経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-52 【経営者分析】 経営者自身が自己分析をする

2022-09-04 12:03:00 | 【心 de 経営】 あたりまえ経営のすすめ1 経営編

■【あたりまえ経営のすすめ】4章【経営者編】 1-4-52 【経営者分析】 経営者自身が自己分析をする



 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。


 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。


 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。


 それが露呈したのが、東日本大震災の福島原発事故ではないでしょうか。


 その対応においても、事後対応においても、専門家と言われる人達な何もできず、口を閉ざしてしまっだではないですか。


 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。


 40年余の経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。


メモ


■ 1-4章 【経営者編】 経営者の分析で経営に活かす


 


 「自分のことは、自分が一番よくわかっている」


 その様のおっしゃる人は多いのですが、本当にそうでしょうか。


 「灯台もと暗し」という言葉がありますように、自分自身の足元というのは意外と見えないものです。


 謙虚に自分を見るためには、まず、自分自身を見直してみてはいかがでしょうか。


 ゼロベース思考で、自分自身を分析する方法をご紹介しています。


 


■1-4-52 【経営者分析】 経営者自身が自己分析をする


 


 別項でも述べましたとおり、経営理念や企業の理想像などは、経営者の夢を表現した、企業として、あるいは経営者としての生き方の問題でもあります。これを前提として、経営者自身の自己分析を、クリティカル・シンキングの手法を援用して行ってゆきます。


 自己分析をしますのに、分析項目を掲げて、それに基づいてゆくと分析しやすいでしょう。ここでは代表的な項目として、「人生観」、「社会観」、「企業観」の参考につきまして見て行きます。もちろん、それ以外でも、重要と考えられる項目がありましたら、追加してください。


 それぞねの項目におきまして経営者が持つている側面、あるいは実際に歩んできた道や体験、もともと持つている素質など、事実面を基準に見てみてゆきます。また、それぞれの中で、特別に他の人と異なったり、特徴的な面であったりすることを別項として分析します。



① 人生観


 経営者が、これまでの人生において、どのような道を歩んできたかにより、経営者としての人格形成への影響は異なります。幼少期、少年期を経て、青年期に入る時期となります社会人になるまでの、いわゆる「準備期」の分析は欠かせないでしょう。この頃の体験が経営者としての生き方に大きく影響するからです。


 社会に出てから、管理職や経営者になるまでの「社会人初期」では、ビジネスパーソンとして実力養成に影響が出ます。この時期の成功や失敗体験は、経営者となつてからの経営実務に活かしやすいのです。


 社会人初期以後は、経営判断力という面の重要が増してきます。この時期にどのような業務を、どのように体験したかや、顧客との接触や社員との交わりのあり方で、経営者としてやっていける素地が固まってきます。それにより、社会に対する見方も異なります。


 これらの諸要素に、ウェイト付け、そこから座右の銘といえるものが出てきます。いわゆる、好きな言葉であつたり、口癖といわれる言葉で、企業理念を表現したりするときに重要となります。



② 社会観


 これまで歩んできた人生の生き方を通して社会観は培われてきました。その経験と共に、現在やこれから社会との関わりをどのようにして行くのかを、細分化し、その項目ごとに見てゆきます。


 道徳心や遵法精神は、経営に大きく影響することがあります。多少あくどいことをしてでも企業を継続させようとするのと、反社会的なことはやつてはならないというのでは、企業経営に大きな違いが出てくるでしょう。


 それらも含めて価値観の違いというのも要素として欠かせません。


 金銭欲が高い人は、儲けという観点にウェイトが置かれます。社会的地位を求める人は、いろいろな団体の役職に就くことに情熱を傾け、社会的名声を得るばかりでなく政治にまで関心を持つ人がいます。中には、ひたすら企業規模を追求する人もいます。


 その視点の重点がどこにあるのかにより、経営理念は大きく異なってきます。経営理念には、経営者の生き方が滲み出てくるといえます。



③ 企業観


 人生観や社会観以上に、経営者の企業観というものが、経営理念構築に影響を与えるでしょう。


 社会人としてどの様に生きてきたのか、経営をこれまでどのようにしてきたのか、これからどうしていきたいのかは、如実に経営理念に反映されます。経営管理に対する考え方も、経営のあり方が行動に出てきますので、行動面や管理面、その結果、管理職の登用面を含む人事面でも考え方が滲み出てきます。


 経営方針の重点度に影響が出るという面では、営業重視なのか、技術重視なのか、その結果開発に対してはどう考えるのか、こねらも経営理念構築には欠かせない要素です。こねらは経営者の出身部門に因ることも大きいでしょう。


 営業畑一本できた経営者は、営業重視になることが多く、特にマーケテイングに造詣が深い人は、営業重視と共に新商品の開発重視という視点を持つことも多々あります。


 開発というのは、経営者の積極的な姿勢、将来に対する見方にも因るでしょう。


 総務や財務部門出身などの経営者の場合には、ものごとをきちんとしないと気が済まない人が多く、企業の規則などルールを重視したり、管理面の強化に固執したりしがちです。



 このようにして、経営者としての自己分析を行い、それをSWOT分析表に整理しますと、自分自身を客観的に見ることができるでしょう。


 



 


 


■【あたりまえ経営のすすめ】 バックナンバー


 あたり前の重要性を知る ←クリック



 


■【プロの心構え】 バックナンバー


プロとして、いかに思考すべきか ←クリック


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする