KAZのおさんぽ

移り行く季節の中で美しい表情を見せる花や虫たち
みんなに会いにきょうもおさんぽです

房総のクロコノマ

2006年05月31日 | 2006年のブログ

<クロコノマチョウ 2006/5/28:千葉県君津市>
お天気が良くない上に暗い樹林内でのズーム撮影の為、手ぶれを起こしています。
でもまあ、何とか見られるので思い切ってUPしました。
温暖化で話題になっているナガサキアゲハやムラサキツバメは、最近房総でも普通に見られる様になりましたが、このクロコノマはその先駆け的存在で、もう随分前から土着が確認されています。
一般的に蝶は明るい所を好みますが、沖縄に多いウスイロコノマとこのクロコノマは、暗い樹林内で足元の枯葉の中から急に飛び立ったりして驚かされます。
だいたいいつも予想していない時に突然飛び出すうえ、大きくて割りに力強い飛翔をするので、「うわっ、一体何者!」って感じですね。
 そういえば今から数年前、まだ千葉に来たばかりの頃、百貨店の入り口の風除室の中で外に出られなくなっているウスイロコノマを見つけて、「あーさすが暖かい千葉だなあ、千葉にはコノマチョウがいるんだっけ。」と納得したのですが、後で良く考えると土着しているのはクロコノマ。その時見たのは、ヒメウラナミジャノメの様にきれいなチリメン模様に目玉模様のたくさん並んだ、羽化したての夏型のウスイロコノマ。きっと迷蝶が一時的に発生したのでしょうね。
 ちょっと惜しい事をしましたが、どっちみちカメラも持っていなかったので仕方ないですね。デパートの入り口で蛾みたいなのを手づかみしてるオヤジの図もやだしね。


コケリンドウ

2006年05月30日 | 2006年のブログ

<コケリンドウ 2006/5/28:千葉県君津市>
今年の5月はなかなか良い天気に恵まれませんでしたね。
27日28日もあいにくの空模様でしたが、昼から少し陽が射してきたので房総まで出掛けました。
千葉の家からは高速を使うと1時間ちょっとで行けますので、良く出かけます。
この日は君津にある「ほたるの里」近辺の田んぼや雑木林のまわりを散策しました。
伐採あとの草地や田んぼのあぜ道では、ちょうどノアザミの花が真っ盛りで、春型のアゲハチョウの仲間が盛んに訪れます。
手入れの行き届いた短い草丈の草地では、芝の様な雑草に紛れる様にコケリンドウの小さく青い花が、満天に輝く星の様にたくさん咲いていました。
子供の頃、春の野山で小さな青いリンドウを良く見つけた記憶がありますが、どうやらこのコケリンドウの様な気がします。
春に咲くハルリンドウ、フデリンドウ、コケリンドウはみんな似ているのですが、このコケリンドウがいちばん小さくて、平地の田んぼのあぜ道などでも見られます。
5月8日にUPしましたフデリンドウも時々見かけますが、コケリンドウと比べると大きくて花数も多く、立派です。子供のにはあんな立派な花は見た記憶が無いので、コケリンドウだったのでしょうね。

トラフシジミのテリトリー

2006年05月27日 | 2006年のブログ

<トラフシジミの樹上占有 2006/5/21:千葉県君津市>
5月21日、時間は午後3時過ぎ頃でしょうか、アゲハ類の撮影を終えての帰り道のことです。
渓流沿いの林道の開けた場所にさしかかると樹上でテリトリー争いをする数頭のシジミチョウが目に入りました。あちらの樹上でもこちらの樹上でも追いかけっこです。全部で5~6頭はいるでしょうか。
まるでゼフィルスの様ですが、時期から考えるとトラフシジミぐらいしか思い当たりません。3m位のカエデの木に陣取った個体をズームで写すとやはりトラフシジミでした。
 トラフシジミは郊外ならば庭にも飛んできたりするのですが、いつどこへ行けば必ず会えるという特定の難しい蝶で、いつも偶然に1頭だけ出会う事がほとんど。こんなにまとまって見たのははじめてです。
そういえば4月4日にもこの近くで撮影しましたが、もう2ヶ月近く経つのに上の写真の個体はまだ翅のきれいな個体です。割りにダラダラと少しずつ発生するのかも知れませんね。
 幼虫の食草についてもマメ科やウツギの仲間の他、色々な植物の蕾や花を食べると言われています。この広範囲な食性と緩慢な発生が、「色々な場所で見かけるけどどこでも少ない」状況を生み出しているのでしょうね。

