― 歌・種・記・文 ― (うたたね きぶん)

日々の中で感じたことを書き留めた自分のための雑記帳。
記憶を鮮明にさせてくれる画像や思いが大事な宝物になっています。

「ジェットストリーム」 に 思いを馳せれば …  ― 夜間飛行 ―

2011-03-05 | 懐かしいお話
 
前回、
イギリスから戻って来た マー君のことを書きながら
飛行機のイラストを見ていて フッと 想い出 し、
ぜひ 投稿 してみたいと思って書き始めていたら
3月1日、
   『JALのジャンボジェット機 (ボーイング747) が 本日引退!
という ニュース が 流れていました!

書こうと していたり 書いていたり …
自分が何かを思い浮かべた時、
<思っていることが 何らかの話題に上る> ということは 誰にでも あると思います。
それは 世間一般で取り上げられるほどの大きな話題 であったり、
ひとつの番組などで提供される話題 だったり、
極々 内輪、仲間内 での話題 だったり … と さまざまではありますが
そういったことで、 〔なんだか 不思議だな~!〕 と感 じて しまうことが とても多い気がするんです。
そんな時って もしかしたら
体内に静電気がいっぱい溜まっている なんていう理由(?)で、
不思議と<その話題に引き寄せられる!> ってことが起きたり しているんでしょうか!?

今回も JAL に関する話題!
なにかに 引き寄せられたの かも しれません!

前置きが長くなりましたが、
そんなわけで 今回のお話は、JALの提供番組である

≪ ジェットストリーム ≫



「昔 聴いていたな~!」 と 懐か しく思われる方は どれくらい いらっしゃるのでしょうか!?


飛行機の離陸音が徐々に大きくなってくる臨場感の中、
『ミスター・ロンリー』 が流れ始め、
耳に心地よい 城達也さんのナレーション で 始まる …
"ムードミュージック " から "イージーリスニング " という言い方に変わっていった時代の音楽番組。
要するに くつろいで楽 しめる 軽音楽 を 流 してくれていた番組 というわけです。

放送開始は 1967(昭和42)年7月3日、FM東海。
1970(昭和45)年 4月 からは FM東京 に移って 放送を続け、
2004(平成16)年11月25日 に 放送 10000回、
2007(平成19)年7月3日 には 40周年を迎え、
現在も記録を更新し続けているという 超 長寿番組です。

「懐か しいな~!」
「ずいぶん癒されたな~!」

… とはいっても、
実は 私、 この番組を 実際にラジオで聞いたことが ないんです!
「なんだ それ!」  そんな言葉が聞こえてきそうなくらい、 なんだか変なお話ですよね!
ジェットストリーム」 は 深夜零時から始まる番組です。
もともと 我が家は 父が厳 しく、
今と違って 私自体も 夜には弱かったこともあって
遅くまで起きていることはありませんでしたから
ずっと、そんな番組があったことすら 知りませんでした。
それなら 何故!?
私が 「ジェットストリーム」 を 知ったのは …             
その頃 知り合った友人が送ってくれた カセットテープ によって だったんです!
"友人" は、私の女友達<S>の 彼氏<H君>の友達 でした。

        <S>とは 中学からの付き合いでしたが、
        高校生になったあたりから 金髪、夜間外出など 大人な世界に入り込み、
        ちょっと距離を感 じるようになっていました。

        20歳の時、
        「女子だけで海に行かない?」 と誘われ、
        厳 しい父の許可をもらって、みんなでその子の家に泊まったら、
        朝、男友達が迎えに来て、総勢12名ほどで 海に行くことになりました。
           「○○(私の愛称)に 正直に行ったら、絶対来なかったでしょ!?」
        私の性格、厳格な父。
        それを見越 して立てた作戦に嵌まり、
        知らない男子が運転する車の助手席に座らされ、
        思いがけない緊張感の中で海へ行くことになっていました。

        <S>と男友達は みんな同 じ大学の仲間たち!
        女子は高校の同級生で、すでに働いている子も いました。
        みんなはすぐに打ち解けたようですが 私はなかなかそういうわけにはいかず …
        ずいぶん気を遣わせてしまったのではないかと思います。

        <H君>とも この時が初対面でしたが、
        <S>と同じように 外見からは判断できないほど とても気遣いのある優 しい子で、
        私はこのふたりに 映画の中の恋人たちのような憧れを感 じたのを覚えています。

