“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

25ー2 詳細結果②

2013-11-10 16:36:34 | 日記
①の続きです。

■当て字・熟字訓 6/10点

▼熟字訓も、国字と同様、今回は復習できないまま試験に臨んでしまった分野。
自分のミニノートの利用と、ブログ「お父さんの合格レシピ」を次回までにより活用できるようにしたいです。
1 蚊母鳥 … よたか ×
▼似ている「蚊母樹(いすのき)」をうろ覚えで、更に「いすか」と書いてしまった。検定終了して数時間後に脳の緊張が解けると、「よたか」という記憶が戻ってきた。信じがたいが、本当にそうだから困る。前も「ちょろぎ」で同じようなことをやってしまった。
2 狗母魚 … えそ ×
▼復習が遠退くと、しろねこの覚えにくい語のひとつ。今回だけでなく大体いつも「やませみ(山魚狗・山翡翠)」と書いてしまう。
3 鳶尾 … いちはつ ○
4 鬼頭魚 … しいら ○
※最近、やっと長期記憶になりかけている語。元は覚えにくい語の一つだった。
5 天糸瓜 … へちま ○
6 蕃椒 … とうがらし ○
※うっかりすると「トマト(蕃茄)」と書いてしまうのだが、今回は大丈夫だった。
7 生絹 … すずし ○
8 水[萬+虫] … やご ×
▼これもいつも間違える単語で、復習が遠退くと「たがめ(水爬虫)」と悩んでしまう。今回もやってしまった。
9 水手 … かこ ○
10 厚皮香 … もっこく ×
▼見事にやってしまいました、「もっこう(唐木香)」との勘違い。漢検協会の思うつぼでしょう。


■二字熟語・一字訓読み 9/10点

1 覬覦 … きゆ ○
2 覬(む) … のぞ(む) ○
3 譛言 … しんげん ○
4 譛(る) … そし(る) ○
5 仄日 … そくじつ ○
6 仄(く) … かたむ(く) ○
7 奔軼 … ほんいつ ○
8 軼(ぎる) … す(ぎる) ○
9 惻怛 … そくだつ ×
▼「怛」の復習不足。
10 怛(む) … いた(む) ○


■対義語・類義語 16/20点

1 恢復 ⇔ 罹患 ○
2 嬾惰 ⇔ 勤恪 ○
3 投錨 ⇔ 解纜 ○
4 笨[鹿×3] ⇔ 細緻 ○
5 興隆 ⇔ 陵遅 ×
▼不勉強。三省堂のケータイ辞典・スーパー大辞林には、
「陵遅」=(1)丘陵が次第に低くなること。陵夷。(2)盛んであった物事が次第に衰えていくこと。
とあり、平家物語の用例が載っていました。うにゃ~。
6 匹[耒+禺] ≒ 伉儷 ×
▼お馴染みの語だったのに、会場では「亢」の辺りのみ脳裏にぼんやり浮かんで、ほかの部分が遂に試験終了まで思い出せなかった(泣)アホ~。
7 誘掖 ≒ 提撕 ○
※半ば半信半疑のうろ覚えで書いたが、正解。この熟語を知っていたのは間違いないのだが、(一)音読みで覚えたのか、(四)語選択書き取りで覚えたのか、記憶が無い。
8 躊躇 ≒ 躑躅 ○
9 故轍 ≒ 先蹤 ○
10 忸怩 ≒ 慙愧 ○
※本試2週間前くらいの練習で、お馴染みの筈の「慙」が浮かばないという失態があったので、練習しておいてよかった。


