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ヤマキチョウ

2008年08月18日 | 2008年のブログ
多くの山の蝶たちは、梅雨明けと相前後して姿を現します。
7月中旬から下旬にかけて、山や高原では様々な蝶たちが花に舞います。
その蝶たちも、立秋を過ぎお盆の頃になると多くは姿を消し始めます。

高原にワレモコウの紅い花が咲きススキの穂が風に揺れ始める頃、
これらの蝶に代わって夏の終わりの蝶たちが姿を見せはじめます。
ベニヒカゲ、ゴマシジミ、キベリタテハ、ヤマキチョウなどの蝶たちです。
きょうはヤマキチョウ、晩夏の高原に姿を見せる大きな黄色い蝶です。

 
<花咲く草原 2008/8/7 群馬県吾妻郡 SONY DSC-R1>
ヤマキチョウのやって来る草原です、最近はこんな豊かな草原は少なくなりました。
ススキ、ワレモコウ、ハギ、クサレダマ、アサマフウロ、コオニユリ、ツリガネニンジン、アザミなど、様々な花が咲いていました。

 
<ヤマキチョウ 2008/8/7 群馬県吾妻郡 SONY DSC-R1>
ヤマキチョウは暑い日中にアザミの花を良く訪れます。
昔から多い蝶ではありませんでしたが、それでも八ヶ岳や榛名山などでは結構見かけたものでした。
最近はあちこちで絶滅が相次ぎ、どこに行ってもなかなか見られない蝶になってしまいました。

 
<ヤマキチョウ 2008/8/7 群馬県吾妻郡 SONY DSC-R1>
ヤマキチョウは東北北部と中部地方にのみ分布する大型のシロチョウ科の蝶で、8月中旬から9月にかけて、標高1000m前後の火山性草原に姿を見せます。

 
<ヤマキチョウ 2008/8/7 群馬県吾妻郡 SONY DSC-R1>
近縁のスジボソヤマキチョウにそっくりですが、前後翅とも突出部の突出度合いが弱い事、赤褐色の縁取りがある事、後翅中央の翅脈が太く見える事などで区別します。

 
<ヤマキチョウ 2008/8/7 群馬県吾妻郡 SONY DSC-R1>
スジボソヤマキチョウとともに、シロチョウ科では珍しく成虫で越冬します。
春のギフチョウやヒメギフチョウの舞う頃、越冬で疲れ果てた姿に出会う事があります。

 
<キチョウ 2008/8/7 群馬県吾妻郡 SONY DSC-R1>
キチョウもいました、大きく力強いヤマキチョウに比べるとずいぶん可愛らしい蝶に感じますね。

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スジボソヤマキチョウはまだまだあちこちに棲息していますが、このヤマキチョウは絶滅危惧種。
昔見かけた榛名や赤城はもう絶滅したとか、ここのヤマキチョウもいつまで見られるか非常に心配です。


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