭き、
お風呂で 温めてやったりもしました。
目を瞑って、気持ちよさそうに入っている姿が とても可愛く思えました。
よ~く体を乾かした後にも 温まった体をマッサージ しました。
モグほどには入れないながら、じっと入っているほど モモも お風呂は好きなようでした。
   一緒にいるラビを入れる時だけは大変で、引っかかれて 年中 傷だらけになっていました。
   ずっと一緒だから、<うさぎ化>していくのかな~ なんて思えることもあったのに、
   水には弱くて、やっぱり <猫> だと思い知らされる時間でした!


ある日、
私が仕事から帰って来て すぐに会いにいくと モグは 具合が悪そうでした。
寄って来ようと しているモグを抱くと、だんだんグッタリしていきました。
すぐに病院へ連れて行こうと バス停に急ぎましたが、バスはまったく来ませんでした。
国道なのに 空車も通らない!
私はもう必死だったので、信号で停まった 見も知らぬ車のドライバーさんに
事情を説明して乗せていただきました。
   自分でも信じられないと思うような行動でした。
   その方は 若い男性で、快く引き受けてくださった上に、
   「僕の免許証がきれいなら、信号無視してでも行ってあげられるのに ごめんなさい!」
   とまで言ってくださいました。
   それなのに、モグのことで頭がいっぱいだった私は 降りる際のお礼だけで
   その方について何も聞く余裕がありませんでした!  心から感謝しています。

そこまでしていただいて 病院に駆け込んで 緊急で見ていただいた モグ!      
結果は、脳死状態だから 復活したとしても 生きているだけという状態になってしまって
手のほどこしようはない というものでした!
まだ暖かいモグの体を抱いたまま、人通りの多い国道沿いを歩いて帰って来る道は とても遠く、
膝が崩れそうになりながら、流れ出る涙を止めなければ恥ずかしい などと思う意識もなく、
家に帰ってからも 自分の身体から離すことができずに ずっと抱いていました。
次第に冷たくなってゆく体!
硬直 しても抱いていたら 途中で 柔らかくなってきて …
生き返ってくれたのかと思いましたが、また硬くなって
もう二度と元の柔らかさに戻ってくれることはありませんでした。
娘達も交代で抱いてやりました。
   こんな時は自分の無力さが辛くてしかたなくなります。
   もっと何かできたんじゃないか!  もっと○○してやれば良かった! … etc

そんな時 母が言いました。                 
「モグは あなたが帰って来るまで 待っていてくれたのよ、きっと!」
「精一杯やってたじゃない!  モグも喜んでいると思うわよ!」
…………………… とても辛い別れでした。

それから 2年、
元気そうに見えていたモモは 喉のあたりに チーズに似た膿のようなものが溜まる病気にかかり、
何度も病院で切除してもらいましたが、(タプタプした部分なので 傷みはないとのことでした。)
ある日 ひとりで天国に行ってしまいました!
学校から帰って来た次女が1番初めに見つけ、私が帰った時 大泣きをしていました。
おてんばさんだったモモも 歳を重ねたら モグが恋しくなったのかもしれません。  
私達にはとても悲しい別れでしたが、
モグの所へ行ったのなら ふたりは再会できて、お互いに 寂しくは なくなったのかもしれないな~!
そんな風に考えたら … それなら いいか!  そう思うようになりました。 

                               

娘達が一緒に過ごした初めての、肉親ではない 小さくて大きな家族!
猫や犬よりは 感情が見えにくい部分もありましたが、
不自由な身体でバタバタと、一刻も早く来ようとするモグの姿や
気分がわかりやすかったモモの姿を 忘れることはありません。
モグとよく探 した 赤い星は 今でも 時々 探してしまうことがあります。
ふたりは今 月にいるのでしょうか!?  それとも お星様になったのでしょうか!?
きっと しばらく暮らしたラビとも一緒になって 空を駆け回っていることでしょう!
                              