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1日中アゲハを撮影し、トラフシジミのテリトリーのおまけまで付いて結構満足な帰り道。
疲れた足取りで渓流に架かる橋を歩くその足元をスミナガシが横切りました。
前翅の白い模様が鮮やかに目に滲みます。雌でしょうか。
去年、夏型は良い写真が撮れましたが(2005/8/19参照)、しばらくぶりで見た春型に心が動きました。
でも、言うまでも無くあっという間に遥か彼方に消えて行きました。
春型を撮影するのは、かなり手ごわそうです。






野アザミの咲く頃

2006年05月25日 | 2006年のブログ
ノアザミの咲く頃、春型アゲハ類の第2のピークとなり、他のアゲハ類にやや遅れて、ナガサキアゲハやモンキアゲハが現れます。
久しぶりの青空が戻ってきた5月21日、ノアザミ咲く里山に出かけました。


<アオスジアゲハ 2006/5/21:千葉県君津市>
亀山近辺を中心とする房総半島南部地域は、標高300m程度の山地に小さな谷が幾重にも深く切れ込み、いまだ開発の手を拒んでいます。この為、良好な暖帯林や里山環境が残り、有名なルーミスシジミをはじめ、暖地~低山地の蝶がかなりの密度で見られます。普段なかなかシャッターチャンスの少ないこのアオスジアゲハも、アザミやヒメジョオンに次々と飛来してくれました。


<モンキアゲハ 2006/5/21:千葉県君津市>
白く大きな紋を見せて雄大な飛翔を見せるモンキアゲハは、日本のアゲハでは最大級の大きさです。千葉県南部の低山地では数の多い蝶ですが、全くの平地ではあまり見かけません。
思わずハッとする様な独特の存在感というか、風格を感じさせる蝶です。


<カラスアゲハ 2006/5/21:千葉県君津市>
カラスの濡れ羽色というのでしょうか、青緑~青紫の微妙なグラデーションに輝きます。個体により青っぽいもの、緑の強いものと少しずつ色合いが変化します。この個体はやや青いですね。


<クロアゲハ 2006/5/21:千葉県君津市>
街中でも良く見かけるクロアゲハです。痛んだ個体も多くなりましたが、まだまだ新鮮な個体も見かけます。


<ジャコウアゲハ 2006/5/21:千葉県君津市>
ジャコウアゲハも房総南部ではかなり個体数の多い蝶です。
さすがに♂はもう随分翅が痛んできましたが、この日はきれいな♀をたくさん見かけました。独特の色合いがシックなアゲハですね。


<アカタテハ 2006/5/21:千葉県君津市>
ノアザミにはアゲハチョウの仲間ばかりでなく、色々な蝶が来ます。
これはアカタテハ。越冬個体ではなく、初々しい第1化の個体の様です。


<ダイミョウセセリ 2006/5/21:千葉県君津市>
蝶は普通は翅を立てて止る事が多いのですが、このダイミョウセセリはいつも全開。おどろいて隠れる時もこのまま葉の裏に張り付きます。
この翅をピンっと張った姿が、大名のかみしもに見立てられて名前になった様ですね。


<ヒメキマダラセセリ 2006/5/21:千葉県君津市>
もうヒメキマダラセセリが姿を見せ始めました。
千葉県には高い山が無いので、山地性の昆虫は少ないのですが、このヒメキマダラセセリはやや山地性です。小さくてちょっとやさしい感じの黄色いセセリです。


<コミスジ 2006/5/21:千葉県君津市>
沢沿いのコゴメウツギにコミスジが何頭も吸蜜に来ていました。6~7頭ぐらいだったでしょうか、そばに寄って撮影してたら私の体にも止って汗を吸い始めました。ゆっくり旋回する様に飛ぶ姿がとても可愛らしい蝶です。


<ヒメウラナミジャノメ 2006/5/21:千葉県君津市>
♂は4月末頃から飛んでいましたが、今は♀が目立つ様になってきました。
地味な蝶ですが、良く見ると細かな職人芸の様な渋さを感じます。沖縄の八重山諸島まで行くとさらに粋な模様の仲間が何種か住んでいます。


<コジャノメ 2006/5/21:千葉県君津市>
ちょっとしたヤブみたいな所が残っていれば、割りに街中でもみられる蛇の目模様の蝶です。(2006/5/30訂正。街中でみられるのはヒメジャノメが多いです。コジャノメはやや局地的になります)
蛇の目模様を持つ蝶は何種類かいますが、コジャノメやヒメジャノメの「蛇の目」は良く出来ていて、ほぼ真円で黄色の円環と白く輝く光点を配していて、本当に何かの目玉の様にみえますね。自然の造形の妙には驚かされますね。
(2006/5/30 コジャノメに訂正しました)


<ハンミョウ 2006/5/21:千葉県君津市>
何年かぶりで見つけました。歩く宝石、ハンミョウです。
ちょうど空中で小さな虫を捕らえ、地面に下りたところです。でもどうしてこんな派手な色彩の体を持つ様になったのか、いくら考えても思いあたりませんね。

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最初に書きましたね、モンキアゲハやナガサキアゲハが・・・って。
もう1枚恥ずかしい写真があるのです。ナガサキアゲハです。
今年の冬は寒かったのですが、房総のナガサキアゲハは春にも元気に飛んでいました。
1度だけのシャッターチャンスの時、近づく前の念の為の1枚を取った直後に飛び去りました。
「良かった、1枚撮っといて。」と思ったのですが、ピントが合っていたのは背景でした。
はずかしいので、ちっちゃく張りますね、トホホ・・・・。

ではまた。





きょうも雨

2006年05月19日 | 2006年のブログ
毎日雨が続きますね。
きょうは13時で仕事が終わり、ちょうど空が明るくなってきたのでいつもの公園に行ってみました。


<雨にぬれた公園 2006/5/19:千葉市>
雨に濡れた芝生を歩くと、シロツメクサの上で水玉がコロコロ。靴がびしょぬれですね。


<ニワゼキショウ 2006/5/19:千葉市>
芝やシロツメクサの間から、ニワゼキショウがたくさん咲いていました。
よく見ると青っぽいのと紫のがありますね、この写真は青いほう。


<升麻 2006/5/19:千葉市>
ショウマが咲いていました。もうすっかり初夏ですね。何ショウマでしょうか、それともアスチルベって言ったほうがいい種類でしょうか。みんな似ているのでよく解りませんね。


<ナデシコ 2006/5/19:千葉市>
ナデシコと書いてしまいました。こちらも種類が多くて苦手です。ダイアンサスと言っておけば間違いないのでしょうが、ちょっと日本的な風情なのでナデシコにさせていただきました。


<シャクヤク 2006/5/19:千葉市>
しばらく前から色々なシャクヤクが咲いているのですけど、なかなかきれいな花に出会いませんでしたが、きょうのはちょっと美形ですね。水玉も少し乗っていい風情でした。


<食べちゃダメ 2006/5/19:千葉市>
さっきちょっとだけ陽がさしていたのに、また空があやしくなりました。
どの花も発色がいまいちなので、またバラに挑戦してみましょうか。
と思ったら・・・、ダメだよ・・・花びら食べちゃ!。


<ピンクの薔薇 2006/5/19:千葉市>
なんとか気に入った写真になったかなぁ。まあ私のコンパクトデジカメではこんなところですね。
本当は一眼デジタルにしたいのですけど、蝶をメインに撮るのでバリアングル液晶の使い易さから離れられません。でも最近はバリアングル液晶の一眼や、大判cmosのコンデジも出てきたので、もう一息というところでしょうか。


<紅い薔薇 2006/5/19:千葉市>
難しいのがこれ。天気がいいと赤がハレーションを起こし、曇りの日だとバックの解像度が落ちてノイズの多い写真になります。こういうものを写すと、つくづく良いカメラが欲しくなりますね。

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なんだかカメラの話になってしまいましたね。
蝶を撮るにはバリアングル液晶は便利です。液晶見ながらしっかり両目で蝶を見つめ、飛び立ったらすぐに追いかけられます。それに地べたに寝転んだりしなくて済みます。
昔一眼でファインダーを覗いていた頃はよく蝶を見失いましたから、シャッターチャンスは随分増えました。でも多くのコンパクトデジカメはまだ1/2.5CCDなので画像はいまいち。
でもまだ今はデジタルカメラは発展途上、買換えはもう少し待とうかな。


雨上がりの公園で

2006年05月15日 | 2006年のブログ

<雨上がり 2006/5/14:千葉市>
週末はあいにくのお天気で、お出かけ出来ませんでしたね。
それでもやっと雨が上がったので、日曜日の午後から近所の公園を覗いてみました。
なんの花でしょうか、ビロードの様な葉に水玉がいっぱい付いてきれいでした。


<アイリス 2006/5/14:千葉市>
アイリスの花も水滴を溜めていました。
これからの季節、しばらくはアヤメやショウブの仲間がきれいですね。アジサイと並んで雨の似合う花たちですね。


<アヤメ 2006/5/14:千葉市>
こちらがアヤメ。アイリスと比べるとやはりちょっと日本的ですね。


<シャクヤク 2006/5/14:千葉市>
シャクヤクも雨に濡れて、しっとりと咲いていました。
シャクヤクは草でボタンは木と言われても、いつも不安になりますね。「ほんとうにシャクヤクだよね」とか一人でブツブツ言いながら茎を確認してしまいます。


<バラ 2006/5/14:千葉市>
バラも水滴をたくさん溜めて重たそう。でもこのぐらいのお天気のほうが、赤い花びらがハレーションをおこさずにしっとり写りますね。


<小さなバラ 2006/5/24:千葉市>
ツルバラでしょうか、アーチになっていて通り抜けが出来ます。
どうもバラの花を撮るのは苦手です。そういう先入観があるのかつい敬遠してしまいます。
写真はもともと蝶が撮りたくて始めたのです。蝶はアッという間に逃げてしまう事が多いのでなかなか構図まで考える余裕はありません。花は時間がたっぷりあるので構図とか考え出すと、どう撮ったらいいか悩みます。


<ダイアンサス 2006/5/14:千葉市>
花の少ない冬の間もポツポツと花を咲かせていましたが、今は一面に咲き誇っていますね。太陽があたると輝く色彩を見せますが、きょうはちょっとお休みの色合いですね。


<ムギセンノウ 2006/5/14:千葉市>
私好みの色合いの花が咲いていました。夢の様にほんわりしていて、細かな点と線がちょっとオシャレですね。帰って調べたらムギセンノウと書いてありました。


<フレンチラベンダー 2006/5/14:千葉市>
ラベンダーも種類が多くてややこしいですが、これはフレンチラベンダー。てっぺんにだけ紫のヒラヒラが付いてて面白いですね。


<ポピー 2006/5/14:千葉市>
2月頃から咲き始め、3月4月はいつもたくさんの人が囲んでいたポピーの花壇も、そろそろ落ち着いてきましたね。ずいぶんと花期が長いのですね。
きょうは訪れる人も少なく、ひっそり咲いていました。


<ボリジの花とクマバチ 2006/5/14:千葉市>
ボリジの花では何匹ものクマバチがさかんに蜜を吸っていました。
陽がささないとなかなか蝶は飛びませんが、ハナバチの仲間は早朝や曇りでもさかんに花を訪れます。

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しばらく園芸植物を写していませんでした。
しばらくぶりの公園で、花も春から初夏へと様変わりしていました。
今の季節は次から次へと変わって行きますね。


アゲハチョウの季節

2006年05月11日 | 2006年のブログ
5月6日にご紹介しましたギフチョウなど氷河期の生き残りと言われるアゲハチョウの仲間は、年に1回春だけに姿を見せます。きょうご紹介するアゲハ達はいづれも高温期に適応した温帯から熱帯を起源とするアゲハチョウで、年に2回から4回も姿を見せます。その1回目のピークがちょうど今頃で、ツツジの開花期とほぼ一致しています。ツツジはアゲハチョウが媒介主の一つとなっています。


