Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

iPod touch用サードパーティ製アプリ解禁は・・・6月?

2008-03-07 20:09:44 | Thinkings

 私はiPod touchの初期からのユーザーですが、当初のバージョンはそりゃあひどかった。普通に音楽も聴けたし、iTSにもアクセス出来たけれど、カレンダーには予定を入力できないし、メールもメモも使えなかったんですから。

 しばらくしてカレンダーには予定を入力できるようになり、「有償アップグレード」をすることで、メールやメモ、Googleマップなどが使用できるようになりました。しかしながら、使えるのはアップルの提供したソフトウェアだけで、サードパーティ製のものは、俗に「JailBreak」というハッキングを施さないとインストールできなかったのです。

 そうしたグレーの状況は、アップルが2月に出すと発表したSDK(ソフトウェア開発キット)によって終わりを迎えるはずでした。しかし、その約束はあっさりと破られ、3月に入ってもアップルは沈黙を続けたのです。
 しかし、3月6日、ようやくアップルは堅い口を開き、SDKについての続報を出したのですが・・・

Apple、SDKを含む「iPhone 2.0」β版を発表 ITmedia

 米Appleは3月6日、6月に正式版のリリースが予定されているソフトウェアアップデート「iPhone 2.0」のβ版を、一部の開発者と企業顧客向けにリリースすると発表した。iPhone 2.0のβ版は、iPhoneソフトウェア開発キット(SDK)に加え、データ同期サービスのMicrosoft Exchange ActiveSync、暗号化技術のCisco IPsec VPNなど、企業ユーザー向けサービスをサポートする機能を含んでいる。

 ようやくここまでこぎ着けたという感がありますが、ソフトウェアの開発はどうやら無償では出来ず、開発者の人数も制限される模様です。

 β段階では、開発者プログラムに参加できるデベロッパーの数に上限が設定されている。開発者プログラムのメンバーには2種類あり、「Standard Program」は年間99ドルで、iPhone SDK、開発ツール、テクニカルサポート、iPhoneでテストするためのコードが入手でき、iPhoneアプリのプレリリース版利用したり、App Store経由でアプリケーションを販売することが可能。「Enterprise Program」は企業向けサポートが含まれ、年間299ドルとなる。

 ソフトウェアの開発のために、個人ユーザーがアップルに支払う上納金は年額で99ドル。日本円にして1万円程度です。企業向けのパッケージは299ドルと格安になっていますが、「活発なユーザーコミュニティ」によるオンラインソフトウェアの提供はあんまり期待できないかも知れません・・・また、ソフトウェアの提供方法も、iTSと同じような仕組みを使ってオンラインでのみ対応となり、作ったソフトウェアは、例えフリーソフトであっても、アップルを介すことになります。

 もともとデータの入出力に著しい制限のあるiPod touchですからある意味仕方がないのかも知れませんが・・・何となく釈然としないというのが本当のところ。それに加えて、もっと釈然としないのが、

iPhoneユーザーは無料でアップデートできるが、iPod touchに適用する場合は有償になる。

という一文。 ま た 有 償 か ! 全くジョブズ御大の商売のやり方はわかりやすいですね!

 この前の有償アップデートを適用した場合は無料とか割引になると言った条項が無いと、さすがに頭に来るかも知れません・・・

 とりあえず、SDKの発表は成ったのです。今後、魅力的なサードパーティ製ソフトウェアが多数出て来てくれることだけは楽しみです。