■諺 16/20点

1 (魚を得て)セン(を忘る) … 筌 ○
2 オクビ(にも出さず) … [口+愛]・[口+愛]気・噫・噫気 ○
3 ケンロ(の技) … 黔驢 ×
▼検定から数日後に、四字熟語辞典の検定前に復習できなかった頁を見ていて発見、再確認。
しろねこはよく、編集されたものの最後から取り組む癖があり(その方が頓挫の率が低いため)、今回も「ワ行」から始めて、「こ」で力尽きてしまったため、「ケンロ」の「け」の頁は見ていなかったのだ。無念……。
4 アバタ(もえくぼ) … 痘痕 ○
※以前なかなか覚えにくい語で、本試でも一度やらかしてしまっています。悔しいので、「闘魂」で覚えました。
「痘痕(とうこん)」も「闘魂」で「靨」に見える。
訳が分からない表現の中に何かやる気が漲る感じの覚え方で、結構気に入っています。
5 レイスイ(の交わり) … 醴水 ○
6 シュヒ(終に外に向かって曲げず) … 手臂 ○
※「曲げず」とあるので、「ヒ」なら腕か?と適当に書いたら当たってよかった。「手」を徒らに「朱」とか書かなくてよかった……。
7 (食前方丈)イッポウ(に過ぎず) … 一飽 ×
▼不勉強。しかし、一旦勉強したら非常にイメージしやすい諺。
約3m四方(鴨長明さんの日野山の庵なら部屋いっぱい)にご馳走を敷き詰めても、実際食べきれないことから、欲も程々にしとけよ、ということ。
やる前から意気込んであれやこれやと準備しても、現実的には無駄も多く、直ぐにキャパオーバー(「飽」=「飽和」の「飽」)になってしまう。仕事、勉強、遊び、何にでも当てはめられそうです。過ぎたるは猶ほ及ばざるがごとし。
8 (他人の)センキ(を頭痛に病む) … 疝気・疝 ○
9 (衆口金を鑠かし)セッキ(骨を銷す) … 積毀 ○
10 (目は)ゴウモウ(を見るも睫を見ず) … 毫毛 ○


■文章題書き取り 12/20点

1 (一道の)タント(漸く其の古駅に達したるは、…) … 坦途 ×
▼終着点をイメージし、「端途」と書いてしまった。
解答を見れば、成る程、という感じ。
2 ホウフツ(として一大奇景の眼下に横たわれるを見る) … 彷彿・髣髴 ○
※個人的には「髟」の方が好きで、いつもそちらを書いている。
3 (木に)スガ(り、…) … 縋(り)・攀(り) ○
4 (若し)ロウレツ(なる画なれば、) … 陋劣 ×
▼文中の二重否定を読み誤り、「ロウレツ」をプラスの意味で考えようとしてしまい、「琅烈」などと無理に作って書いてしまった。でも後で携帯に入力するときよく見たら、゛もし画が「ロウレツ」だと、「感覚の深からざるのみならず」゛とあり、それは゛感覚が深くないだけでなく゛、つまり感覚は浅くなるということだから、「ロウレツ」はマイナスの意味でとらなければならなかったのだ。アホ~。
5 (耳を音楽の)ジョウジョウ(たるに傾けば、…) … 嫋嫋 ○
6 (則ち)バンライ(頓かに消え、…) … 万籟 ○
7 (美術の社会に)ヒホ(する甚だ大なる) … 裨補 ×
▼「補」を「輔」と書いてしまった。
8 (怡然として満懐)イト(うなきの感を生ずべし。) … 厭(う) ○
9 (彼の尊王)テキガイ(の志気は、…) … 敵愾 ○
10 (彼の幼きや土塊を以て)キュウケツ(の状を為り、曰く、…) … 宮闕 ×
▼不勉強。
「宮闕」=皇居、宮殿の意。
「闕」=宮門。


■文章題読み 7/10点

1 (山)舒(び、水緩やかに、…) … の(び) ○
※音読みの方で馴染んでいた字なので、一瞬焦った。
2 (或いは山腹に)凭(る。) … よ(る。) ×
▼勉強不足。(二)書き取りで「もたれる」パターンに慣れ切ってしまっていた。
3 白堊(の夕日に閃けるを望みては、…) … はくあ・はくあく ×
▼「堊」がうろ覚えで、「あい」と読んでしまった。
4 山巓(に沈み行く一片の雲を仰ぎては、…) … さんてん ○
5 (其処に剣の如く)聳立(せる大岩に衝たり、…) … しょうりつ ○
6 (加うるに絶崖の)罅隙(を穿ちて…) … かげき ○
7 (宛も楽易)富譫(の世界に優游するの想をなさざるはなし。) … ふせん・ふうせん ○
8 (猶之が為に)怡然(として満懐厭うなきの感を生ずべし。) … いぜん ○
9 公衙(より帰れば、…) … こうが ○
10 (田園に)耕耨(す。) … こうどう ×
▼凛太郎さま申し訳ありません、折角コメントを頂いたのに、私も間違いました。
→『漢検1級 かけだしリピーターの四方山話』11月3日の記事「25ー2 振り返り その3」で、書いてくださっているとおりです。やはり、自分のブログで書いたことは、自分でまず覚えておかなければ、ですね(汗)


では、あとは解答欄ミスや書き間違い、採点ミスが無いことを祈るばかりです。

25ー2 詳細結果①

2013-11-10 16:35:51 | 日記
こんにちは。

解答が届いてから漸く長かった一週間が過ぎ、無事週末を迎えました。年内・年明け共に、また幾つも新しい仕事を手探りでする機会が増えるので、緊張の連続です。
既に知っている仕事は入念にできている実感がありますが(因みに日本語検定を自分が職場に導入して、一昨日無事2年目を迎えました)、知らないと気ばかり張って怖い気持ちが常に付き纏っています(まあ当たり前か)。勿論、一つ乗り越えるごとに、安心感も充実感もあるので、多分大丈夫なのですが。

さて、自己採点の詳細結果です。先に訂正したように、自己採点の合計得点は168点となります。


■音読み 19/20点

1 巉巌 … ざんがん ○
2 震慴 … しんしょう ○
3 邨醸 … そんじょう ○
4 上廁 … じょうし ○
5 [「Y」みたいな字]頭 … あとう ○
6 翕然 … きゅうぜん ○
7 村媼 … そんおう ○
※「媼」の音読みは私の頭には入りにくいのだが、今回は
「翁媼(おうおう)」
←「翁」音読み=「媼」音読み
で覚えられました。
8 瀰漫 … びまん ○
9 甄別 … けんべつ ○
10 糶糴 … ちょうてき ○
※「糴」の音読みを覚えるのに苦労しました。
11 胙肉 … そにく ○
12 躡足 … じょうそく ○
13 獺祭 … だっさい ○
14 鶉衣 … じゅんい ○
15 畛畦 … しんけい ○
※これも今回再認識した読みです。
16 腋窩 … えきか・えきわ ○
17 瓊葩 … けいは ○
18 庠序 … しょうじょ ○
※これも今回の復習で記憶を取り戻しました。
19 蚊[蚋+旁にくさかんむり] … ぶんぜい ×
▼忘却、復習不足。
20 臠炙 … れんしゃ ○


■訓読み 9/10点

1 杉蘚 … すぎごけ ○
2 譬(え種) … たと(え種) ○
3 醂(す) … さわ(す) ○
4 莨 … たばこ ○
※これは思い出の字で、初めて1級に合格した時(18ー1)に、私の職場の上司(←一部の仕事と国語科に於いてはかなり優れた力がありながら、仕事によっては関係者が災難を被りかねないくらいもの凄~…くテキトーな側面を併せ持つ)にその検定問題を見せたところ、彼は順番に目で追っていき、
「これ、『たばこ』だろ?」
と言ったのが、「突然見てなんで読めるのー!?」と大変衝撃で(当時の私は「莨」の読みを間違った)、妙に記憶に残っているのです。他にも音読み二字熟語も幾つか読めるし、
「こんなにテキトーな人だけど、漢字は知ってるし、すぐ読みを言えるんだ……」
と、失礼な尊敬の仕方をしたものです(笑)
5 諄諄(と) … くどくど(と) ○
6 耜 … すき ○
7 霾(る) … つちふ(る) ○
※いつか「つちぐもり」が出ないか楽しみなのですが。
8 燠(か) … あたた(か) ○
9 雍(らぐ) … やわ(らぐ) ○
※勉強不足の当てずっぽうで正解。
10 (天の暦数、爾の)躬(に在り。) … み ×
▼不勉強。「おのれ」と読んでしまった。


