神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

江古田川

2016-05-19 06:15:37 | 妙正寺川4

 片山村のある舌状台地の先端を過ぎ、そのやや東側に回り込んだところに、左岸から江古田川が合流しています。江古田川は中新井川とも呼ばれ、中新井村の湧水池(のち千川上水の助水を得て溜池)から発し、江古田村を経て妙正寺川に合流していました。水源からの延長は3km強ですが、「川の地図辞典」などに1.64kmとあるのは、上流の緑道を除いた開渠部分のことと思われます。

 

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    ・ 「段彩陰影図 / 江古田川」(1/18000)  千川上水及その分水を白線で書き込みました。オレンジ線は主に練馬と中野の区境で、右下に豊島区、右下隅に新宿区がチラッと見えます。

 以下は「新編武蔵風土記稿」の江古田村の水利に関する記述です。「多摩川上水の分水なり、・・・・此ほとりに至りては仙川用水と云、豊島郡中荒井村より引入、石神井村三宝寺の池水落合上鷺ノ宮村の北の方より流れ来り村内に入、処々の水田にそゝぎ、流末は豊島郡葛ヶ谷村へいたる、村にかゝること八町許」 「石神井村三宝寺の池水」は「井草村妙正寺の池水」の誤りで、流末の葛ヶ谷村のところでは、これを井草川と明記しています。それはともかく、重要なのは前半の江古田川を千川用水と認識しているくだりです。「段彩陰影図」に白線で重ねたように、江古田川は千川上水の助水を得ており、それこそが最大の水源となっていたのでした。 

 

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    ・ 江古田川  合流地点から上流方向を見通しており、200m弱先の大橋まで直線で北上します。周囲の茂みは江古田公園、正面が江古田大橋の架かる新青梅街道です。

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    ・ 学田公園  水源の中新井池がありました。明治に入り田圃となり、昭和の土地区画整理事業に伴い、公園となりました。「段彩陰影図」の左端でグレーを重ねているところです。