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経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■■連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 09

2011-04-14 11:47:19 | 【専門業】 新米経営コンサルタントの独立起業日記

■■連載小説 経営コンサルタント竹根好助の先見思考経営 09

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■■ 1 親子のいさかい 5

【本書の読み方】

 本書は、現代情景と階層部分を並行して話が展開する新しい試みをしています。読みづらい部分もあろうかと思いますので、現代情景部分については【現代】と、また過去の回想シーンについては【回想】と表記します。

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【回想】

「育雄常務、どうだろう、一度アメリカに遊学に行ってこないか?遊学といっても、最長でも一ヶ月程度だが・・・」

「とうさん・・・、社長、本気?ですか?」

「行くのなら早い方がいいよ。年末近いがすぐに行ってきたらどうか。うちと取引のある福田商事もアメリカに駐在事務所を開設したそうだから、向こうで面倒を見てくれると思う。担当の取締役とはゴルフを時々やる間柄なので、今日明日にでも会って、頼んでくるよ。」

「そうしてください。永い取引なんだから、そのくらいの便宜は図ってくれるだろう。」

「アメリカといっても駐在員事務所があるのはニューヨークだそうだ。聞くところによると二十代の若造が行っているらしい。会ったことはないけど、少々頼りない気がするな。だけど西も東もわからない常務が一人で行くよりはましだろう。」

「今からアメリカへ行くとなると、ちょうど正月にぶつかりますね。」

「日本のことばかりを見ていてはだめだよ、常務。アメリカは、クリスマスの時期は会社も休みになり、十二月も、二十日を過ぎると行っても仕事にはならないよ。」

「そうですよね。アメリカか、どんなところなのだろうね。日本から、アメリカに出張するなんていう人は、まだそれほど多くはないからな。それにしても、そんなアメリカに二十代で駐在員になっている人って、どんなやつなんだろう。福田商事のような大会社の駐在員なので、相当切れ者なのだろうな。」

 一旦ふくらんだ夢が、まだ見ぬ若者のことを考え出したら、少々不安になってきた。その男とうまくやっていけるのだろうか?

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■■東日本大震災から日本が立ち上がるには 4月13日(水)経営士・コンサルタント日記

2011-04-14 09:18:39 | 【専門業】 新米経営コンサルタントの独立起業日記

 1970413日は、映画にもなったアポロ13号が酸素タンクの爆発で月面への着陸を断念して、地球に戻ることになった日です。映画では、どれほどの脚色がなされたかわかりませんが、ラヴェル船長の沈着さや、その指示に従ったクルー、それを支える地上要員の活躍は、チームプレーの重要性を教えてくれました。

 発射の2日後に電線がショートし、その時の火花で機械船の酸素タンクが爆発したのです。電力と水の不足、大気圏再突入時に必要な電力や酸素、生活のための暖房や水不足との闘いはさぞかし過酷だったでしょう。

 東日本大震災とオーバーラップをして思い出しましたが、アポロの複雑な構造は原子炉のそれよりも格段の違いがあるでしょう。「想定外」という言葉は便利に使われてきましたが、人知の及ばぬ自然の力の強大さを考えると、神にしかその危険度はわからないのでしょうか。そうだとするとわれわれは原子力発電という両刃の剣を持つべきではないのかもしれません。

 計画停電は原則としてしないという発表がありましたが、本当に大丈夫なのでしょうか。大口需要者25%カット、中小企業・商店等20%カットなどという数字の羅列で解決するのでしょうか。「想定外の需要があったために大停電になりました」などという言葉は聞きたくありません。もっと具体的な方策を打ち出すべきです。

 いま、日本経済が直面している問題の一つに、海外顧客を他国に取られてしまうと言うことです。これを少しでも軽減するためには、企業の電力カットは最小限に抑えるべきです。

 電力需要の最も大きな一般家庭消費の部分で、具体的な省電力運動を起こすべきです。国民の省電力の意識に期待するやり方ではなく、目標値を明確にして、それを達成できなかった家庭の電力料金は高くするとか、累進料金制のカーブをきつくして、電力消費の大きい家庭の電力料金を高く徴収するなど、具体的に効果が見えるようにすべきです。

 節電状況を可視化できる簡便な機器があると聞いていますが、それを無償配布すればその効果を高めることができるでしょう。その機器の設計図を公開し、製造できる中小企業に作ってもらえば、製造業への支援にもなります。

 電力不足が深刻ですが、被災地の都市計画マスタープランを早期に立てて、実行に移すべきです。被災地域の行政に任せっきりですと、混乱が起こりかねません。関東大震災や第二次大戦後の日本の復興では、過去にとらわれず大胆なプランがあったればこそ今日助かっている部分があります。東京で言えば昭和通りなどで知られる後藤新平の大胆なプランは、ゴチャゴチャした東京を大きく変えることになりました。

 東電一社の問題ではないのです。与野党の政争をしているときではないのです。日本が一致団結してやってゆくべき時なのです。政府の批判をしている暇があったら、いかに電力消費を行うか議論してはどうでしょうか。

 深夜のテレビ放送を中止するとか、それができないのであれば「計画停電」ならぬ「計画放送中止」をして、局毎に輪番制にするなどという方法もあるかもしれません。

 消費を抑えるだけでは、東京電力や政府が考えているような大停電防止にはならないでしょう。東北の都市計画マスタープランの中に、西日本から電力供給を受けられるように60 Hzに思い切って切り替えてしまうということも、それを荒唐無稽と笑うのではなく、何か方策を考えるべきです。

 国家公務員は、日本人の中でのエリート中のエリートです。官僚は何をやっているのでしょうか?このような時こそ、知恵を絞ってエリートの存在感を示し、その価値を発揮すべきではないでしょうか。何か新たのことをやって失敗しては出世に響く、やらないことが出世の最善策、などという御役人根性は捨ててください。(そうでない御役人には失礼ですが)

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