爺の社会科見学

年金生活12年目に突入。好きな地理と写真を生かした、一味違ったブログを目指して。

小石川植物園から六義園 桜を巡る散歩

2016-04-05 20:17:52 | 日記
サラリーマン時代は、お花見なんて・・・いまでは「退職者の会」のお花見に参加ができる。年金生活者の特権でもある。
千代田線春日駅で下車し、後楽園駅前の広場(礫川公園)に出る園内に「ハンカチノキ」(和名)プレートには「幸田文ゆかりのハンカチノキ」とある、一科一属一種といわれる珍しい木で、幸田文が小石川植物園の技術専門員から譲り受け、長女の随筆家・青木玉の庭に仮り植えされていたものを移植したと記している。公園から春日通り「富坂」を上がって「伝通院」に向か

う、立派な山門の前に「日本指圧専門学校」の看板あり「浪越徳次郎」の銅像があった、我々の世代には「指圧の心は母心・・・」で有名である。
伝通院は、将軍家の菩提寺として栄え墓石も立派なものが多い、明治維新以降に開放され柴田錬三郎など著名人も多く埋葬されている。
主な埋葬されている方々
・於大の方(家康の母)・千姫(二代将軍長女)・亀松君(二代将軍次男)・孝子(家光正室)・於奈津(家康側室)・青河八郎(幕末の浪士組の創設者)・杉浦重剛(思想家、教育者)・古泉千樫(歌人)・簡野道明(漢学者)・佐藤春夫(作家)・高畠達四郎(洋画家)・柴田錬三郎(直木賞作家)・橋本明治(日本画家)・浪越徳次郎(指圧療法の確立者)他


伝通院を出て竹早高校の脇の道を通る、この坂道は、「三百坂」と言い、昔、共の列にこの坂で加わらない者には罰金として三百文を支払わせたといわれた。今も昔も遅刻はあったようです。「三百坂」を通り、「播磨坂」に出る。「播磨坂」は、桜で有名で道路の真ん中が散歩道として整備されている、行ったときは「文京さくらまつり」(3/19~4/3)が行われていた。
「播磨坂」から脇に入った所に「石川啄木終焉の地」があり歌碑・顕彰室があった、歌碑に「呼吸すれば、胸の中にて鳴る音あり、凩よりもさびしきその音 眼閉づれど 心にうかぶ何もなし。さびしく眼をあけるかな」啄木の最後の歌とされるが、何とも若くして病死した啄木の悲しい歌である。

早めの昼食を済ませた蕎麦屋さんの隣の新福寺に文京区教育委員会の説明書きの表示があった。現存する「鐘撞料割付覚」の文書であり、江戸中期に「時の鐘」が聞こえる住民から「撞役銭」を徴収していた貴重な資料である。

新福寺から「小石川植物園」が見えてくる、正式には東京大学大学院理学系研究科付属植物園といい植物学の実習施設である。古くは徳川幕府が設けた「小石川御薬園」で明治10年に現在の植物園となり、日本では一番古く世界でも歴史のある植物園である。 園内は、台地、傾斜地、低地、泉水地などの地形を利用し植物が配置されている。


十分に自然を満喫し、植物園に沿って「御殿坂」(かつて徳川舘林藩の御殿があった)を通って「円乗寺」に入る「八百屋お七」のお墓がある事で有名である。八百屋の娘で恋人に会いたい一心で放火事件をおこし火あぶりになった少女で、井原西鶴の「好色五人女」で知られるようになった。

文京区白山は「白山神社」が地名の由来で、由緒のある神社で東京十社の一つでもある、入口左に「孫文先生座石」と刻印されている、下の石に座り中国革命の勝利を誓ったと言われる。境内には御神木の「旗桜」(現在は後継樹)があり八幡太郎義家が戦勝祈願で、この樹に旗をかけ祈願したと言われている、白山の桜は、かつては江戸三大桜に数えられていた。5月からは紫陽花が咲き誇ろびアジサイ寺ならぬ別名アジサイ神社と言われている。

白山から駒込の本郷通りに移動し南谷寺に入る、三代将軍家光が鷹狩の途中、駒込村動坂の庵に寄り目黒・目白不動に対して目赤と呼ぶべしと領地を与えた。江戸の五色不動の一つとなった、この会の散歩でも、他のお不動さんにもお参りしてきた。

隣のお寺が養昌寺で、半井桃水が祀られている。半井は、新聞小説を確立した作家で、一時期、門下に樋口一葉が加わった。

歩いていると文京区がこんなにお寺があるとは思わなかった。吉祥寺はその中かでも比較的大きいお寺であった。川上眉山(小説家)、二宮尊徳(思想家)小出浩平(音楽家)榎本武揚(政治家)が祀られている、境内が広く落ち着いた感じのするお寺である。


六義園に向かって本郷通りを進み、途中、「富士神社」に立ち寄る。
江戸時代の富士信仰の拠点の一つで、民からは「お富士さん」と親しまれた。富士講の中でも最も古い組織の一つで、町火消の信仰が厚く纏の石碑が飾られている。初夢で有名な「一富士、二鷹、三茄」この地の事を言い、周辺に鷹匠がり、駒込茄子が名産であった、縁起のいいものを並べて、一年のささやかな幸福を願い縁起を担いだ。

最後は六義園の桜である。六義園での桜は初めてであるが、平日なのに込み合っている、皆さんの目的は桜である、撮影スポットは、入園してすぐの「しだれ桜」である。六義園の案内チラシにもライトアップした写真が載っているが、やはり内庭大門からの「しだれ桜」が撮影の人気スポットである。今度は、ライトアップされた桜も見てみたいものである。
ここで何人かは、引き続き庭内見学をするため解散し駒込駅より帰路に。

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