片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

パナソニック情報システム部門1500人のうち500人を富士通へ、500人をIBMへ移籍

2014年01月03日 | Weblog
元旦からこんな記事。

企業の情報システム化は、1960年代に始まり、それまでソロバンでやっていた仕事を劇的に合理化した。また銀行ではオンライン化により、夢のようなサービスを顧客に提供するとともに、社内の劇的なBPRが進んだ。
そのシステムを作ったのは社内から抜擢された各部門の若手精鋭。自社のシステム化を、自分のこととして心血を注いで推進してきた。それが1990年までは続いた。それを支えたのがIBM、ユニシス、富士通、日立、NEC、三菱電機といったコンピュータメーカ。独自の技術でユーザ企業に食い込んで行った。
コンピュータメーカとユーザ企業の蜜月時代だった。

それが崩れたのが30年後の1990年代。UNIXに代表されるオープンシステムの時代となり、技術が多様化し、ユーザ企業は技術をキャッチアップできなくなって行った。そしてシステムの主導権がIT企業に移り始めた。

そして23年が経った。インターネットは個々人の手元まで届き、モバイルファーストとまで言われるようになった。ITは、業務の合理化のための道具ではなく、売上を伸ばすもの、経営戦略を直接実現するものとなった。いよいよITが金食い虫ではなく経営を直接支援できる立ち位置となった。それを実現する人材は、当然社内の最も優秀な社員で構成される必要がある。考える社員では遅い、自分でプログラムも作れる社員でないと後れを取る。そこまで来ている。

その矢先のパナソニックのIT部門の売却。こういった流れを知らないはずはない。何か大きな戦略があるのだと思いたい。

システムイニシアティブ協会も頑張らないといけないと心を引き締めた記事だった。