        そして その時 運転 していたのが カセットを送ってくれていた<N君>だったというわけです。
        たぶん、<S>が私に紹介 しようとした子 だったのだと思います。


音楽 趣味 なんだ!」
そう言っていただけあって、<N君>は それが とても よくわかる人でした。
でも ちょっと プレイボーイ的な匂 い が して
当時 <超>がつくほど堅物人間だった私は
少 し距離を置いて接するように していました。
   (※) 当時の私には たぶん 半数以上の男子が そんな風に見えていたのではないかと思います!
それでも
とても マメ几帳面凝り性 な 性格の <N君>は
自分が気に入った曲を 10曲ほど収め、時々 送ってくれていて、
その初めと終わりには いつも
ジェットストリーム」 の 冒頭と最後のナレーション を 入れてくれていたんです。

絶賛 したら、何度か 一時間分を まるまる収録 して 送ってくれたことも ありました。
  思わず 聴き入ってしまう ナレーション!
  そして そのまま音楽へと 誘(いざな) われてゆく!
  情景が頭の中に浮かんでくるような…、
  時には その物語の主人公になっているような …
"ある日" の 「ジェットストリーム」 が
夢の世界で恋人に巡り会ったかのような感動を感 じさせてくれて、
陶酔するように聴き入っていたな~!
懐かしさが 込み上げてくるようです。

ただし、
JAL提供の 「ジェットストリーム」 が <音楽の定期便> だったのに対 して
私に届く 「ジェットストリーム」 は "不定期便!"
週に2度の時もありましたが 少し間が空くこともあり、
いつ届くのかが まったく わからないものでした。
それでも その不定期便は
私が結婚 してからも たま~に 着陸 してくれることがあり、
「子育て頑張れよ!」 などという 応援レターも添えて
いつも 「いいな~!」 と思うような曲ばかりを入れてくれていたので
届けば 擦り切れるのではないかと思うほど聴いたものでした。

もしかしたら、
届いた時の貴重さ は、"定期便" であるより 感 じられて
より聴くようになっていったのかも しれませんから、
ある意味、私の 音楽好き原点を作ってくれた人 と言えるのではないかと思っています。

ジェットストリーム」 への 憧れ は充分にあったものの、
カセットで知って以後も、日付を跨ぐ時間から … というのは
私には やはり 大人なイメージが強かったり、その時間にゆとりが持てなかったりで
"本物を聴く" という実現には至らぬまま過ぎてしまいました!
   二十歳を過ぎていたんだから 大人にはなっていたわけですが …!

だから カセットで いつでも聴ける というのは とても嬉 しいことでした。

目を閉 じて聴いていると         
野原に寝転がって 満天の星を眺めている頭上を 機体が飛んでゆくような想像!
そのまま 空想の世界の中でも目を閉 じれば
いつの間にか その機体で 自分が 外国へと飛び立って行くかのように思えて来る幻想!

矛盾の中にいても まったく矛盾を感 じない世界 が 頭の中に広がってゆき、
急に哀 しくなったり、
悲 しいわけでもないのに涙が出てきたり、
ロマンチック、センチメンタル、ノスタルジック …
曲によって 日によって、気分が変わる なんてことも あったな~!
などと、想い返せば また 胸が熱くなるようです。

忙 しい日々の中にあって 目を閉 じて聴くほどのゆとりがない時でも、
ほんのひと時の癒 しタイム!
言葉と声の持つ魅力 そして音楽は、耳を通って 心を浄化 してくれるが如くあり、
無駄な力が抜けるなど、きっと良い影響を与えてくれていたに違いない と思っています。

そんな想い出を辿りながら 目を瞑れば、
今でも想い出せるほどのインパクトを与えてくれている 城さんの
あの素敵な声のトーンと ナレーションの素晴ら しさ!
あれがあったから
どんな音楽も 目に浮かぶような心地よさで 体中に浸透 してくれたのではないか と 思えてきます。



飛行機の離陸音、 パイロットの交信音、 広がり行く宇宙を思わせるような効果音、
そんな中から聞こえてくる …

ジェッ トス トリーム
ジェットストリーム
"JET STREAM"

フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラの 『ミスター・ロンリー』 と共に …

遠い地平線が消えて、
深々とした夜の闇に心を休めるとき、
はるか雲海の上を 音もなく流れ去る気流は、
たゆみない 宇宙の営みを告げています。

満天の星をいただく、果てしない光の海を
豊かに流れ行く風に 心を開けば、
きらめく 星座の物語も聞こえてくる、
夜の静寂(しじま)の、なんと 饒舌(じょうぜつ)なことでしょうか。

光と影の境に消えて行った はるかな地平線も
まぶたに浮かんでまいります。



これからの一時間、月曜から金曜までの 毎晩
日本航空が あなたにお送りする 音楽の定期便
"ジェットストリーム"

皆様の 夜間飛行の お供をいたしますパイロットは
わたくし、城達也です。


… で 始まって

穏やかな調べ と 共に …
(残念ながら、この時流れている曲が 何なのか わかりませんで した!)

    そろそろ お別れの時刻が近づいてまいりました。
みなさまのお相手は わたくし、城達也でした。



夜間飛行の
ジェット機の翼に点滅するランプは、
遠ざかるにつれ、次第に 星のまたたきと 区別がつかなくなります。

お送りしております この音楽が、
美 しく、あなたの夢に 溶け込んでいきますように …。



それではまた
来週の この時間に お会いいたしましょう。


… で 終わる!

   ※ これは 1980(昭和55)年 6月 3日(火) に収録 した <N君>のテープ からのものです。
      この時の収録は どうやら 金曜日だったようです。
                            (聴き過ぎていたせいで 悲 しいかな 音は フニャフニャ!)
      長い年月の間には 多少のナレーション変化があったり、パーソナリティが替わったり
      城さん担当後期の金曜日は 「Midnight Odyssey」 という名前で テーマ曲も変わる など
      時と共に移り変わりが あるようですが、詳 しいことは わかりません。




なんだか ゾクゾクするほど心地良かった! って 変な表現 で しょうか!?

  何の抵抗もなく ス~ と眠りに引き込まれてしまいそうな …
  余韻に浸リ過ぎて眠れないような …

こんな贅沢なひと時をくださった城さんのナレーションは
1967(S.42)年7月から1994(H.6)年12月までの27年間にも渡って続いたそうですが、
食道癌に侵され、「自分の納得できる声が出せない」 という理由で 自ら降板 し、
その2ヵ月後には その当時のエンディング曲 『夢幻飛行』(1985.03~1994.12) を連れて …
63歳という若さで 空のかなたへと旅立たれて行かれたそうです。
   ※ 『夢幻飛行』 は、アンドレ・バウアー&ジェットストリーム・オーケストラ演奏の
     放送5000回を記念 して作られた曲だそうですが、城さんの降板と共に封印されたようです。


それでも
その番組自体とは付き合いのなかった私でさえ
ジェットストリーム」 と聞けば 条件反射の如く 城さんの声が甦ってきて
       "ジェット機" どころか "タイムマシン"へと ひとっ飛び! 

本当に 素晴らしい番組であり 素敵な方だったのだと 思っています。

ジェットストリーム   さん  音楽 。  そして … 
それを 紹介 してくれた N君 感謝 です!


いまだに続いているという この番組!
私達の世代 には
   「城さんジェットストリーム」
              大事な"想い出"という宝物> だとするならば、
その時代時代 で、
その時の 「ジェットストリーム」 が、
その方にとっての 大事な宝物 になっている、そして なってゆく のかも しれません。


せわしなく生きている人たち、
イライラしたり 争い事の多い方たち、
いけないことを考えている人たち …
どんなに偉くなっても、いいえ 上に立てば立つほど
これを聴いて 穏やかな気分になり、
昔の、初心の、純粋さを思い出 してほしと思います。

私は、
フニャフニャ音源の乱気流バージョンを 楽 しむことにします!

                いつかまた、昼間で も 出来る 穏やかな夜間飛行 を してみた いな~!

