観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

夏休みは藤前干潟へ!

2018-06-23 22:40:18 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間 8時42分 潮位 88cm
今日の満潮時間15時05分 潮位199cm

 

今日の開館直後はいつ雨が降り出してもおかしくないようなお天気で、お昼前から雨が降り出したかと思ったら、あっという間に雨脚が強くなりました。

午後は庄内川河口の視界は白く霞んで、野鳥の姿がはっきり見えないほどでしたが、そんな中、とても熱心にミサゴやササゴイなどの野鳥観察をしていた小学生の来館などがありました。

 

雨が降り出す前、稲永公園を歩いていると、ネジバナがきれいに咲いているのをみつけました。

今が見頃のようです。 

 

護岸には、今日もササゴイが飛来しました。

写真を撮ったのは雨が降り出す前の午前中ですが、午後、雨が強く降る中でも護岸の水際で餌を狙うササゴイの姿を野鳥観察館内から観察できました。

 

6月も後半に入り、夏休みまであと1か月ほどになりました。

そろそろ夏休みの予定を決めているご家族もみえるでしょうか。

藤前干潟ふれあい事業実行委員会では、毎年、夏休みに藤前干潟を体験・体感するイベントを実施していますが、

今年の夏休みのイベント「夏休み、干潟体験プログラム」の参加者募集が始まりました。 

今年の藤前干潟ふれあい事業主催の「夏休み、干潟体験プログラム」イベントは以下の4つ。 

※イベントの内容や申込み方法等の詳細はチラシ(PDF)、または名古屋市HPをご覧ください。 

 ①「干潟体験」 ※対象:小学校4年生~大人(小学生は保護者同伴)
    日時:7月28日(土)10:00~12:30
    場所:藤前活動センター
    ★昨年の「干潟体験」の様子はこちら(2017年7月22日の観察館日記)

 ②「干潟を音であそぼ~貝殻やヨシで打楽器づくり~」 ※対象:小学校1年生~3年生(保護者同伴)
    日時:8月8日(水)10:00~12:00
    講師:本多”taco-bow”正典さん(パーカッショニスト)
    場所:稲永ビジターセンター
    ★昨年の「干潟を音であそぼ」の様子はこちら(環境省AR日記(2017年8月29日)、または2017年8月22日の観察館日記)。


 ③「干潟体験とごみ処理工場見学」 ※対象:小学校4年生~大人(小学生は保護者同伴)
   日時:8月10日(金)10:00~15:00
   場所:藤前活動センター、名古屋市南陽工場

 ④「ひがたにくるトリ、どんなトリ?~野鳥観察とミニ模型の色塗り~」 ※対象:小学校1年生~3年生(保護者同伴)
   日時:8月23日(木)10:00~12:00
   講師:Cha Chattoさん(ハンドメイド作家)
   場所:名古屋市野鳥観察館、稲永ビジターセンター

 

④の「干潟にくるトリ、どんなトリ?」は、今年初めて実施する企画です。

野鳥観察館で藤前干潟に飛来する野鳥の観察をした後、カモの形をしたミニ模型にアクリル絵の具で色を塗る予定です。

こちらは、カモのミニ模型の色塗りの見本です↓。(好きな色で塗りましょう!)

 

夏休みはぜひ藤前干潟へ! 

イベントへの参加をお待ちしています。

 

【その他の藤前干潟に関わるイベント等のご案内】 

☆6月1日(金)~7月1日(日)環境省レンジャー写真展2018「中部の自然」@碧南海浜水族館(主催:中部地方環境事務所)
国指定藤前干潟鳥獣保護区、伊勢志摩国立公園、白山国立公園で働く環境省職員「レンジャー」と「アクティブ・レンジャー」が撮影した写真が展示されています。
明日(6月24日(日))には、「藤前干潟の生きものちぎり絵」ワークショップも開催。→詳細はこちら(PDF)もしくは環境省AR日記