<アオスジアゲハ 2006/5/6 撮影地:千葉市>
すみません、このアオスジアゲハの仲間だけはツツジではなく小さな花が好みの様で、夏型ではヤブガラシなどで吸蜜しているのが見られます。吸蜜時間が短くあっというまに飛び去ってしまう蝶ですが、この日はわりにゆっくり吸蜜していて、良い絵を撮らせてくれました。


<ジャコウアゲハ 2006/4/28 撮影地:千葉県南房総市>
吸蜜に疲れたのか、ツツジの花で一休み。ジャコウアゲハはわりに狭い範囲を徘徊していて、時々この様に一休みしますので、結構撮影するチャンスはあるほうです。


<ジャコウアゲハ 2006/4/28 撮影地:千葉県南房総市>
ジャコウアゲハは体に弱い毒を持つと言われ、黒っぽいアゲハの多くはジャコウアゲハに擬態していると言われています。


<オナガアゲハ 2006/4/28 撮影地:千葉県富津市>
いちばん似ているのがこのオナガアゲハ、上の写真とそっくりですね。
オナガアゲハは低地の里山から低山地で見られますが、近くに良い自然環境が残っていないと街中では見られません。クロアゲハにも似ていますが、翅が細長いのが特徴です。


<クロアゲハ 2006/5/6 撮影地:千葉市>
こちらがクロアゲハ、写真の様に♀では赤い斑紋が並びます。街中でも良く見かける黒いアゲハチョウです。


<カラスアゲハ 2006/4/28 撮影地:千葉県南房総市>
ちょっと遠くにいたので、画像が悪いですね。翅の表が緑と青紫に輝くきれいなアゲハチョウです。
良好な自然環境を好みますので山にでも行かないとあまり見かけませんが、自然が残っていれば、海岸付近や島嶼でも見られます。深山や寒冷地にはさらに美しいミヤマカラスアゲハが見られます。


<アゲハチョウ 2006/4/28 撮影地:千葉県南房総市>
一番身近で見られるアゲハチョウです。鳥にでも突付かれたのでしょうか、尾が欠けていますね。やはり身近にいるキアゲハに似ていますが、アゲハチョウのほうが色が白っぽく、前翅前方の付け根部分が縞模様になります。キアゲハでは縞模様でなくグレーっぽい色になります。

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房総半島にはモンキアゲハがたくさんいるのですが、他のアゲハから少し遅れてこれから姿を見せ始めます。また最近はナガサキアゲハも結構見かける様になってきましたので、もう少ししたら探してみましょう。


雪国に咲く

2006年05月08日 | 2006年のブログ

<春の八海山 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
5月3日と4日、雪国の花とギフチョウを見に新潟を訪れました。
今年は雪が深く、魚沼市付近はまだ山草も咲き始めで多くは雪の中、桜は満開でしたが、ギフチョウに至っては全く姿を見ませんでした。4日に訪れた長岡付近は木の芽も吹いて、多くの雪国の花を見る事が出来ました。


<カタクリ 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
魚沼はまだまだ雪に覆われた地面も多く、南向きで日当たりの良い所にだけ、カタクリやキクザキイチゲなどが顔を覗かせていました。


<雪国に咲く 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
この日の朝の気温は5℃日中は15度を越え、いたる所から雪解け水が流れます。
顔を覗かせた地面ではカタクリやキクザキイチゲが顔を出し、あちこちに島の様にお花畑が出現します。


<キクザキイチゲの群生 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
関東などで見かけるものの多くは白い花ですが、日本海側の積雪地では青い花も多く、薄紫やピンクの花も見かけます。


<キクザキイチゲ 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
この日見たなかで一番白かった花です。雪の様に透明感のある白でした。
不思議なのが、株によって微妙に花の形や色合い、葉の形などが違うことです。
関東などで見るとみんな同じに見えるのに、雪国ではみんな少しづつ違う様に見えます。


<キクザキイチゲ 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
こちらは一番青かった花。澄んだ青空の様にきれいな青でした。