目と目の間から少~し下(鼻の上部の骨の辺り)、 眉毛の間から少~し上(おでこの下のほう)、
今でも時々 重さを感じることがあります。
そんな時は きっと(誰かが)来てくれているものと思っています。

想い出を ありがとう!
     モモは いつまでも 可愛くいてね! モグは そっちで いっぱ~い 駆け 回っていてね!
ラビとも 仲良くしてやってね!  ずっと 元気でいてね!
    


      ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

ふたりが大好き … ということで
1973(昭和48)年12月21日発売、アルバム収録曲
        吉田拓郎 さん の  『君が好き』
          (作詞 = 岡本おさみ さん/作曲 = 吉田拓郎 さん)

「バネのきしむ喫茶店で ト-ストをかじりながら 朝刊をひろい読む
                         こんな暇つぶしの午後に 君が好きだ」
「病んだ町を見おろしながら 野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う
                         そんな壊れやすい午後に 君が好きだ」
「誰も叫ばぬ夜の街で 野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う
                         そんな淋しい夜に  君が好きだ」

   「君が好きだ!」  ストレートな想いが いいな~!
     何気ない日常の、ひとりの時間に湧き上がってくる 静かな想い、 熱い想い!
     懐かしい若さを感 じますね~!
                        (※ 詞の内容から、その時感じたままを 書いています。)
                               
日本のシンガーソングライターの草分け的存在である拓郎さんも 4月には もう 65歳!
2003(H.15)年の肺がん手術や 2007(H.19)年、2009(H.21)年の気管支炎など
病気の影響が気がかりです。

大編成の演奏者達のパワー! ライブ収録だから 引き込まれ感が凄くて かっこいい!
心の中を見せてくれているように感じさせてくれる メロディ!
岡本おさみさんの歌詞も いいですよね。
この曲はロック調なのに
メルヘンチックのようであり とても不明瞭に感じられる部分があって なんか新鮮!
妙に気になる <野うさぎが吹き鳴らす草笛のように笑う> という言葉。
2度も出てくるから、余計に気になります。
うさぎさんの小さい口なら タンポポ笛(茎を切って片側を潰し、そこから吹く笛)かな~!?
傷つきやすい心で 好きな人に救われ(愛され)たいと フッと思った自分に苦笑してるの!??
<誰も叫ばぬ夜> に 想いが募って 叫びたくなる気持ちは がむしゃらだけど 純粋だな~! 
<とっぽい> という言葉を 今でも使うのかどうかはわからないけれど、
今で言うなら <つっぱっている>(?)、 キザで 生意気で 粋がっていて カッコよく見せたがる、
そんな若者の 心の中も、 寂しくて壊れやすかったりするんだな~!
人間的で <がむしゃら> が とても似合う時代だったな~! … なんて、
頭の中に いくつもの 吹き出し が 浮かんできます。

テープを送ってくれた友人、ギターを弾きながら歌ってくれた友人、
ちょっと かっこつけていたところなんかが 歌と共に甦ってきて、
懐かしさが 気持ちを 活性化させてくれるような気がします。
その時は気付かなかったけれど、
若い時って 若いというだけで キラキラしていて 素敵だったんですね~!
積極的でも 消極的でも、きっと みんな 真剣に生きていたからなんでしょうね!
                               
モグや モモや ラビや マーブルや 出会った動物達 … 
そんな彼らには どんなに歳を重ねていても 変わらずに 愛しい気持ちが いっぱいあるのに、
人(異性)に対して 熱くなれることがなくなってしまうように思えるのは
何故なんでしょうね!?
<人>としてより <異性>として意識できるほうが ホルモンバランスも良くて
若くいられるそうで、 勝手に思っているだけでも良いらしいんだけど …、
温めてくれないと温まらないから、まずは対象者探しから かしら!?
  「君が好きだ!」
そんな想いになれるよう、そんな風に言えるよう、
レンジで心を もう一度 温められたらいいのにねぇ~!

ライブをやっていた頃のように歌うことはきつくても、
拓郎さんには ベビーブーム世代、団塊世代のオヤジ代表として、
パーソナリティや 心の中の声(叫び)の楽曲提供など いつまでも 音楽に関わっていていただきたいものです。






イラスト素材の一部は、下記を利用させていただいています。
   「イラスト工房」 「今日もわんパグ」

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