☆7月8日(日)藤前干潟のベンケイガニに触れてみよう@南陽交流プラザ(藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)→詳細はこちら(南陽交流プラザのHP)

☆7月22日(日)野鳥とトビハゼのペーパーキャップを作ろう!@名古屋市博物館(藤前干潟ふれあい事業実行委員会)
名古屋市博物館では、7月14日(土)~9月17日(月)に特別展「海たび 尾張・知多の海とひとびと」 が開催されます。
この特別展では、盛りだくさんの展示品で尾張(名古屋周辺)・知多地方の海の文化などを知ることができるそうです。
特別展期間中の7月22日には藤前干潟のワークショップ「野鳥とトビハゼのペーパーキャップを作ろう!」が行われます。ぜひ、足をお運びください。
→特別展「海たび」および関連イベントの詳細はこちら(名古屋市博物館HP)

☆7月28日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊~7月~@名古屋市野鳥観察館
毎月1回、野鳥観察館で行っている「渡り鳥調査隊」。藤前干潟の野鳥の観察をしながら、種類と数の調査にチャレンジします。初心者大歓迎です。→詳細はこちら(PDF)

☆コアジサシ営巣誘致募金実施中!(日本野鳥の会愛知県支部)→詳細はこちら(2月14日の日記)
 野鳥観察館でも募金の受付をしています。 

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ644、ササゴイ3、ダイサギ14、コサギ1、アオサギ13、マガモ17、カルガモ14、ホシハジロ2、スズガモ6、ミサゴ3、ウミネコ1

 

明日の干潮時間 9時32分 潮位 73cm
明日の満潮時間16時04分 潮位211cm

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ササゴイの黄色の目

2018-06-22 18:36:10 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間 7時40分 潮位104cm、19時30分 潮位111cm
今日の満潮時間13時48分 潮位190cm

 

午後になると気温がぐっと上がり暑かったですが、夕方近くになると爽やかな風が吹いて気持ちよく感じました。

今日も潮が悪かったのですが、夕方、潮が引き、庄内川河口の護岸の岩場が現れ始めるとササゴイ2羽が飛来しました。

真剣な目つきで水際の魚を狙うササゴイ↓。鮮やかな黄色の目(虹彩)が印象的です。(ササゴイと似ていると言われるゴイサギの虹彩は赤色です。)

2羽で連れ立って飛んで護岸を移動しながら狩りをしているようでした。

こちらは連れ立っていたもう1羽のササゴイ。↑のササゴイより目下のくちばし基部から延びる線が淡いです。

 

今日は気温が上がったので、野鳥観察館前の水たまりには鳥たちが頻繁に訪れました。

水浴びに訪れたシジュウカラ↓。

続いてスズメの群れがやってきました。今年生まれの幼鳥が複数観察できました。

右に写るスズメの幼鳥は、尾羽を失っているようでした。

 

そして、↑のスズメが去った後、水たまりにゆっくりと入っていく1匹のアカテガニの姿がありました。しばらく後に、何気なくこの水たまりを見ると、アカテガニが2匹に・・・、いえ、水の中で脱皮をしていたようで、脱皮殻(↓の左)と脱皮直後のアカテガニ(同右)に分かれていました。昼間にも脱皮するんですね。

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ523、ササゴイ2、ダイサギ22、コサギ1、アオサギ32、マガモ8、カルガモ39、ホシハジロ1、スズガモ5、ミサゴ3、ハヤブサ1、コチドリ1、ユリカモメ1、ズグロカモメ1

 

明日の干潮時間 8時42分 潮位 88cm
明日の満潮時間15時05分 潮位199cm

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夏至の日の夕方

2018-06-21 21:15:56 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間12時19分 潮位188cm
今日の干潮時間18時21分 潮位 99cm

 