<ショウジョウバカマ 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
尾瀬などの高層湿原でよく見かけますが、ここ魚沼では田んぼわきの土手などでもよく見かけました。まあ環境としては冷涼地の湿原なので同じ様なものでしょうけどね、生えてるのはコシヒカリですけど。


<オオイワカガミ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
長岡は桜も終わり、芽吹きの季節。林床ではカタクリも終わり、オオイワカガミが最盛期でした。
ここから後は全て長岡で撮影したものです。


<シラネアオイ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
今から20年ぐらい前、シラネアオイの名の元となった奥日光の白根山に登り、山の斜面を埋め尽くす程のシラネアオイの群生の美しさに心を奪われた事を、きのうの事の様に思い出します。
でも、その後の動物愛護の声の高まりとともに、栃木県では野生の鹿が増えすぎて山草や樹木を食害し、今ではシラネアオイも絶滅状態とか。自然保護もバランスを考えないととんでもない事になりますね。


<フデリンドウ? 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
春の山道でふと心をなごませてくれる、かわいらしいリンドウですね。
子供の頃は春の野山でよく見かけましたが、今回久しぶりで見た様な気がします。もっとも私の子供の頃はずいぶん昔ですけど。
PS:ハルリンドウの様な気もしてきました。


<オオバキスミレ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
雪国を代表するスミレ、オオバキスミレです。
関東育ちで黄色いスミレを高山地でしか見たことのない私にとっては、あこがれのスミレでした。青や紫のスミレばかり見慣れた目にはやはりドキッとする存在感がありますね。


<マキノスミレ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
明るい赤紫色の花が艶やかなマキノスミレです。葉はスミレとコスミレの中間の様な感じでしょうか。花色はやや変化があり、薄めの紫からかなり濃いものも見られました。


<トキワイカリソウ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
通常の赤紫のイカリソウの他、長岡ではこの白いトキワイカリソウがみられました。やはり日本海沿岸が分布の中心の様です。


<雪椿 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
最後は雪椿。関東などで見かけるヤブツバキよりも全体的に弱々しい感じで、花もやや小さい感じがしました。でも赤い色はよりいっそう鮮やかな印象を受けました。

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雪国に咲く花は、みんな色が鮮やかな気がしました。
またいつの日か、訪れたいですね。







雪国の春の女神

2006年05月06日 | 2006年のブログ

<ギフチョウ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国でした。5月だというのに。
今回は新潟方面にギフチョウを見に行ったのですが、予定していたあたりは冬に雪が異常に多かった為、桜が咲いているのにまだ畑や田んぼにまで雪がある始末。やむなく平野部まで下りましたが、こちらはカタクリも終わりそろそろ新緑の季節。なんとかギフチョウは見られましたが、もうずいぶん痛んだ個体がほとんどでした。


<ギフチョウ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
もうカタクリも終わり、替わって咲き始めたオオイワカガミが吸蜜植物になっていました。本来このあたりでは4月中旬がシーズンですので、多くの個体は痛みが激しく個体数も減って来ていました。


<ギフチョウ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
それでも雌はまだ比較的美しい個体もいて、林床で食草を探して飛ぶ姿が見られました。


<ギフチョウ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
それにしても、ギフチョウはいつ見ても胸がおどります。
関東育ちの私にとって、ギフチョウは少年時代の憧れの「春の女神」でした。それ以来ギフチョウやヒメギフチョウには何度か出会ってきましたが、出会えた時の喜びとその時の美しい雪国の春の情景とが相まって、いつも良い思い出となって心に焼き付いたものでした。


<ギフチョウの小道 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
今回の撮影地の状況です。ピーク時には一面にカタクリが咲き乱れますが、今はオオイワカガミが咲いていました。ギフチョウはこの様な雪国の里山の斜面や尾根道などの明るい落葉樹林に杉が混じる様な環境が好きな様です。ただ、産卵場所はもう少し斜面を下ったやや日陰の場所になる事が多い様です。


<スジグロシロチョウ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
オオイワカガミにはスジグロシロチョウも良く吸蜜に来ていました。


<ビロードツリアブ 2006/5/4 撮影地:新潟県長岡市>
こちらはエチゴルリソウを訪れたビロードツリアブ。春の野山で良く見かける、変わったアブです。
足と口が非常に長く、ホバリングしながら蜜を吸います(なめてるのかも?)。


