私の勤務先には研究所があり、共同研究とかでそこの研究者と一緒に研究をしてディスカッションすることがよくある。先日も、ある臨床系の研究者から病理医としての意見を求められて、ディスカッションをすることがあった。 その研究者はもともと臨床医で、現在は研究に専念している。
彼はたいへん優秀な医者で、ディスカッションをしているとこちらが大変ためになって楽しい。
病理をやっていて楽しい時の1つは、このような優秀な臨床医とのディスカッションだ。ここでいう、“優秀な”というのは、豊富な臨床経験に裏打ちされた知識を上手に研究に使うことができ、さらには自分の能力を把握していて、あくまでも謙虚な人である。
その人も、はじめは取っ付きにくいところがあったが、何度かディスカッションをするうちに互いの価値観を認め合うことができるようになり、私はとてもよい経験をすることができた。
ときどき、このブログの中で私は『医学徒』などと、しかつめらしい言い方をしているけど、やっぱり医者というのは医学という学問のしもべであり、それを困っている人に還元する使命を持っている立場の人間だと思うのだ。いろいろなレベル、立場の医者がいるけれど、そういう謙虚な気持ちをいつももっていたら、それぞれがそれぞれに活躍できるのだと思うし、そうしなくてはいけない。
おかしなお医者さん、実はほんの少し