京の四季 名勝散策 写真集

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妙心寺塔頭 特別拝観 前篇 3/17/2011

2011年03月23日 | 洛中 西部

        

         JR花園駅から徒歩で5分の所に位置します妙心寺は、臨済宗妙心寺派の本山です。

        インドの達磨大師から中国の臨済禅師を経て、妙心寺開山無相大師へと受け嗣がれてきた禅を宗旨・教義としていおります。1337年、95代の花園法

        皇の勅願によって創建された妙心寺は、開山の祖無相大師の法流は四派に分かれ、現在全国3400ヶ寺に広がっております。

        下立売通りの花園会館の西側の駐車場に車を停め案内に従い北に進めばこの場所に出ます。直進いたしますと仏殿・法堂・大方丈などが見えてまい

        りますが、右手に折れて大心院・海福院へと進みます。

 

 

 

 

 

        

         妙心寺のホームページによりますと、 双ヶ丘の東、京都市右京区には「花園」という地があります。昔、この地域には公卿の邸があり、花畑が広が

        っており、四季折々に美しい花が咲き乱れ、いつしか「花園」と呼ばれるようになっていました。


        1337年この地をこよなく愛し、常に世の中の平和を願われた第95代天皇、花園法皇よりこの花園の離宮を改めて禅寺になされました。

        これが、臨済宗妙心寺派の大本山である妙心寺のはじまりです。山号は正法山(しょうぼうざん)と称し、開山は関山慧玄(かんざんえげん)、開基は花

        園法皇です。  現在の妙心寺は、塔頭46ヶ寺、末寺は日本をはじめ世界各国にわたり3,400ヶ寺余り、在籍僧数は約7千人を数えるそうです。

 

 

 

 

 

                          

 

 

 

 

 

 

        

         46塔頭の内、常に拝観できますのは4ケ寺だけですが、京の冬の旅の企画期間中「海福院と麟祥院」の2ケ寺が拝観可能となっておりました。なお

        期間は3月21日までとなっており、期間中にご案内できず申し訳なくおもいます。

        東海庵、1484年妙心寺十一世悟渓宗頓を開祖に創建。 非公開

 

 

 

 

 

        

         目的の塔頭に着くまでに、いくつもの塔頭がありますので玄関だけ撮影してまいりました。

 

 

 

 

 

 

        

         まず最初に訪れましたのは、通年公開をしております大心院です。  こちらは、妙心寺発祥の地の開山堂と玉鳳院の北側にあり、山内でも特別な

        場所に建っております。

 

 

 

 

 

        

         大心院は、室町中期の明応元年(1492)足利幕府に仕えていた細川政元が景堂和尚に帰依して上京区の大心院町にあった私邸を寺に改め開山

        したのが始まりです。後の天正年中(1573・591)になって細川幽斎(藤孝)により妙心寺山内へ移設、中興され、妙心寺の塔頭としての発展の基礎

        が確立いたしました。

 

 

 

 

        

        庫裡の拝観入口  備え付けの鐘を鳴らしますとお寺の方が受付をしてくださいます。 

 

 

 

 

 

        

         方丈庭園

 

 

 

 

 

 

        

         現在の方丈(本堂)は、寛永年間(1624ー1643)に蒲生氏郷の孫である忠知が大心院第七世嶺南崇六に帰依して建立されたものと云われます。

 

 

 

 

 

                     

                     方丈の東側に位置する祖堂は、1666年に建立され、その後に本山妙心寺に売却し数奇な

                     運命を経て、平成15年に再び当院に返却されたそうです。

 

 

 

 

 

 

        

        本堂内部

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

        

         方丈東側に位置する書院

 

 

 

 

 

        

         書院前の阿吽庭

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

 

 

        

        阿吽庭と言いますのは通称で、正しくは方丈東庭といい、写真中央の三尊手法による石組を中心に左右に石を配し築山の下部には州浜型の曲線に

        よって白砂面に変化をもたせているそうです。 苔と白砂との陰陽、五色、17個の岩との調和をいかし第二の本堂として拝する庭ですと説明されてお

        ります。

 

 

       

        

         書院東側には、さらに石庭が配されております。

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

                     

                      第二の本堂を守るお犬様、もう少し人馴れしてくれてもよさそうなくらい吠えてました。

 

 

 

 

 

        

         阿吽庭西端

 

 

 

 

 

 

                     

                      方丈の北庭園

 

 

 

 

 

 

             

              書院と方丈をつなぐ渡廊下

 

 

 

 

 

 

 

        

         ご住職の作でしょうか? 一体800-1200円で販売されておりました。

 

 

 

 

 

 

        

         北庭園を挟んで庫裡の建物だと思いますが、大心院は妙心寺で唯一宿坊もなされておりますので、その施設とも思われます。

 

 

 

 

 

                     