<雪国の春 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
こちらが最初の撮影予定地。桜も満開でカタクリも咲き始めていましたが、ご覧のように雪だらけ。
南向きの斜面なら飛んでいそうでしたが、結局はダメでした。


<コツバメ 2006/5/3 撮影地:新潟県魚沼市>
唯一出てきてくれたのはこのコツバメ。いつ見てもチョコンと止っていて可愛い蝶ですね。

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春の蝶の出現時期は桜の開花を参考にする事が多いのですが、雪国では融雪状況も考えないとダメですね。まさか雪景色の中で桜が満開になっているとは思いませんでした。



新緑の季節へ

2006年05月01日 | 2006年のブログ
季節の移ろいは早いものですね。
ついこの前桜が満開になったと思ったら、もう新緑の時期を迎えつつあります。
きょうはそんな時節の花を訪ねました。


<ウツギの花 2006/4/22 撮影地:千葉県君津市>
もう卯の花が咲いていました。この花を見るともうすぐやって来る初夏を感じます。
アゲハチョウの仲間など、結構蝶のやって来る花です。


<ヤマブキ 2006/4/22 撮影地:千葉県君津市>
沢沿いの薄暗い林道にひっそりと咲いていました。だいたいいつもそんな場所で見かけますね。
八重の山吹もいいですが、私は山で見るこの一重の山吹が好きです。


<コバノガマズミ 2006/4/28 撮影地:千葉県富津市>
里山のいちばん奥、山すそから小川が流れ出し、ここから人里に向かって田んぼが広がる・・・。そんな場所に咲いていました。ガマズミにしては葉っぱが小さいなと思い、帰って調べたら「コバノガマズミ」との事。


<シャガ 2006/4/28 撮影地:千葉県富津市>
コバノガマズミの咲いていた小川のヘリにはシャガの花がたくさんさいていました。中国からの伝来種らしいですが、もうずいぶん日本の山野になじんでいますね。


<ムラサキケマン 2006/4/22 撮影地:千葉県君津市>
休耕田などで群生していたりしますが、山の渓流沿いでも見かけます。湿気の多い所が好きな様ですね。


<キランソウ 2006/4/22 撮影地:千葉県君津市>
山里の道端などでよく見かけるキランソウです。小さいので見過ごしがちですが、よく見ると結構きれいな紫色をしていますね。


<ヒメウズ 2006/4/22 撮影地:千葉県君津市>
見過ごしがちと言えばこのヒメウズはトップクラスかもしれません。
マクロ撮影で大アップにしていますが、花の直径は数ミリしか無く、私のデジカメの最大倍率で撮っています。ここまで拡大してやっとオダマキである事がわかりますね。でも足元に咲いていても気が付かない大きさです。


<オドリコソウ 2006/4/28 撮影地:千葉県富津市>
笠を被って着物を着て踊っている・・・との事なのでしょうが、私にはどうも「うらめしや~」に見えてしまって見るたびに苦笑いです。一度持ってしまった印象はなかなか変えられないですね。


<ウマノアシガタ 2006/4/22 撮影地:千葉県君津市>
春の野を黄金色に染めるキンポウゲ科のウマノアシガタです。標準和名がウマノアシガタとされていますが、私は別名の「金鳳花」のほうが好きですね。「・・・キンポウゲ」という花はたくさんあるし科名だってキンポウゲ科なのに、なんでキンポウゲを「馬の足形」なんて名前にしたの?。


<ジシバリ 2006/4/28 撮影地:千葉県南房総市>
最近日本中の地名がわけ解らなくなっていて困ります。でも南房総市ならわかり易いのでまあ良しとしますか。
ところでジシバリですが、雑草中の雑草というかとにかく生命力が強く、生えない所は無いというぐらいどこでも見かけますね。それでもその年最初に見かけたものは、それなりに美しく見えるものですね。

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山道を歩いていると汗をかく気候になってきました。
林中の沢の出会いで休憩をしていると、山吹や木苺の花がひっそり咲いていて涼をさそいます。
これからしばらく、良い季節が続きますね。