こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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人類は技術革新にどこまでついていくことができるのか・・・上/Suicaとスマホとコンピュータ

2023年04月18日 | 電脳化社会
出勤前にモバイルSuicaをチェックしたら、消えていた。
こういうことは時々あって、その都度極端にうろたえる。
なにせ、片道でもバカにならない運賃で、定期券が使えなかったとしたら大変な出費となる。
せめて、カード式のものを使っていたらいいのだろうが、スマホさえ持っていたらなんとでもなるようになってしまっては、以前の不便さに戻ることなどできない。
家にいる間にこんなことをするからいけなかったのかもしれないなどあれこれ考えながら、スマホの電源を切って入れてを繰り返したら、なにごともなかったかのように復活して、ことなきを得た。

中学校に入学して以来、途中ブランクはあったものの40年以上定期券というシステムのお世話になっている。
紙の定期券が、磁気式の自動改札に差し込むようなものとなり、今やSuicaはスマホに入って、出入りする時は体をひねって腕時計でピッとやっている。
早晩顔認証システムが進み、手ぶらで改札を通過できるようになるのだろうが、そのころまで私は通勤というものを続けているだろうか。
紙の定期券を駅員に見せて通過していた頃は、そのシステムが理解できたが、いまや一体何が起こっているのか全くわからない。
われながら、この変化によくついてきていると感心してしまう。

病理診断の分野でも、HE染色という基本染色で診断をしていたのが、免疫組織化学という、細胞内のタンパク質を検出・可視化する方法の出現によって診断技術が劇的に進化した。
今は、遺伝子診断の時代で、腫瘍細胞における遺伝子変異を検出し、診断・治療を行うようになってきている。
原理はわかっているつもりだが、機械の中で行われている検出系についてはもうさっぱりだ。

3月に国産量子コンピュータ初号機がいよいよ始動したそうだ。
従来型のコンピュータは、古典(!)コンピュータといわれるそうで、それほど能力が違うらしい。
説明を読んでもよくわからないが、医療分野での利用にも期待され、創薬にも活かせる可能性があるそうだ。
当然、遺伝子解析にも利用できるだろうから、ヒトの誕生から、成長、老化、腫瘍発生など多方面の研究が一層進むだろう。

昔、自然科学の目的というのが、さまざまな現象を研究解析し、最終的には一つの原理に収束させること、というようなことを聞いた覚えがある。
今は、さまざまな学問、技術が四方八方に発展している状況だが、量子コンピュータのようなものが次々と出現していくことで、人類はより進歩していくだろうし、真理なるものに近づいていくことができるかもしれない。
明日に続く)
それは最後の審判か

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2 コメント

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昭和期の落語家さん(大御所)が (舶匝)
2023-04-18 19:19:47
テクノロジーの進展への危惧を、NHKのインタビューで語っていました(昔の映像として見かけた覚え)。

ただ、新たなテクノロジーを作る方々は、淡々とされています。Suica開発を担当されていた(JR東日本の)部長さんは、淡々と改良を続けた様子でした(当人から話を聞いた限りでは)。
傍から見れば脅威にも感じられるテクノロジー。しかし、それを作る現場には、一歩一歩の積み重ね(量子コンピュータは「ノイズとの戦い」らしいです)。

鳥瞰できる者が足りていない、という危惧はありますけど。
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エントロピー増大 (コロ健 to 舶匝さん)
2023-04-23 18:24:28
舶匝さん、ありがとうございます。
それぞれの人間が、四方八方へと進歩発展している状態、いわばエントロピーが増大しているのではないかと思います。
そして、これはやがて収束していくのではないだろうかとも。
おっしゃる通り、現時点では鳥瞰できるものがおらず、技術の利用方法にあたふたし、”ついていけない”という感覚もあるのかもしれません。
(私のお返事の名前が違っていました、大変失礼いたしました、申し訳ございません)
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