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世界史の学習方法

2014年10月29日 | 何かの足しになれば
世界史の学習方法について

「板書のプリント」が基本です。
早稲田や慶應に合格しているOBに聞くと、「板書のプリント」のどこに何が書いてあるかがわかるくらい覚えているそうです。「板書のプリント」はテーマごとに縦軸と横軸を使って、時代を整理しています。活字で書かれている部分を緑のマーカーで塗り、赤いシートで隠して勉強している姿を良く見ます。また、手書きで書き込んでいる部分は、早慶に必要な情報です。問題冊子を解いたり、模試の問題・解説を見たときに、全ての情報を「板書のプリント」に書き込み、これだけ見れば大丈夫、といえる状態にしたいものです。
授業中の説明を聞くときには、説明のときに出てくる接続詞に注意して、それを書き込んでください。つまり、「板書のプリント」の「ボックス」と「ボックス」の関係性に注目することが大切です。矢印でその関係性を示すときもあります。その場合は、その矢印の意味を書き込むことが必要です。
自宅学習としては、このような「ボックス」と「ボックス」の関係を意識しながら、「板書のプリント」を自分で説明してみます。したがって、授業は復習をするために聞く、ことになります。授業を再現する、これがキーワードです。
さらに「ボックス」の中に書かれている説明・用語をしっかり覚えることです。そのための教材が「FORZA赤本」です。

「FORZA赤本」には二通りの活用方法があります。
「FORZA赤本」は「板書のプリント」に出てきた用語を人名・年代・事項などに整理したものです。したがって、上位校に必要な知識の9割は網羅しています。一般的な活用方法は、オレンジのペンで答えを空欄に転記します。そして赤いシートをかぶせて繰り返し覚えていくというものです。各定期試験前に準備しておき、2週間前から反復します。さらに模試の前に試験範囲を繰り返し覚え直します。一回覚えているので、比較的簡単に覚え直すことができるようです。
さらに別の活用方法として、用語に注目するのではなく、30時程度で説明している説明文を読む方法があります。これは国公立大学の論述対策や近年増加している私大の1行~2行論述に対応するための学習法です。1~2行の論述はそのほとんどが用語説明です。1行は30字程度が一般的ですから、この活用方法は有効でしょう。

「桃プリ」は授業に参加するための事前学習用です。
授業の始まりに「桃プリ」を読みます。文章を読み進めると、この冊子は、入るように作られています。したがって事前知識がなくても、重要単語を意識しながら読み進めることができます。オレンジのペンで答えを書き込みながら、赤いシートで隠して覚える生徒も多いです。
ただし、重要単語のなかでも、そのテーマ・時代を説明するために必要な最低限の用語に限られているため、「桃プリ」だけをよく読んだとしても、早慶などの上位校に必要な知識を得ることはできません。

「一問一答」は短い時間で知識を整理したり、確認するための教材です。
「一問一答」の利点は短い時間で重要語句を確認できることです。欠点は全ての用語を網羅していない点でしょう。しかし、試験の直前とか、授業を受けた日の電車の中などで活用すれば効果的です。授業の開始前に「一問一答」を見るのは、時間を取れないけど、次の単元に進む前に確認してほしいときや、関連するテーマを簡単に思い出してもらうことを目的としています。覚えていない用語には、その都度「チェック」をつけていきます。そして試験の前日にもう一度「チェック」の箇所を中心に見直すと効果があります。
また苦手分野がある場合も、「一問一答」で重要単語を整理しておくだけでも、それなりの効果が期待できます。

「マトメの表」は各授業の課題を整理したものです。
「マトメの表」は板書のプリントに出てくる用語を、関連するものや、まとめて覚える必要があるもの、区別しなければいけないものを、それぞれ表にして整理したプリントです。したがって、入試で問われる形に最も近い教材であるといえます。授業を聞いたうえで、授業中に完成させるのが一般的です。
プリントの構成は、左半面が記入用、右半面がその答えになっています。授業のポイントを確認するためには、一度覚えた上で答え始める必要があります。ノートや板書のプリントを写したり、答えを写すだけではその効果は少なくなります。
「マトメの表」は上位大学の問題に直結しています。

問題冊子の使い方
問題冊子を解いて、解答を見て、○×をつける。
×の問題をもう一度見直し、答えを赤で書き込む。
再度、×のところを中心に解き直し、合っていれば○をつける。
以上①~③のステップで問題冊子を利用している場合が多いと思います。しかし
この方法では一問一答の問題集を解いているのと同じ程度の効果しかえることができません。言い換えれば、同じ問題が出題されれば、あるいは同じようの聞き方をされれば解ける程度には効果しかありません。