                      こちらの坪庭の霧島ツツジは五月頃が見頃となるそうです。

 

 

 

 

 

        

        

 

 

 

 

 

 

               

 

 

 

 

 

 

        

        院門を入った所の石像は何と表現すればいいのかわかりませんでした。

 

 

 

 

 

        

        大方丈の東側に位置する小方丈です。

 

 

 

 

 

        

         大心院の北側にある福寿院と如是院  福寿院 1619年龍天宗登を開祖とし水野忠清の室により創建。 如是院(にょぜいん) 妙心寺五祖・義

        天玄承の開祖。1462年直指宗諤禅師が伊勢の奥平貞證の援助で中興。事前の申し込みでグループでの座禅会が出来ます。075-461-2891 

 

 

 

 

 

        

         このカーブを曲がりますと右手に海福院が見えてきます。

 

 

 

 

 

        

         人が居られるところが海福院の門になります。

 

 

 

 

 

        

         海福院の向かい側(西側)の後で伺います麟祥院の楠です。  妙心寺の境内は通り抜けも出来るため、隣の京都学園高校の生徒などがランニン

        グをしているところに良く出会います。

 

 

 

 

 

        

         海福院は、賤ヶ岳で名を馳せた福島正則が創建し福島家の菩提寺として知られておりますが、特別公開をなされるのは26年振りだ

        そうです。 

 

 

 

        

         門をくぐり左手に進みますと、拝観受付がありその奥が庫裡の入口になります。 写真の石畳を右手に行きますと福島正則の墓所がありますが、後

        で伺うことにします。

 

 

 

 

 

        

        京の冬の旅の期間中は、係りの方が各所で丁寧な説明をしてくださり、とても分かりやすく拝観することが出来ます。 

 

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

 

 

 

 

        

        方丈庭園の西側です。

 

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

 

        

        庭園は「秋里籬島」の作といわれる江戸後期のものだそうです。

 

 

 

 

 

        

         方丈庭園に面した部屋は三部屋あり最初の部屋は、蘆雁の間とよばれる6畳の間で、押入仕込みの茶室があり、襖をあけると左端に

      お茶席では珍しい丸炉が切ってあり点茶や水屋の設備など茶儀の一切が珍しいかくれ茶室に仕立てられております。贅沢をよ

      しとしなかった禅宗のお寺ならではの隠れた楽しみであったと推測されますとの説明がありました。

 

 

 

 

 

        

        中央の部屋には、賤ヶ岳で一番槍をたてたと云われる3メートルの槍や福島正則画像や陣中で酒を酌み交わしたとされる鮑やカラス貝の貝殻を加工

        した陣中杯などが展示されておりました。

 

 

 

 

      

        

         奥の部屋では、狩野益信筆の山水画などを見ることができました。 また 狩野探幽が描き住職から叱責されたといわれ歴史上非常に興味

      深い「猿回しの図」などが所蔵されております。 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

        

        方丈と庭園の拝観を終え、墓所へとまいります。 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

  

 

        

         右手の大きい方が福島正則のお墓で、左手が息子の墓だそうです。 説明によりますと福島正則のお墓は全国に5ヶ所もあるそうです。なお直系の

        十何代目かの方は年に何度かはお墓参りに来られるそうで、福島家の家紋の入ったバケツも備え付けてありました。

 

 

 

 

        

         こちらに並んでおりますのは、家臣達のお墓です。

 

 

 

 

 

 

        

         帰り道、正面が本堂です。

 

 

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

 

 

 

 

        

 

 

 

 

 

 

        

        海福院を後にして、この後桂春院に向かいます。 

 

 

 

 

 

 

 

        

        蟠桃院(はんとういん)1601年豊臣秀吉の家臣前田玄以により創建。開祖は一宙東黙。二世雲居希膺が伊達正宗に帰依され、以後伊達家の香華寺

        となる。 非公開 

 

 

 

 

 

        

        養徳院 1583年石川光重が父、光延の菩提所として建立。開祖は功澤宗勳で光延の子である。 非公開

 

 

 

 

 

        

        大雄院(だいおういん) 1603年慧南玄譲を開祖として石河光忠が創建。 限定公開(拝観条件あり)075-463-6538         

 

 

 

 

 


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1 コメント

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妙心寺塔頭 特別拝観 (杉さんより)
2012-04-05 15:30:32
はじめてお伺いいたします。
私は、富山県にいますが、お寺を訪ね庭等を見るのが好きで時々出かけます。
そんなに信心深いほうでは、ありませんが訪ねお庭を拝見してますと、心が落ちつきます。
お茶は、老後の趣味として習っていますが、お茶室めぐり、お茶を楽しむ会で、同好の氏を集め訪ねることにしています。
沢山貴重な素晴らしい写真、本当に楽しく拝見いたしました。有難うございます。
又機会があたらお伺いいたします。
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