■書き取り 26/30点

1 リンレツ(な寒気が肌を刺す) … 凛冽・凛烈 ○
2 (自尊心を)クスグ(る) … 擽(る) ○
3 (内海に点在する)トウショ … 島嶼・嶋渚 ○
4 (戦車が地雷を踏んで)カクザ(する) … 擱坐・擱座(する) ×
▼「擱」の字の勉強不足。
5 (党利党略を巡って)ナイコウ(が生じた) … 内訌 ○
※10ー3に、「内攻」・「内訌」で出題されたのを毎回練習する度ごとに、区別があやふやになっていたのを、何故か今回の練習ではしっくり覚えられたと思った拍子に、偶々出題された。
6 (疑惑の念が頭を)モタ(げてきた) … 擡(げてきた) ○
7 (陛下幼少の)ミギリ … 砌 ○
8 (紅白の)マンマク … 幔幕 ○
9 (戦略上の要所を)ヤク(する) … 扼(する) ○
※分からなかったが此れしか思い浮かばないので書いたら正解した。
10 (一声高く)イナナ(いた) … 嘶(いた) ○
11 (双方の主張が正面から)カ(ち合った) … 搗(ち合った) ○
※本検定ではお馴染み過ぎる字。
12 ハタ(と膝を打った) … 礑 ×
▼忘却。13を間違えた方も多いようですが、私の場合、13は高校漢文で勉強済み。長期記憶になっています。
13 (これは夢か)ハタ(幻か) … 将・当 ○
14 エンジ(を問わず各地から人が集まった) … 遠邇 ○
15 (校正して)エンジ(を削除した) … 衍字 ○
※大学生当時、中国哲学講読の発表準備で、「衍」は度々目にしたため長期記憶になっています。


■国字 10/10点

1 (辻)ツマ … (辻)褄 ○
2 ニオ(の浮き巣) … 鳰 ○
3 (木綿を)カセ(で巻き取る) … 綛・[木+「峠」の右側] ○
※国字は今回、直前復習ができなかった分野の一つ。「カセ」は一瞬思い出せず動揺したものの、半信半疑で解答の後者を書いて、正解した。
4 オオヅツ … [火+貢] ○
5 センチメートル … 糎 ○


■語選択書き取り 10/10点

1 世俗を脱する。また、悟りに達する。… 蝉蛻 ○
2 高低。軽重。優劣。… 軒輊 ○
※対義語・類義語分野の勉強で身についた語。
3 奥深く静かなこと。… 幽邃 ○
4 文章を削ったり補ったりして整える。… 刪潤 ○
※「冊」の横画の両端を出さなかったが、異体字として要覧にあったので、多分正解かと。
5 にげかくれする。… 遁竄・遯竄 ○
※書いたのは前者。「遁」は高校の隠者文学の説明でお馴染み。

残った選択肢 
はくだつ、ひょうびょう、るたく


■四字熟語書き取り 18/20点

1 揣摩(臆測) ○
2 霓裳(羽衣) ○
3 深[厂(がんだれ)+萬](浅掲) ○
※今回の復習で覚え直したもの。勉強不足なら「礪」と書いていたかも。
4 断章(取義) ○
5 霖雨(蒼生) ○
6 (星火)燎原 ○
7 (宵衣)[日+干]食 ○
8 (拳拳)服膺 ○
9 (彫心)鏤骨 ○
10 (竜頭)鷁首 ×
▼「鳥」は普通右側に書くが、何故かその場で違和感を覚えてしまい、左右逆に書いてしまった。アホ~(泣)


■四字熟語意味選択 10/10点

1 「宵衣[日+干]食」の意味 ○
2 「彫心骨鏤」の意味 ○
3 「竜頭鷁首」の意味 ○
4 「霖雨蒼生」の意味 ○
5 「深[厂(がんだれ)+萬]浅掲」の意味 ○
※今回は、皆知っている四字熟語だったので、意味選択は問題なし。


②へ続く。