今日は夏至。気付けばすっかり日が長くなったのを感じます。

夕方、野鳥観察館前の護岸を歩いていると、オオバコの緑色の穂に白色の小さな花がたくさんついているのをみつけました。

護岸近くの干潟にはカルガモ↓やマガモの姿が。

また、護岸の岩場には多数のカニがいるのが観察できました。恐らくはタカノケフサイソガニか、ケフサイソガニだと思われます。

不思議だったのは、泡を吹いているカニが複数いたこと・・・。カニが泡を吹いているときは、酸欠で苦しいときで、水(海水)をかけると良いと聞いたのですが、今日、観察したカニたちは水がすぐそこにあるのに、水には入る様子はなく、岩の上でじっとしたまま泡を吹いていました。

↓の右のカニも泡を吹いています。

 

野鳥観察館への帰り道では、稲永公園の電灯にとまって、じっと夕焼けを眺めているようなハシボソガラスをみつけました。

しばらくして、その隣にもう一羽のカラスがやってきて・・・、

熱心に首元を羽繕いしていました。

 

明日の干潮時間 7時40分 潮位104cm、19時30分 潮位111cm
明日の満潮時間13時48分 潮位190cm

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護岸の岩場に集まる鳥たち

2018-06-19 18:05:55 | 夏の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 9時41分 潮位209cm
今日の干潮時間16時17分 潮位 61cm

 

今日は湿った南風が吹き、蒸し暑さを感じる日でした。

これから明日にかけては、また雨が降るようです。

昨日、地震のあった大阪では、被害がこれ以上広がらないようにと、願います。

 

今日は、野鳥観察館前の水たまりには、あまり鳥たちは姿を見せませんでしたが、一日中、水面近くに数匹のカニの姿がありました。

 

干潟が広がってきたお昼過ぎに、ササゴイを探して野鳥観察館前の護岸沿いを歩きました。

目的のササゴイは、いるにはいたのですが、写真にうまく撮れない、護岸の真下におり、撮影は断念。でも、魚を狙っている様子はわずかに観察できました。

その後、野鳥観察館に戻ってくると、野鳥観察館前を飛ぶササゴイの姿を数回観察できました。

最近はササゴイを見たいという来館者の方がちらほらみえるのですが、タイミングがなかなか難しいですね。

 

ササゴイ以外にも、護岸沿いには餌を探しにきたスズメやハクセキレイ、ハシボソガラスなどの鳥を観察できました。

岩場で餌を探す親の後を必死で追いかけていたスズメの幼鳥2羽↓。

 

ハクセキレイの成鳥↓。

フジツボがたくさんつく岩場で何かをついばんでいました。

 

こちらはハクセキレイの幼鳥↓。からだの色がまだ淡く、岩や干潟に同化して、動いてくれないとみつけづらいです。

幼鳥3羽で岩場を飛び回って餌を探しているようでした。

 

潮が引いたばかりの岩場は鳥たちの格好の餌場のようです。

 

 

【藤前干潟に関わるイベント等のご案内】 

☆6月1日(金)~7月1日(日)環境省レンジャー写真展2018「中部の自然」@碧南海浜水族館(主催:中部地方環境事務所)
国指定藤前干潟鳥獣保護区、伊勢志摩国立公園、白山国立公園で働く環境省職員「レンジャー」と「アクティブ・レンジャー」が撮影した写真が展示されています。
6月24日(日)には、「藤前干潟の生きものちぎり絵」ワークショップも開催。→詳細はこちら(PDF)もしくは環境省AR日記

☆7月8日(日)藤前干潟のベンケイガニに触れてみよう@南陽交流プラザ(藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)→詳細はこちら(南陽交流プラザのHP)

☆7月22日(日)「野鳥とトビハゼのペーパーキャップを作ろう!」@名古屋市博物館(藤前干潟ふれあい事業実行委員会)
名古屋市博物館では、7月14日(土)~9月17日(月)に特別展「海たび 尾張・知多の海とひとびと」 が開催されます。
この特別展では、盛りだくさんの展示品で尾張(名古屋周辺)・知多地方の海の文化などを知ることができるそうです。
特別展期間中の7月22日には藤前干潟のワークショップ「野鳥とトビハゼのペーパーキャップを作ろう!」が行われます。ぜひ、足をお運びください。
→特別展「海たび」および関連イベントの詳細はこちら(名古屋市博物館HP)

