Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

Netbookは登録商標?個人ブログにも訴訟リスク

2008-12-30 17:40:20 | Thinkings

 私のPDA遍歴のなかで、唯一中古で買ったハードがモバイルギアです。NECのフルキーボードWindowsCE端末で、今で言うネットブックみたいな位置づけのハードウェアでした。しばらく使っていましたが、できることの少なさと、母艦のPCとの接続がシリアルポート接続のみという不便さから数ヶ月で使わなくなったものです。

 さて、そのモバイルギアと同じようにWindowsCE端末のノートPC状PDAというのが5年ほど前に流行ったことがありまして、例えばVictorからはインターリンクという機種が出ていましたし、カシオはシグマリオンという機種で参入していました。今となっては、なんであんなものが売れたのか正直わからないですが・・・ブームというのはそういうものと言うことで。

 さて、その中にPsionというイギリス生まれのPDAがありました。ペンケースのような縦横比の二つ折り筐体にフルキーボードと、まさしくテキスト入力のためのPDAでしたが・・・雑誌などでは「使いやすい」と評判でしたが、市場での売れ行きはそうでもなかったようで・・・使っている人を見かけたことはありません。・・・いや、モバイルギアもインターリンクも、さらに言えばiPhoneやiPod touchもなかなか使っている人を見かけるのは難しいですけれどね。

 さて、そのPsion何ですが、当時「netBook」という商品名の製品を二機種ほど出しておりまして・・・近頃はやりの「ちいさくて機能が洗練(制限)されているモバイルPC」にインテルがつけた通称「ネットブック」とかぶっているわけです。その表現が簡潔に製品を表していると言うことで、世間的に広まってきた矢先、表彰登録を持っているPsionが「使っちゃダメ!」と物言いをふっかけてきた訳なんです。

Psionの「Netbook」商標騒ぎ、広告付きの一般Blogも標的 engadget

ネットブック / 低価格ミニノート関連のウェブサイトに対していわゆるC&D (Cease and Desist, 停止・取り下げ要求)が送られてきたことから話題となった今回の騒ぎですが、第一報を伝えたjkOnTheRunにOriginの担当者が語ったところでは、現時点での法的要求は95%が「Netbook」のメーカーや小売店へ、残り5%が「"Netbook"という語の使用から直接経済的利益を得ている」ウェブサイトなどへ向けられており、単にネットブック製品を話題にしたりレビューしている一般のBlogやサイトは対象にしていないとのこと。

 問題は「どのあたりまでが訴訟リスクを負うか」ということなんですけれど、管理会社のOrigin曰く、

"Netbook"の語を含む製品または小売店などの広告を掲載している、あるいはアフィリエイトなど利益を目的としたリンクを張っている時点で黒。

 つまり、アフェリエイト張っている時点でアウトらしいです。ここなんかはアフェリエイトとは無縁ですので大丈夫みたいですが、かなり広範に影響が出そうな感じですねえ。

 サブマリンも良いところですので、正直”またか!”って感じですけれど、商標とかは調べればすぐにわかりそうなものなんで、大手の場合はあんまり同情できないんですよね。ただ、今回は個人にまで影響が広がりそうなのが困りどころ。ここは一つ、この言葉を流行らせたインテルに責任をとってもらう方向でいかがでしょうか?・・・ぶっちゃけて考えると、インテルとPsionが話し合って手打ちにするのが一番簡単だと思った次第。

 ところで、当時からPsionの読み方を「ピジョン」だとばっかり思ってここまで来ましたが、何でも最初のPは発音せず、「サイオン」が正しいみたいです。どうでも良いですけれど、8年越しくらいの思い込みが修正されました。