片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

年寄りしか来なくなった温泉地に若者300人を集めてライブ

2012年10月31日 | Weblog
温泉音楽をやっているという若者に講演していただいた。
【第58回 目からウロコの「新ビジネスモデル」研究会】
これまで58回やってきた「目からウロコの新・ビジネスモデル研究会」で、もしかしたら一番感動したかも知れない。
講師は温泉音楽を主催している MASTER OF LIFE Co.,Ltd 代表取締役の佐藤拓也さん。年齢は聞かなかったが30代前半か。

温泉音楽は、地方の温泉地を舞台にした旅と出会いの音楽イベント。
なぜそんなことを始めたか。
佐藤さんがなぜそんなことを思いついたか。
原点は、日本の地方をなんとか元気にしたいと思ったからだ。
それには20代から30代の若者をたくさん集めればいい。
それには音楽イベントだ。
たくさんの若者を集めてイベントを張れる場所は、温泉地だ。
温泉地には旅館がたくさんあり大広間もあり音響設備も整っている。
若者に受けるアーティスト一人にターゲットを絞って、ネットを通じて集客し、あとは、地元出身のミュージシャンに交通費程度で出てもらう。
もう4年やっているが定着してきたという。今年も6回やるという。
リピート率は高く、結婚して家族で参加してくれる人もいるという。
地元の温泉組合の跡継ぎなどが、温泉に来るのが年寄りばかりで、将来どうしていいか分からなくて途方に暮れているところに温泉音楽の提案。
始めは疑心暗鬼だったが、一度やって成功すると、多くの地元の人たちがいろいろ工夫してイベントを手伝ってくれるという。
チケットは4000円くらい、300人集まっても120万円。これだけで運営するという。なぜできるかというと温泉の閑散期に行うのでイベント会場は無料で借りる。最大の費用はメインゲストへの謝礼だという。

畳の大広間で、スターが演奏し、その後一緒に会場の畳の上で飲み食いしながら、ゆるい感じで他の人の演奏を楽しむといった非日常が、若者にはとても新鮮で、エキサイティングらしい。
佐藤さんは、その若者たちがまた来たくなるような地元ツアーも用意する。また来たくなるような演出もする。ここに住んでもいいかなと思う人が出たらいいなと思っている。
話すときりが無いが、目的は金儲けではなく、地方を元気にしたい。若者を元気にしたいという志から出たビジネスモデルだ。
非常にうまく行っているというのがなんともうれしい。
いつか参加してみよう。
孫も連れて。