☆7月28日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊~7月~@名古屋市野鳥観察館
毎月1回、野鳥観察館で行っている「渡り鳥調査隊」。藤前干潟の野鳥の観察をしながら、種類と数の調査にチャレンジします。初心者大歓迎です。→詳細はこちら(PDF)

☆コアジサシ営巣誘致募金実施中!(日本野鳥の会愛知県支部)→詳細はこちら(2月14日の日記)
 野鳥観察館でも募金の受付をしています。 

 

※明日(第三水曜日)は休館日です。
明日の満潮時間10時53分 潮位196cm
明日の干潮時間17時15分 潮位 82cm

明後日の満潮時間12時19分 潮位188cm
明後日の干潮時間18時21分 潮位 99cm

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ハクセキレイの狩り

2018-06-16 16:45:31 | 夏の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 7時03分 潮位245cm

今日の干潮時間13時50分 潮位  9cm

梅雨の中休みの今日は、じめじめすること無く、日陰に入るとすごし易い日でした。

お昼から、ポケモンGOのイベントがあったようで久しぶりに多くのプレーヤーを稲永公園で見かけました。

野鳥の方は、せっかく大きく干潟が広がったのに鳥の姿を少なく寂しく感じます。

今年に限らず、毎年6・7月は藤前干潟では鳥が一番少なくなる季節です。

この時期の野鳥は藤前干潟周辺で繁殖する鳥たちが主役になります。

ササゴイは近頃では当たり前の夏鳥になってしまいましたが、1987年に県内で初めて繁殖が確認されました。

それはここ稲永公園の、現在の野鳥観察館東側の松林でのことでした。

近年は市内各所で繁殖が確認され、いたるところで観る機会が増えました。

今日の観察館前では3羽のササゴイが確認でき、ボラの稚魚を上手に捕えていました。

 

ササゴイの近くで餌を探すのはハクセキレイです。

水際を逃げる魚の姿が写真左側に見えます↑。

ハクセキレイが水面まで飛んで、ちゃぽんと水にくちばしを付けて干潟に降りたと思ったら、なんとその魚を捕えていました。

ウナギのような長い体形の魚で、調べてみるとヒモハゼ?のようです。

ヒモハゼは環境省・愛知県共にレッドデータ絶滅危惧Ⅱ類(VU)に登録されている希少なハゼ科の仲間です。

ドジョウにも良く似た体形で、藤前干潟では夏場に干潟の潮だまりで時々観察されています。

ハクセイキレイは、何度も魚を咥え直し、干潟に叩き付け弱らせてから飛んでいきました。幼鳥がどこかで待っているのでしょう。

現在では年間を通して普通に観察できるハクセキレイですが、以前は夏場には観察できず、冬鳥として認識されていました。

1981年に愛知県内では初めて、稲永公園近くで繁殖が確認され、その後数年で県内いたるところで繁殖が確認されるようになりました。

以前は普通に見ることが出来ていた鳥たちの観察機会が少なくなってきている中、ササゴイとハクセキレイは近年増えてきた野鳥です。

 

また、稲永公園の草むらではカナヘビの交尾を見ることが出来ました。

交尾の最中は人が近づいてもじっとしており逃げることはありません。ネコやカラスに捕食される危険な時間です。

カナヘビの♂(右側)は♀の腹部を咬んで体を固定し、体を曲げて総排出腔(直腸・排尿口・生殖口を兼ねる器官)を合わせて交尾していました。

 

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ411、ササゴイ3、ダイサギ13、コサギ2、アオサギ17、マガモ13、カルガモ20、ホシハジロ2、スズガモ3、ミサゴ1、ハヤブサ1、チュウシャクシギ1、セグロカモメ1、ウミネコ10

明日の満潮時間 7時49分 潮位236cm

明日の干潮時間14時37分 潮位 22cm

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