大学入試問題には大きく分けて二種類あります。空欄補充問題と正誤判定問題です。一般的には空欄補充から学習して、テーマや時代のトピックスを知ることからはじめます。つまり、空欄を含む世界史の長文は、テーマや時代をまとめてくれている教材です。同じようなテーマや時代の文章をいくつか読めば、その課題を学ぶことができます。その際、より効果的な学習方法は、なぜその空欄にその語句が当てはまるのか、に注目しながら学習することです。つまり空欄を限定するためのヒントが文中にあるはずですから、その箇所にラインマーカーでしるしをつけ、そのヒントを空欄の語句を結びつけて覚えることです。問題を解いていくうちに、ヒントが空欄になって、空欄になっていた語句が今度はヒントになっていることに気づくはずです。また、大学によって、まったく別のヒントからその語句を思い出させる場合もあります。この点については後で説明を加えます。
また、これらの問題に加えて、知識確認問題があります。これは何ですか?というタイプの設問です。設問の問の中にヒントがあり、そこから自分の知識を導き出して解いていきます。

さて、ある程度、空欄補充問題でテーマや時代を把握したら、正誤判定問題に取り掛かります。この問題は選択肢の見極めがポイントです。

問題冊子を活用するポイントは、各大学が、どのような点を問題にしているのかを知る。つまり、解くというよりも問題で学ぶことです。

さて、空欄補充問題の場合、
空欄に答えを書き込む。このとき記号で記入しても面倒なので、語句を空欄の上に書き込みましょう。つまり、解くよりも答えを見てしまう方が時間の短縮になる場合が多いようです。そうすれば大問1題を解くのに5分程度で済み、たくさんの問題に触れることができます。
文中のヒントを見つけます。多くの場合、空欄を修飾している場所がヒントです。
そのヒントにラインマーカーで印をつけて、空欄の語句と結びつけて覚えていきます。
次の問題に移ると、先ほどとは違ったヒントでその語句を答えさせている場合や、ヒントになる語句に関するより詳しい知識が書いてある場合があります。先ほどやった問題文にその知識を赤ペンで書き込んでいきます。
問題冊子を一冊終えたころには、かなりのヒント・語句・知識が印をつけられ、書き込まれている状態のはずです。これで学習の準備が完了しました。
それらを中心に繰り返し問題文を読み込んでいきます。この時間が学習です。ヒント・語句・知識を繰り返して覚えていくことで、さまざまな角度から問われても対応できる力が付いているはずです。
最後に、それらを「板書のプリント」に書き込みます。そしてその「板書のプリント」を使ってもう一度授業を再現していくと完成です。

次に、正誤判定問題の活用方法はやや難易度が高いです。用語集・タペストリー・ノートを横において学習を始めましょう。
しかしその前に、出題者の立場を確認しておくことが大切です。正誤判定を出す出題者は問いたい語句を出題します。つまりその語句について知っておくべきだと考えることを問うているのです。また、混同しやすい語句との判別を問う場合もあります。
また、因果関係や時代順などを接続詞を用いながら不正解な選択肢を作ることもあります。
一問ずつ以下の作業をすると、無駄に時間がかかります。正誤判定問題が出てきて、正解に迷った場合、どの語句で迷ったのか、その箇所に印をつけます。
そして答えを見ないで次の問題に取り掛かります。ただし、時間が取れる場合は、一問ずつ③以下の作業をしても構いません。そのほうが効果的です。
答えを見て、間違えている選択肢に×、または合っている選択肢に○をつける。
次に重要なのは、何を知っていれば正解を導き出すことができたのか?という点に着目することです。その視点で選択肢を見直します。迷った箇所を正誤判定する必要がない場合もあります。
答えを見ても正誤判定の根拠(理由)がわからない場合は、用語集やタペストリー、それでもわからなければノートを見て判断します。
そのとき、用語集やタペストリー・ノートに、正誤判定に必要だった知識が書いてある箇所に印をつけます。
さらに、問題の選択肢にも周辺知識を含めて書き込みます。
問題冊子全体で以上のことが終わったら、準備完了です。
「板書のプリント」にそれらの情報を書き込み、もう一度授業を再現するように復習します。
問題冊子の書き込んだ箇所を中心に繰り返し見直し、覚えていきます。そのとき、④のポイントを確認することが大切です。