Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

打ち水に思うこと。

2004-08-30 23:37:06 | Thinkings
 去る8月25日、ある企画が千秋楽を迎えた。
 NPO主体で行政、民間をも巻き込んで行われた”打ち水大作戦2004”である。
 これは近年問題になっているヒートアイランド現象を昔からの知恵を持って打開すべく、全国規模で行われたイベントです。打ち水とは、その名の通り”水を打つ”事なんですが、通りなどに水をまくことによって、気化熱で気温を下げようと言う、日本では古くから行われてきたことです。効果のほどは、今年度行われたイベントに置いて、”3.7度下げる”という結果を出しました。

 しかし、私が真に思ったのは別のこと。
 日本水道新聞という、水道関係者にしか読まれていない(それも怪しいw失礼)マイナーな新聞のコラムで、記者が橋本元首相に行ったインタビューの一コマだった。
 簡単に要約すると、記者が「次は世界ですか」と元首相に水をむけたところ、元首相は「世界は無理」「打ち水ができることは幸せなこと」と答えたという。
 つまり、「世界には飲み水にも窮している地域がたくさんある。私たちは撒けるほどの水があって幸せだ。もっと水を大切にしなければならない」ということらしい。
 私は、正直言って、この橋本元首相が好きではない。好きではないが、この言葉には大いに賛同できる。
この言葉は、たしかに重かった。

 今、台風の風と雨が窓を揺らしている。
 時に人の命を奪っていく水だが、それでも無くてはならない物だ。それを自由に手にできることを、もっと大切に思っていきたい。