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

城さんに誘(いざな)われて 夜空を旅 してみたい … ということで
1973(昭和48)年 6月25日発売、
       ちあきなおみ さん の  『夜間飛行』
              (作詞 = 吉田 旺 さん/作曲 = 中村泰士 さん)

   「翼に身をゆだね 私は旅立つ  遥か雲の下に 広がる街あかり」
「あなたは気付くでしょう  いつか 私のまごころに
                         だけど 哀 しい目を して 探さないで  もういいの・・・・・」
    「このままずっと どこへも降りずを この夜の果て
                         二度と帰らないの そして帰らないの」

   どこかで区切りをつけることや 無 く してから気づくこと!
     人生には いろんなことが起きます。
     <大事なのは何!?> って 考えながら 夢の中を 夜間飛行 してみたら、
     命あるものに伝えられるのは 生きている間だけであることや
     たくさんの大切なものに気づくことが出来るかも しれません。    
                                       (※ 詞の内容から、その時感じたままを 書いています。)

1969(昭和44)年6月10日発売の 『雨に濡れた慕情』 から
1991(平成3)年10月23日発売 『紅い花』 まで、オリジナル・シングル34枚。

1972(昭和47)年9月10日発売の 『喝采』 が 第14回日本レコード大賞を受賞 し、
第23回 NHK『紅白歌合戦』 出場後には、80万枚の売り上げを記録 したというのは凄かった!
けれど、この時 彼女は25歳。
アイドルという年齢ではなく、お化粧も濃い目。
充分な歌唱力はありながら、彼女の固定ファンというのはあんがい少なかったようで、
翌年の2月に 「私小説歌謡 第2弾」 という触れ込みで発売 した 『劇場』 は
『喝采』 人気がまだ続いているうちだったことなどもあって あまり売れず、
続いて発売 した15曲目、ポップス系の この 『夜間飛行』 も、
NHK『紅白歌合戦』 出場曲でありながら、私が思っていたほどには売れていなかったようでした。
それでも オリコンチャートでは15位、売上は13万枚以上は いったようです。

私は間奏に入っている よく聞き取れないフランス語と 最後に日本語が入る 機内アナウンスが
フランス便を連想させ、おしゃれな雰囲気が漂っていていいなと感 じていました。
………………     ボンボヤージュ、 メルシー、 さよなら …   
※ ボン・ヴォヤージュ(Bon Voyage) = 「よい旅を!」   メルシー(mer・ci) = 「ありがとう!」

ちょっと面白いと思ったのは、
当時 <"○○シリーズ "で行こう!> などというのがあったのか、
『喝采』 と同年の5月に発売された 『禁じられた恋の島』 が、桟橋 ・ ドラ ・ 出船 と <船>。
『喝采』 が <汽車>。
『劇場』 が <船> → <バス> → <汽車> の乗り継ぎ。
そしてこの 『夜間飛行』 が <飛行機>。
続けて "乗り物シリーズ" のようになっているという指摘でした。
ひとつの歌だけでなく、いろいろな歌を聞き比べてみると、
あんがい面白い発見があるのかもしれません。
現に、
『喝采』 『劇場』 『夜間飛行』 は、「ドラマチック歌謡」の三部作と言われているようです。

1978(昭和53)年、俳優の郷えい治氏との結婚を機 に
「ヒット曲を追うのではなく、自分が歌いたい歌にじっくり取り組みたい!」 と
充電期間 に入ったり、
歌の表現力を広げるために女優活動を したり、
いろいろなジャンルの歌をカバー したり …
自分ら しく歌うことに一生懸命取り組み、
1988(昭和63)年に、本格的に活動を再開 した時は きっと頑張ろうと思ったに違いないのに、
1992(平成4)年にご主人を亡くされてからは ずっと芸能活動休止状態!
愛する人を失ったショックによるものと言われ続け、
今でこそ その歌唱力が神の如く言われ、惜 しまれるようになっていますが、
ちあきさんは どこまで 歌いたい歌が歌えていたのかどうか!?
彼女の扱いが 本当に いいものであったのかどうか!?
そんな点を疑問に思われる方も多いと伺っています。

心から傷ついたのは <人> に対 してかも しれません。
真相は 本人 しか知り得ないものなのかも しれません。

復活を熱望 しながらも、
いつまでも癒えない傷もある … ということもわかるので、
複雑な心境のまま 望みを繋いでいます。

                  公式には無理だとしても 好きな歌は 歌っていてほしい!
                        一緒に カラオケにで も 行けたら良いのにな~ なんちゃって!






イラスト素材の一部は、下記を利用させていただいています。
   「イラスト工房」 「イラスト市場」


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