七月一日から始まった祇園祭の最大のイベントとなる山鉾巡行の準備が10日より始まり、鉾と山がある内山鉾から
組み立てが始まりました。
山鉾の方が規模が大きいため日にちも掛かるためです。まず四条通りに面した、長刀鉾・函谷鉾・月鉾、室町通りの
鶏鉾・菊水鉾・放下鉾と続きます。
毎年先頭を任される、長刀鉾は鉾先に疫病邪気をはらう長刀を付けております。
この鉾は古来くじ取らずで必ず巡行の先頭を行き、生稚児の乗るのも現在この鉾だけとなっ
ております。
今日は、完成後の曳き初めが三時頃から行われ、この時は唯一一般の方が参加できます。
釘を使わず縄だけで組上げられた姿は、芸術的でした。
胴懸の織物は、インドやペルシャの絨毯が使われ、古来より動く美術館と呼ばれております。
四条烏丸西入ルの函谷鉾(かんこほこ) 鉾の名前の由来は、中国戦国時代の故事から付けられており、前懸は、旧約
聖書創世記の場面を描いた16世紀の毛綴りです。
四条室町上ルの菊水鉾です。彼は菊水鉾を組み立てる数奇屋大工の工務店の若い衆で、
私の店の女性板前の弟です。巡行の当日は、菊水の曳き手も担当します。
広島出身 数奇屋大工修行暦6年目 大学建築学科卒 27歳 独身 五嶋孝康です。
菊水鉾は、町内にあった菊水井戸にちなんで名付けられた鉾で、鉾頭には金色の菊花が飾られております。
昭和28年に88年ぶりに再興された鉾です。
今年から、新築のマンションからの出入りが出来るようになり、囃子方が乗ってないときは、
一般の方も鉾に登ることが出来ます。
曳き初め、そろいの法被の竹田工務店の皆さんです。
錦小路新町上ルの南観音山 楊柳観音像と脇侍の善財童子像を祀る曳山です。 真木の先端部分(鉾頭)です。
真木の繋ぎ目の作業中です。 鉾により違いますが、鉾頭まで17m~24mもあります。
まず本体を組み立て、出来上がった物を横に倒し、真木を取り付けそれからもう一度立ち上げます。
四条新町上ルの放下鉾(ほうかほこ) 鉾の名は、天王座に放下僧を祀るのに由来しており、鉾頭は、日・月・星三光が
下界を照らす形をしております。
これから、真木が組まれた横倒しの鉾を、ワイヤーとジャッキを使い立ち上げるところです。
45度まで立ち上がったのですが、不具合がありやり直しになりましたので、最後まで見る
ことは出来ませんでした。
この後、立ち上がった鉾を固定しながら、ジャッキアップして、手前の車軸を入れ車輪を組
立てられます。
完成時の総重量が、12トンにもなるのですから大変な作業が続きます。
蛸薬師室町上ルの鯉山の骨組みです。 由来は、中国の龍門の滝をのぼる鯉の勇姿を
あらわしているところから、この名前が付きました。 鉾と違い規模も小さく総重量は、鉾の
十分の一位になり曳き手も鉾が3,40人に比べ山は15から24人位です。
室町の呉服屋さん。室町通りは、昔から呉服の町として栄えてきました。この店も創業270年の記念に270匹の鯉を
あしらった反物をたなびかせておられました。
四条室町西入ル月鉾 鉾頭に新月を飾り天王座には月読尊が祀られております。
本日、14日の午後6時からは宵々々山の歩行者天国がはじまり、16日までの3日間で延べ100万人以上の人手が
あります。
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